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東垣十書 巻之六 辨惑論 ①鳳凰堂流解釈
飲食労倦論 原文抜粋
古之至人窮於陰陽之化。究乎生死之際。
所著内經、悉言人、以胃氣為本。蓋人受水穀之氣以生。所謂清氣榮気衛氣春升之氣、皆胃氣之別稱也。
夫胃為水穀之海。飲食入胃、遊溢精氣。上輸于脾、脾氣散精上歸于肺、通調水道、下輸膀胱。水精四布。
五經並行。合于四時五臓陰陽、揆度以為常也。
鳳凰堂流意訳
古の至人は陰陽の変化を極め、生死の際を理解し実践していた。
いわゆる内経では人は胃の気を本源としていると言っている。人は水穀の氣を受けて生まれる。清気、営気、衛気、春の昇清の気等は全て胃の気の別名である。
胃は水穀の海とも言われる。飲食が胃に入ると、精気が生まれ、溢れて散らばる。上は脾に入り、脾氣が精気を飛散させる事で肺に戻り、通調水道によって膀胱へ流れる。こうして水と精気はあらゆる場所へ流布される。
5つの経脈へと同時に流れる事は、四季における五臓の陰陽の流れ、節度の基準と合致する。