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口で説明しても、自転車に乗れるようにはならない。 細野晴臣の『アンビエント・ドライヴァー』ちくま文庫
なぜか唐突に、細野晴臣さんの文章を読みたいと思った。たぶん、星野源さんのエッセイで出てきたからだと思う。
とりあえず何冊か買ったけど、最初に開いたのは『アンビエント・ドライヴァー』。
ちくま文庫の表紙がかわいい。(なぜかアンビとヴァーだけ文字がでかい)
最初のエッセイ「逃げ場所」が、もう最高だった。
防波堤は、星を見るのにいい。岩のゴツゴツした海岸は景色がよくて、歩くのにいい。だが、癒しを求めるなら、やはり砂浜に限る。
平凡な言葉で、平凡な事柄を賛美しているのに、どうしようもなく非凡に見えてしまうような文章に弱い。
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