失われてゆく、我々の内なる細菌《1》出産・帝王切開・抗生物質
失われてゆく、我々の内なる細菌《1》
マーティン・J・ブレイザー
分厚く深い内容の本なので分割してお届けします。
出産時の神秘の感染
■現代は出産が安全になった
帝王切開が増えている。母子共に抗生物質の投与量が増えている。
これが微生物の構成を変化させた。妊婦は胎児+胎盤より体重が増えるのはなぜ?細菌が増えるから。胎児の成長に合わせてバランスを変化させ新生児誕生を成功に導くために適応していく。子宮の中は無菌です。38w~39wに膣に勇猛な乳酸菌が集合する。他の細菌や侵入者の増殖を妨げる。赤ちゃんは膣でたくさんの菌に感染する。口にもたくさん入る。そのまま母乳を吸うことで腸にミルクを消化できる力になる。母乳には赤ちゃんが消化出来ないオリゴ糖が含まれる。なぜか?微生物の餌だから。母乳は母親の老廃物なので赤ちゃんにとって毒である尿素も含まれる。これも赤ちゃんの細菌の成長を促すものになる。母親の皮膚の常在菌も赤ちゃんにプレゼントされる。
キスの度に口腔細菌を。昔は生まれた子を母が舐めて綺麗にしていた。野生動物と同じ。今は舐めるどころか生まれてすぐ塩素入りのお風呂に入れられ全て洗い流される。胎脂には多くの有効成分があるのに全て洗い流す。3歳までに自分の細菌バランスが決まる。それまでに多様な細菌に触れることが大切。老年期まで続く生物学的な営みの土台となる。
出産時の細菌移譲にとって帝王切開は脅威。病院側も母親もメリットは多くある。しかし、母親の細菌でなく医師、看護師、シーツなどの細菌で基礎細菌が作られることがわかっている。だが、数ヶ月で違いは消えていく。
早かれ遅かれ体内で同じような機能を果たす細菌に暴露されるかかもしれない。
■抗生物質
帝王切開では100%投与される。会陰切開時にも。母から子へ細菌移譲へ
大きな影響を与える。赤ちゃんの血中にペニシリンが存在するという異常さ。細菌の種類を減少させるのでは?問題は多くの母親がこれを自覚していないということ。
《2》へ続くhttps://note.com/houkochan/n/n3a8c86425f61
【感想・行動】
生命の神秘を感じます。ほんと、過度な除菌はしないで欲しい。出産前に知りたかった。
他の勉強会で帝王切開で生まれた子は、どんどん土に触れさせて下さいと
教わりました。土と腸の微生物は似ているのです。土は汚いから触らせないとか殺菌された土だけとかそんな親が増えていますが逆です。そしてたくさんの人に触れることで多様性のある菌が育つ。ソーシャルディスタンスなんて言ってる場合じゃない。ワクチンにも抗生物質入ってる。これも親は知った上で打つかどうか判断しないといけない
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