老子道徳経と中医学的身体観㉘
副題 反朴
中医学的身体観
動きを知りながら、静を守っていれば心身一如となる。
心身一如となれば一挙一動全てが道理に適う。
中医学的身体観では、心腎相交と以前書きました。
天地の理に随っていれば、本来自然と心腎相交するもの。人の欲が過大になると、この正常な運行を妨げます。
反対に、自然の理に適っていると常に子供のように、徳を氣として身体を巡らせ、氣によって成長した後、自分より歳下、弱い人には徳を流す事ができます。
直訳
その雄を知りて、その雌を守れば、天下の谿(たに)となる。
天下の谿となれば、常徳離れず、嬰児に復帰す。
その白を知りて、その黒を守れば、天下の式となる。
天下の式となれば、常徳忒(たが)わず、無極に復帰す。
その栄を知りて、その辱を守れば、天下の谷となる。
天下の谷となれば、常徳すなわち足りて、樸(ぼく)に復帰す。
樸散ずればすなわち器となる。
聖人これを用うれば、すなわち官長となす。故に大制は割(さ)かず。
原文
知其雄、守其雌、爲天下谿。
爲天下谿、常徳不離、復歸於嬰兒。
知其白、守其黒、爲天下式。
爲天下式、常徳不忒、復歸於無極。
知其榮、守其辱、爲天下谷。
爲天下谷、常徳乃足、復歸於樸。
樸散則爲器。
聖人用之、則爲官長。故大制不割。
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