資産運用の必要性
■資産運用の必要性
「貯蓄から投資へ」という言葉を耳にしたり、目にする機会が増えています。
これは、大切なお金を低金利の預貯金に眠らせるのではなく、元手として積極的に働かせる努力が必要になってきたということです。
ではどうして今、「投資」が求められているのでしょうか?
その背景を理解するために、時代を遡って一緒に考えていきましょう。
■貯蓄でお金が増えた時代
子供の頃にもらったお年玉。
ゲームやマンガ、洋服など、欲しいものはたくさんあるけれど、「無駄遣いしないで貯金しなさい!」と親に言われ、銀行に預けていた人も多いと思います。
高度経済成長期の日本では、急速に日本経済が成長していたため、銀行の金利は世界的に見ても高い水準となりました。
その高い金利のおかげでお金は、銀行に「ただ預けているだけ」で増えていきました。
■超低金利時代を迎えて
ところが90年代に、バブル経済が崩壊します。
地価や住宅価格の急落などにより不良債権が拡大し、大手金融機関も相次いで破綻に追い込まれてしまいました。戦後初のマイナス成長を余儀なくされ、日本銀行はゼロ金利政策を敢行します。
それまで高かった金利も一気に下落し、銀行に「ただお金を預けているだけ」では、貯金はなかなか増えなくなりました。
■自分の「将来」を、自分で考える時代へ
現代では、貯金だけではお金が増えません。
また老後の生活は年金だけでは足りません。
しかし、生きていれば様々なライフイベントがあります。
例えば、結婚や子供の誕生、住宅の購入、子供の教育、老後、など。
具体的にこれらのイベントにはどのくらいお金がかかるのでしょうか?
たとえば、婚約・結納から新婚旅行までにかかる「結婚費用」の平均は500万円、幼稚園~大学まで「子ども1人にかかる学習費」は、すべて国公立に通った場合で1000万円程度・すべて私立に通った場合で2300万円程度、「夫婦2人がゆとりあるセカンドライフを送るために必要な生活費」の平均は月額約38万円かかります。
このような時代だからこそ、
「いつ頃に、どんなイベントが待ち構えているのか?」
「そのイベントにはどのくらいの費用がかかるのか?」
「どうしたらその費用を作ることができるのか?」
と、前もって考え、それに備えてお金を作っていく必要性が増えてきています。
ここで大切なのは、お金を預貯金に眠らせたままにしておくのではなく、そのお金を元手にしてお金を増やす「資産形成・運用」の考え方です。いわば、自分の『お金を働かせる』ということです。