韻を踏む6
サイボーグ。泰造くんはサイボーグ。
みんなが驚き「大丈夫?」と聞く。
でもお前らは自分の身を心配しろ。
最上部以外の場所は大変なことになるぞ。
愛憎ぶちまけた結果がこれだ。
毎度の打ち上げ花火も烈火だこれじゃ。
せっかくのパーティも俺が終わりにした。
監禁でもしておけば代わりのシナリオもあったはず。
横たわりながらきらりと、光る涙を見つめる。
叱るたびあの日憂う。そんなあなたはどこにいる。
沖にいる。そんな噂を小耳にする。
「折り入って頼みがあるんだ」
あの日ならともかく、今じゃ誰もが怖がるんだ。
それも当然。この場は呆然。一部亡霊になってるんだ。
俺を非難する号令。でも行こうぜ。命のレール敷こうぜ。
いよいよセールが始まる時間。
商品は何かって?人間だよ。人間の大安売りだ。
大集まりだ。人が人を買う無惨な光景。
すまんな想定外だ。人の心を持たないサイボーグは俺だけじゃなかった。
大層愚痴を言ってきた嫉妬の男の大博打。
十日ぶりに外へ出て海へ行く。
心得ている近道は、だからすぐ辿り着くよ今一番に。
そして助け出すよ期待しな。びた一文取らねぇよ。
ピカイチの音パネぇよ。
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