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ガルパン最終章3話のこと、あるいはイツミィーーーー!

と、いうわけで二回目を見てきたので『ガールズアンドパンツァー最終章3話』の感想を書きます。いつものごとくだらだらとネタバレ上等で書いていくので、まだ見ていない人はここまでのテレビ版と劇場版と最終章の1話と2話を見てから映画館に行くのだ。

嘘、それはさすがに負担が大きすぎると思うので、最終章だけでいいんじゃないかな。きっとそうなると劇場版を見たくなる。見ればいい。実のところ、キャラ性は劇場版は劇場版で完結しているので、そっちから見ても問題はない。実際劇場版を先に見た人間は多いのだけれども、そのあとテレビ版を見ることへの誘惑を耐えきった人の話は聞かない。

そう、それなりに今までのシリーズのネタバレも出てくるだろう。まあ、もう公開から一週間たってるしスペースも随分と稼いだし、大丈夫だよね?







・以下ネタバレ、知波単戦

さて、まず大雑把な感想を言うと「シナリオうめえ」ってことですね。あと、逸見エリカ可愛い。

2話の続き、撤退する知波単を追う大洗から始まります。突進しかしてこなかった知波単が「転進」ではなく「撤退」をしたという熱すぎる場面の続きですね。それに対するカメさんチームの会話が改めてみるとグッときますね。特に元会長の言葉がなかなかね。

「戦車が前進してくようにみんなも進んでいくんだよー」

「みんな」なんだよなぁ。知波単は西隊長以外も変わりました。「勝利のための突撃」をするようになる突撃バカ筆頭玉田や、おめえ勘の良さやばくないかと言いたくなる福田。このあたりの変化もあついですね。

ただ、変わったのは知波単だけではなく、大洗のメンバーもです。もともと各戦車がそれなりに動けるのは大洗の強みでしたけれども、アンコウチームをマークされたり分断されて、軍神みほが指揮をとれない状況で各自が動いてそれなりの戦果を挙げているのが見所ですね。

とくにウサギさんチーム。重戦車キラーとかトリックスターとかパンジャンドラム先輩とかどちらかというと洗練されていないゆえの戦果が印象に残っているチームです。ですが、今回車長澤梓の指揮がきっちりはまって二台撃破でした。隊長の背中を見てきたんだもんな。その指示にきっちり従う乗組員たちもえらい。でっかい花丸だ。相打ち撃破だったけど。

アリクイさんチームはいまだに筋肉が生かされていないけれども、今後活躍することがあるのかしら。

話を戻す。知波単の作戦は「アンコウ車をつぶす」こと。アンコウをつぶせば指揮が取れなくなるだろうとの判断で、実際アンコウ車は徹底的にマークされて指示が出せない状況になってたので、半分くらい成功してたんじゃないかな。

で、西隊長が指示を繰り返すうちに「アンコウ車をつぶすこと」が勝利のための作戦ではなくて、勝利と等号で結ばれるようになってしまうんですね。なので、残存車全部でアンコウ車を狙って、見事に潰せたときにそれで勝ったと思ってしまう。実際、あとはフラッグ車だけなので油断しなければ価値は揺るがなかったでしょう。

が、フラッグ戦は一発逆転がありますね。アンコウをつぶして盛り上がっているすきにカメさんチームが突撃して西車を撃破して、大洗の勝利になったわけです。桃ちゃん外しませんでしたね。前進している。

この場面一回目見たときちょっと違和感ありました。バンザーイの尺を割ととってあって、間髪入れずに遠間からの射撃でも締まったんじゃないかなと思ったのです。改めて考えると桃ちゃんが遠距離からあてられるわけありませんね。

あと、後半の狙撃戦を際立たせる効果もあったのかなーとか。あと、唯一大洗の作戦に気が付いた福田はアヒルさんチームとの戦闘で現場にいなかったので気づくのが遅れたんですね。怪我の功名というかなんというか、アヒルさんグッジョブ。

・幕間

試合終了して、幕間。改めて三年生卒業するんだよねという話を挟みます。

バレー部は卒業しないんですね、そういえば。逆にレオポンさんチームは大半が卒業。うーむ。そういえば一時期自動車部の卒業式の話が一部で盛り上がっておったな。ツチノー!

学園ものですもの。卒業はありますよね。ああ、夏紀先輩、夏紀先輩。

そんなことをしている間に他の準々決勝。

プラウダ対黒森峰、は後に回す。

・準々決勝

アンツィオ対聖グロ。熱いメシマズディス。ともあれ、この二校は変わらないですね。伝統の通りに堅実な戦い方をする聖グロ、ひたすらわちゃわ茶してるアンツィオ。

アンツィオはドゥーチェが入った時点、テレビ版の時点でいろいろ変わってますね。あの子たちドゥーチェが卒業していなくなるということを認識してない気がするんですけど。実際にいなくなってどうなるのかがすごく楽しみではある。ペパロニが隊長になるのかなぁ。

聖グロは変化するきっかけがないんですよね。ダージリンががっしり抑えてるし。なんだかんだ大洗に負けなしだし。ペコちゃんへの引継ぎも情緒の面を考えなければ特に問題ないだろうし。あー、ローズヒップねー。新しい風ではあるのか。その辺も含めてダージリンの管理できる範囲での変化しか表れない気がするんですよね。ふーむ。準決勝でなにかあるのかな。

次、サンダース対継続戦ですね。相変わらず何を言っているのかわからないミカさん。継続高校BT-42以外に戦車あったんですね。いや、大会に出るくらいだから当たり前ですけど、なんかちょっと驚きました。

継続高校の戦い方は素人目にはみほの戦術と似ているところがあるように思えます。分断による各個撃破、地形を利用した挟撃、そして隊長車の謎機動力。というか、これもチョウチンアンコウ作戦じゃねえか。

ここの狙撃の応酬もよかった。ケイの見せ場を作って狙撃を頭にのせておいてからの新キャラの狙撃による決着。

フラッグ戦であるということを生かしたいい展開だよなあ。あと、このあたりでフィンランドの狙撃兵というと歴史とかミリタリーと苦手でも浮かんでくる顔がありますね。

あと、試合の後の継続高校の冬ごもりシーンもほんわかしてよかったですね。シナモンロール食べたい。ちなみにあんな感じのとこ行きたかったらムーミンパークバレーに行くといいよ。元ネタたちが出迎えてくれる。

サンダースも実はあんまり変わっていないチームですね。変わるとしたらアリサですけど……。強く生きな。

実際アリサは隊長になって追いつめられるとそれなりに覚醒するんじゃないかなとは思いますね。きっとそしたらタカシも振り向いてくれるよ。うん。

・エ、エリカーーーーーーー!

で、本題のプラウダ対黒森峰。というより逸見エリカ。

伝統メタを張って黒森峰を窮地に追い込むプラウダ。黒森峰の伝統というのは突撃ラインまで進んで一気に突撃とかなんですかね。陣形はよくわかんないです。あと、マウスは普通に出てきていいんだ。マウス対カブたんの戦い。街道の悪魔は伊達じゃない。あと、地味にここも狙撃チックな絵作りで撃破してますね。

そしてスーパー胃が痛そうな新隊長逸見エリカですよ。伝統を守って突撃を命じるエリカと、フラッシュバックするまほの言葉。「エリカの戦車道を見つければいい」

そして覚醒するエリカ。八艘飛びでティーガーⅡに飛び移って、「私にはこっちの方があってるから」ですよ。からの僚機3台を伴ってサイドからの電撃戦ですよ。狂犬じゃねえか。

いや、でも当然だけどすごくいい場面ですよ。エリカの積んできた技術はティーガーⅡの技術なんですよ。陣頭で守られる隊長車じゃなくて、いざとなったら身を削りながらでも相手の頭をとる、それがエリカの技術、戦車道なんですよ。

ん、これ胡乱の住人がよく言う薩摩人では? まあ、熊本だしなあ。

「撃て」の謎ポーズと勝った時の笑顔はもう、無限に見ていられるよね。全国の逸見エリカおじさんも満足だと思う。

ちなみにあの戦車を乗り移っていくシーン、テレビ版11話でみほが自分の戦車道を通すためにウサギ車まで八艘飛びするシーンを思い出してグッと来た。あと、そのペイントは許されるのか?

あと、小梅の「隊長どうしますか?」は初めて見たときは、「圧、かけてるー!」って思ったけど、改めて後半の流れ知ったうえでみると信頼の上での質問だったように感じられてよいね。

・準々決勝まとめ

準々決勝までで、今回は久しぶりにフラッグ戦だということを印象付ける展開が続く。フラッグ車を忘れていたために、逆襲にあった知波単。フラッグ車を追いかけるうちに自軍のフラッグ車を狙撃されたサンダース。フラッグ車から体調が乗り換えた黒森峰。大洗は前からフラッグ車≠隊長車だったけれども。

第二話のBC学園は割と総力戦の末のフラッグ車撃破だったから特にそう思うのかな。

なんかうまくこの辺言語化できてない。

キーとなる車両とフラッグ車は違うよねっていうのが割と強調されてる。

そこからのあの継続戦ですよ。サンダース戦で見せてた新キャラがバーンと活躍する。そうだよね、シモヘイヘ出てくるよね。って思ったもん。

まさかアンコウ車を速攻で撃破してくるとは……というところ。あの状況だとフラッグ車も狙えたと思うんだけど、それだと気づかれる可能性があると考えたんだろうか? わからなくもない。

知波単戦で西住みほを封じれば大洗の戦力を大きくそげると語ったうえでの展開ですからね。これはかなりうまいものを感じます。初めて見たとき内心「エー!」って驚いたもん。どうするんだろう。

でも、考えてみるとこれはテーマ的にはあり得た話ではある。

・変わること

最終章のテーマは「変わること」だと思うんですよね。卒業というのは学園ものにいやおうなしにやってくる変化なわけだ。最終章は「卒業」がきっかけになってはじまる。桃ちゃんは卒業できないかもしれないけど。

三年生の卒業は下級生にとっては進級だ。それで立場とかいろいろ変わる。その引継ぎがうまくいくこともあるし、行かないこともある。でも変わるということは絶対に変更の効かないこと。

テレビ版から劇場版までいろいろあった中で、それぞれの学校や選手が積み上げてきたもの、自校の戦車道と自分の戦車道。そういうのがどう変化してきて、どう変化していって、どう向き合うのかっていうのがテーマだと思うんですよ。

それこそ知波単とか黒森峰はわかりやすいですけど。

私は考えるのです。高校戦車道はしばらく停滞していたのではないかと。上位校の顔触れは変わらない。優勝するのは黒森峰。10連勝こそ逃したものの、代わりに優勝したのはやはり強豪校のプラウダ。

それに風を吹き込んだのは黒森峰を放逐された西住みほなわけです。西住みほは軍神の働きで新造の大洗高校を優勝に導きました。これかなり大きな事件だったと思うんですよね。

一番影響を受けたのは知波単でしょう。伝統を守って初戦敗退を繰り返していた知波単が、西住みほ(とアヒルさんチーム)に出会って勝つことを知った。その成果が対大洗戦なわけよ。

黒森峰も変わった。全国大会で西住みほ流に敗れて、副隊長だったエリカは伝統ではなく、自分の戦車道を見つけ出した。その辺の巨大感情については空白期間にいろいろ二次創作とか妄想とか考察とかで醸成されたものがあるけど、それなりにあっているところはあると思う。

逆に大洗に敗れていない聖グロとか、あくまでスポーツの勝ち負けだというスタンスのサンダースはあんまり変わっていないですね。プラウダは変わんなかった理由よくわかんないな。大洗には負けたし、劇場版で変わりうる事件はあったけど。ふーむ。いや、本当にカチューシャ成長してなくね? 下級生との関係性なのかなあ。ロシア語勉強しなよ。手影絵可愛いけど。アンツィオは……まあ、アンツィオだし。

・超えていく西住みほ

そして一番西住みほを超えないといけないのは、考えてみると大洗女子なんですよね。ここまで来たのは西住みほのおかげ。悪く言えばおんぶにだっこでここまで来たんですよ。

じゃあ、当然こう思うわけだ。じゃあ、西住みほがいなかったらどうなるの?

それはそうだよなー。大洗は確かにそれぞれの戦車が独立して活動できる。ただし、それはあくまでみほが大まかな作戦を立ててそれに沿った活動をする上では、だ。それはそれですごいけども。でも、いままでみんなみほのやり方は見てきているわけで、それがどう生かされるかってのが第四話の見どころになるんだろうなぁ。

大洗もまたみほを超えないといけないのです。

誰が指揮とるんだろ。桃ちゃん? 澤ちゃん? まさかフラッグ車のネコニャー? 続きが気になりますね!

・未来へ

この後の展開、ほかにも気になることはありますね。準決勝反対側で勝ち上がってくるのはどっちなのでしょう。これ、どっちが勝ってもいい因縁なんだよな。

大洗相手に一回も土つけられてない聖グロを、決勝戦で倒すというのも熱い。でも、覚醒したエリカの戦車道とみほの築き上げてきた大洗の戦車道のぶつかり合いも熱い。

どっちも見たいな。でも聖グロが黒森峰に負けて、結局軍神西住みほに負けることなく卒業していくダージリンは元ネタの国っぽさが非常に強い気もする。

まあ、このまま大洗が継続に負けて五、六章で延々桃ちゃんの受験勉強するというのも面白そうだけど。

・終わりに

このご時勢ずっといけてないけど大洗生きたい。潮騒の湯とか浸かりたい。人のいない海水浴場を延々歩いたりしたい。いい加減大洗水族館行きたい気持ちもある。

それとも少し北に行ってひたち海浜公園に行くのもよいね。だいたいどの季節に行ってもなんか変な花が咲いててよい。平日に行くと人類が滅亡したみたいな静けさを味わえるのでお勧め。あと、公園から少し南にいったあたりにいい感じの温泉があるのだ。そちらもよいよ。

コンテンツを見るたびにドブヶ丘のことが浮かぶのはいい加減やめにしたいところはある。ドブヶ丘高校戦車道部とかないから。地下でステルスになって追い回してくる変種2号が主力戦車とかそんなことはないので。


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