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日記:9/1-30「明日の明日の明日について考えていた」

日記の更新。前回はこちら。



9/4 読書会があった

ノエル・キャロルの『ホラーの哲学』を読んだ。これがかなり面白かった。ケンダル・ウォルトンの理解などに問題はあるように感じたが、ホラーをめぐる哲学的言説のサーヴェイとしても使えるなと思った。

分厚い本だけど、章や節ごとにやっていることが明快なので、それを見失わなければ単純。プロセスは論証過程なので、哲学に慣れていない人はそこはサッと読めばいいと思う。

研究大学を離れ、なぜか実技教員を務めていると、やはり研究から遠のくことこの上なく、せめて難しめの積読を消化していければと思って、今年だか去年だかくらいから、読書会を始めた。

名前もついていなかったけれど、いつしか「ゆる読書会」という名前がつき、参加しても話すメンバーが被っているものの、どうにかして目の前のこれを面白く読もう、自分たちの身の回りの生活や鑑賞、研究やモノの見方につなげようと思っている感じがあって、とても居心地がいい。いい読書会はいいな。


9/8 大阪文フリに参加する

ZINEを作りました。12月1日の東京文フリにも参加します。


9/10 アプリボワゼというフランス語を覚える

文学研究者の小川公代さんと『翔ぶ女』のトークイベント。しかし、実際には私の本の話のパートが多かったかもしれない。

印象に残った話はいくつもあるけれど、『星の王子さま』のキツネのエピソードのところに出てくる、アプリボワゼという単語についての話が特に印象に残っている。

私の記憶によると、『星の王子さま』の翻訳では「なつく」とか「飼いならす」と訳されているけれど、小川さんの考えでは、支配や統御を意味しているわけではなく、野生と知性のいいバランスを一緒に探すということなのではないかというような話だった。

アプリボワゼ、アプリボワゼ、アプリボワゼ。帰り道では何度も反芻していた。


9/12 灼熱の屋上で会話する

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