珠数とは何なのか?珠数、数珠、念珠の違いはあるの?玉の数の意味は?
誰もが一度は珠数を見たことがあると思います。
ただ、多くの方は冠婚葬祭に用いる宗教用品といったほどの印象ではないでしょうか。
今回は珠数について解説します。
珠数、数珠、念珠の違いはあるの?
まず、呼び方についてですが、「じゅず」と読みます。
また表記には、「珠数」と「数珠」があります。
これはどちらでもOKと考えて問題ないです。
一例をあげますと、高野山の老舗店舗に
珠数屋四郎兵衛(じゅずやしろべえ)
というお店があります。
次に、パソコンで「じゅず」と打ち、変換したらどうでしょうか。
今度は、
数珠(じゅず)
と出てきます。
このように、「珠数」は「数珠」とも書き、また「念珠」とも呼ばれます。
珠数は仏教徒の証
日本の仏教では、ほとんどの方が在家信者です。
※在家信者とは、僧侶でない一般の信徒を指します。
珠数は在家信者に持つことが許されている仏具の1つで、仏教徒の証としての意味合いもあります。
仏と向き合う際に手にする仏具です。
また、お経をあげる際に唱えた回数を数えるために使う事があります。
葬儀の際などに、お坊さんの手元を見るとお経を唱えるたびに、玉で数えている場面もあります。
珠数の起源
『仏説木槵子経(ぶっせつもくげんじきょう)』には釈尊(お釈迦様)が災いを防ぐために、木槵子(もくげんじ)の実を使い「珠数」を作ったとされています。
珠数を身につけることにより災いを取り除き、平穏や安らぎを得られるものとされています。
別の説では、釈尊より前より存在したそろばんを釈尊が、珠数として使った事が起源といったものもあります。
※仏具の中で、人間が使う物を「法具」、仏様がお使いになられる物を「仏具」と区別することもある。
珠数の玉はいくつあるの?
珠数は玉を紐でつなぎ合わせて輪状にしたものです。
その玉の数は108個が正式とされ、「装束珠数」「本連珠数」と呼ばれますが、その形式は宗派によって玉の形や房が様々です。
108の玉の由来は「108の煩悩」を滅するためと言われます。
一般的には菩薩の修行には
・本有(ほんぬ)
・修生(しゅしょう)
がそれぞれ五十四段階あります。
2つをあわせて、百八段階の修行があり、108珠はその修行を表しています。この百八段階の修行を経ることで煩悩が滅する。
『珠数功徳経(じゅずくどくきょう)』では108玉を正式なものされています。108玉が無理な場合は54玉あるいは27玉といった風に、玉数を減らし略式とすることがあります。
54玉の場合は菩薩の五十四位を表し、27玉の場合は二十七賢聖を表すともいわれる。
片手珠数と呼ばれる玉数は本連珠数に対しての略式のものであり、主に在家用の珠数として使われる。手首に付けるものは特に腕輪念珠と呼ばれる。
まとめ
今回は、珠数の基礎知識について解説させていただきました。
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