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え!そんな事で首が痛くなるの?というお話
30代の女性の方で頸部のバランスがかなり悪い状態で3ヶ月程前から治療に来られていたのですが、最近では可動域もかなり広がり痛みも無くなった状態なのでこのまま良くなっていくかな、と安心していました。
ところが先日
「突然首が痛くなりだして目の奥や背中にも痛みがあるんです」
と悲痛な訴えを来られるなりされたので「何か原因があるな」
と、得意の(笑)勘が働き観察したところその方の首スジに赤い蕁麻疹の様な皮膚の異常を見つけました。
「これ、どうしました?」
「1週間前にイボを取るのにドライアイスで処置してもらったんです。」
「首が痛くなったのはいつからです?」
「その後からですけど、、、」
ここからはちょっと難しい話になるのですが、皮膚の表面には「表皮ケラチノサイト細胞」というのが存在していて体表と体内の電位バランスをとるだけでなく、サイトカインやドーパミンなどのホルモンを合成して生命の維持に貢献してくれています。
このケラチノサイト細胞が刺激を受けると膜電位の変化を起こし更にその深部のケラチノサイト細胞に電場の変異を伝え最終的に深部の神経系にまで作用するのです。
もう一つ「ヒルトンの法則」という皮膚と筋肉、神経の繋がりを生理学的に説明する理論もあるのですが、ここでは割愛します。
今回この方場合首スジの皮膚を超低温で刺激された事で迷走神経が反応して頸背部の緊張を誘発されたのだと思われます。
幸い痛み始めてすぐだったので、頸椎と神経のバランスを整えて痛みはすぐに収まりました。
勿論この様な症状が誰でも起こるというのでは無く、重篤な問題を持っている場合に弱い場所に反応が出易いと考えるのが妥当なのかもしれません。
これまでも顔面への超音波や電流を使った美顔器の多用、頭皮や首への強いマッサージなどでも今回と似た様な症状を訴える方達をみてきました。
結論としては、体調の優れない時やなんだかバランスが変だなと感じている時は無闇に皮膚を刺激しない方が良いという事です。
女性の皆様の"’美"への飽くなき追求はこれからも続いていくのでしょう。
「美と痛み 秤にかけれぬ もどかしさ」
失礼しました。