老子道徳経と中医学的身体観八十
副題 獨立
中医学的身体観としては、
外界の刺激に惑わされず、
先ずは自身を知り、自身を練る事が大切。
それができて初めて、外界との交流が生きる。
太極を大小に分けると、大太極が宇宙であれば小太極は地球
大太極が地球であれば、小太極は自分が住む場所
大太極が自分が住む場所であれば、小太極は自分自身
大太極が自分自身であれば、小太極は自分の内面
これも陰陽に則る
鳳凰堂流解釈
小さい範囲でしか得られない大義。
大きくすると欲と希望が膨らみすぎる。
今いる場所と時間を最大限活かすのであれば、このように地道に維持することなしに何事もなし得ない。
鳳凰堂流意訳
国を小さくして民を少なくする。
さまざまな道具はあっても使う事はない。
民の命を重んじ、遠くに移住させない。
船や車はあるが、乗っていく所はない。
武器はあるが、集めて軍隊にする事はない。
人は古代のように縄を結んで記録する方法を取っている。
食べ物はおいしく、着るものは美しい。住まいも気持ちよく、皆風俗になじんでいる。
隣国とは互いに交流する事は出来るし、鶏や犬の声も聞こえてくるが、老いて死ぬまで互いに行き来する事はない。
直訳
小国寡民、什伯(じゅうはく)の器(き)あるも用いざらしむ。
民をして死を重んじて遠く徙(うつ)らざらしむ。
舟轝(しゅうよ)ありといえども、これに乗るところなく、甲兵ありといえども、これを陳(つらぬ)るところなし。
人をしてまた縄を結びてこれを用い、その食を甘(あま)しとし、その服を美とし、その居に安んじ、その俗を楽しましむ。
隣国相望み、雞犬(けいけん)の声相聞こゆるも、民は老死に至るまで相往来せず。
原文
小國寡民、使有什伯之器而不用。使民重死而不遠徙。雖有舟轝、無所乗之、雖有甲兵、無所陳之。使民復結繩而用之、甘其食、美其服、安其居、樂其俗。鄰國相望、雞犬之聲相聞、民至老死不相往來。