(2)医心方 巻二十七 養生篇 雑禁第十一② 鳳凰堂流解釈
抱朴子からの引用
禁忌を示している事の大意は、傷つかず損なわないと言うだけである。
鳳凰堂流は、この点を重視しています。
古代の人が伝えてくれているのは、あくまでも文字に遺せる形であり、基準。
ここから更に1人1人が自分用にオーダーメイドする必要があります。
易の内戒、赤松子経、河図紀命符について考えた人は皆次のように伝えています。
天地にはやりすぎの神(精神)があり、人が犯した事の軽重に従って、その分を奪う。
諸々奪うべきものが数百以上もあるので、ここで具体的に論じる事はしない。
例を挙げると、善を憎み殺を好み、口でいっている事と心は反対。
異なる意見を受け入れず、真っ当な意見でも反対し、
自分より下に置いた人を虐め害し、
自分より上に見ている人を欺きくらまし、
得るものがあっても知らぬふりをし、
恩を受けてもそれを恩と感じない。
法を弄び賄賂を受け、曲がったものでも簡単、速い、安い等の安直さに従い、
真っ正直さを曲げ、
公を廃し私の為にし、刑を無辜に加え、
人の家を破り、人の宝を収め、人の身を害して人の位を取り、
賢者を侵剋し、降れるものを誅し、服せるものを戮し、
仙聖を謗訕し、道士を傷残し、飛鳥を弾射し、胎をさき、卵を破り、春夏に獠獦(りょうかつ)し、神霊を罵詈し、人に惡を為すを教え、人の善を弊し、人を減らし自ら益し、
人を危うくして自ら安んじ、人の功を盗み、人の佳き事を壊ち、人の愛しむ所を奪い、人の骨肉を離し、人を辱めて勝つを求め、人に取って銭に長じ、
水を決し、火を放ち、以て人を害することを行い、尩弱(わうじゃく)を迫脅し、
惡を以て好に変え、強いて取り強いて求め、
虜掠して富をにし、不公不平、淫泆にて邪に傾き、劣を凌し寡を暴(おか)し、遺を拾いて侈を取り、
欺殆誑詐を好んで人に説き、
私的に人の長短を持り、天を招き地を援き、祝詛して真を求め、假借して還えさず、貸を換えて償わず、欲を求めて已むことなく、忠信を憎距し、
上の命に順わず、師とする所を敬わず、人の佳を作(な)せるを笑い、人の菓稼を敗り、人の器物を損し、以て人の用を窮しむ。
清潔ならざるを以て他人に飲食し、称を軽くし、斗を小さくし、幅を狭くし、度を短くし、偽りを以て真に雑え、奸利を採取し、人を誘いて物を取る。
井を越え、竈に跨り、晦歌し朔哭す。この一句は輒(すなわ)ちこれ一罪なり。
事の軽重に従って、計算された功罪から運が奪われ、運が奪われ尽くせば人は死ぬ。
もし運が尽きずに自らが死ななければ、殃は子孫に及ぶ。
禁止事項なので、かなり厳しい事がかいていますが、鳳凰堂は身をもってこの循環を感じており、馬鹿と思われようと実直さを捨てず、自身の業が廃れる事が1番と思い、
またここから更に各人が自分の生き方、死に方を考えて貰える事が何よりの宝になると信じて止みません。