母を看取りたい#15
食べてくれない、そして落ち込む
この1週間もいろいろありました。
先週はとしちゃんが父や弟を蹴ったり叩いたりした話を書きましたが
私にも手が出る事がありました。
私の手を引っ張って自分に引き寄せ、反対の手で頭を叩こうとしました。
「おばけ!退治してやる!」と言っていたので、何かしらの妄想があったのでしょう。
そんな日があれば、ニコニコして感謝の気持ちを述べわてみたり。
今日は訪問診療の先生に向かって
「もう帰りなさい!」と大声を出したり、死にたい、死にたい、入院させて!とどうにもならない気持ちをぶつけていました。
ここ数日、食事の量も減り
昨日からあまり水分も口にしたがりません。
何かというと「もう死ぬんだから食べなくたっていい」
今日は死にたいモードなんです。
食べることは生きること
本当にその通りです。
だから、食べないとしちゃんを見ると
つらくなります。
としちゃん自身も、変わりゆく自分自身に気持ちがついて行っておらず
昨夜は穏やかな口調で「自分が自分じゃないみたい」「どうしたらいいのかなぁ」と呟いていました。
何度も何度も。
認知症も一気に進み
昨晩は夕食時にお箸を渡したら.少し困ったように「使い方がわからなくなっちゃった」と言い、手づかみで食べようとしました。
お茶もストローで飲んでいましたが、吸い込む事がわからなくて吸い込めなくなりました。
薬も飲み込むという指示が入らず
舐めてしまって口いっぱいに苦味が広がって吐き出してしまいます。
今日は医師に
今飲んでいる抗生剤は飲み続けることに意味はあるのかと聞いてみました。
肝膿瘍の排液の色は変わらないし、膿が出ている感じではない。
飲んでも熱は出る。
先生は、飲まなければ感染症が起これば一気に全身に回るので飲んでいた方がいい。
だけど、薬が飲めなくなってきているので、完全に飲めなくなったら点滴に切り替えるか。点滴になった場合、ずっと点滴をしているようになると言われました。
ただでさえ感染症に弱いのに
食べられなくなっている事が見ている側もつらいです。
幼児のご飯くらい食べられていたのが
1食2口くらいになってきてしまった。
食べられなくなると
また一つ、終末に近づいている気がして悲しくなります。
そして、死にたいモードのとしちゃんは
「ホスピスに入れてください」「老人ホームに入れてください」と言う。
あんなに帰りたいと言って帰ってきたのに。
明日は楽しい妄想ができるといいのですが。