
28歳、2年付き合った彼氏と別れた。
2024年12月21日、初めて付き合った恋人との恋愛が終わった。
恋愛を拗らせていた私にとっては、まっすぐ愛情を向けてくれる彼と過ごした時間は、とても温かく、楽しく、幸せな時間だった。
思い出は忘れたくなくても、時間が経てば忘れてしまう。
だからこの思い出が薄れないうちは大切にしたい。
支離滅裂な文章だろうが、彼と過ごした時間をここに書き留めておこうと思う。
彼との出会い。
当時の私は26歳。2023年の1月7日に彼と出会った。
学生時代の友人の旦那さんの友人が彼だった。
18時近くだったか、いきなり友人から電話がかかってきて、「今、旦那さんと、旦那さんの友達と3人で飲んでるけど来る?」と言われた。
私はすでにお風呂にも入っており、洗濯機を回していた。いつもなら「さすがに面倒だなあ」となるところ、ちょうど恋愛がうまくいっておらず落ち込んでいたこともあり、「とりあえず行ってみよう」という気持ちで、すぐに家を出た。
お店に着いて、初めて彼に会った時の感想としては「肌が白い&意外とかっこいい。でもタイプではないかも?」という感じだった。(失礼…)
その日は皆んなで色々話して解散したが、彼が私のことをかなり気に入ってくれたらしく、すぐに彼から連絡がきて、後日改めて2人で飲みに行くことになった。初対面で結構デレデレしてて、可愛らしく素直な人だったなあ。
初めてのデート?
高円寺にある、ちょっと洒落た居酒屋のカウンター席だった。
彼の横顔をみると、女性が羨ましくなるくらい長くてクルッとしたまつ毛で、綺麗な目をしてるなあと思った。
話も盛り上がってとても楽しかった。
…が、そこで事件が起きたのだ。
私も彼との会話が楽しくて、ついテンションが上がってしまい、その勢いで食べてたきゅうりが口から飛び出てしまったのだ(笑)
ほぼ初対面のデートで、気になっている女性が目の前でそんなことをしたら、普通は引かれるよな…と思い、私にとっては赤面の至りだったが、
彼はというと、予想と反して全く気にしていない様子だった。
むしろ、私が"恥ずかしい”という気持ちを忘れるくらい、優しく、そして面白くつっこんでくれたのだ。
私は少々プライドが高いところがあり、他人に対して自分のダメな部分を見せるのが恥ずかしいという考えがあったからか、「あ、この人なら自分の素を出しても大丈夫かも」とその時に思った。そしてこの出来事が、私が彼と付き合ってみようと思った理由につながる。
そこからはトントン拍子で、この日の帰り際に、彼から告白をされ、付き合って欲しいと言われた。恥ずかしながら、人生で初めて面と向かって真っ直ぐな告白をされた。素直に嬉しかった。
そこで私は承諾したものの、正直これまで好きになったタイプとは違うし、「好き」という感情はまだその時点では湧いていなかった。
それなのに、なぜ付き合おうと思ったのか。
26歳にもなって、ろくに男性と付き合ったことがなかった私は、年齢を重ねるうちにそれがコンプレックスになっていた。だから、「好きになれるかわからないけど、この人なら自分の素を受け入れてくれそう。とりあえず付き合ってみよう」というなんとも自分勝手な理由で交際を開始した。
ちなみにこの数日後、彼は改めて「好きだから付き合って欲しい」と東京駅の綺麗な広場で緊張しながら告白してくれた。
酔ってる時に告白したことがモヤモヤしていたらしい(笑)
誠実だよね。
彼と過ごした2023年〜2024年
付き合ってからは、実家暮らしだった彼は、毎日のように私の家に帰ってきていて半同棲状態が数ヶ月続いた。
彼は、「この年齢になって付き合うなら結婚も考えてるからね」と言ってくれた。私自身もそういうスタンスで彼と真剣に付き合おうと思った。
彼と過ごすうちに、いつの間にか彼を好きになっていた。
毎日愛情をたくさん注いでくれて、思いやりがあって本当に優しかった。
いわゆるダメンズと言われるような人とばかり色々あった私にとっては、こんなにちゃんと自分を愛してくれる人がいるんだと思った。
夜の方も、もちろん愛情をたくさんくれた。なんでも受け入れてくれるんだろうという安心感で、自分を任せられた。楽しかったな。
上野の桜を見にいったり、ディズニーや横浜デート、彼を紹介してくれた友達夫婦の結婚式に一緒に参加したり。
まあさすがに付き合っていれば、イライラして喧嘩っぽくなることもあったけど、すぐに仲直りしてたし、順調に交際が進んでいると思っていた。
彼は彼の友達にも私のことをよく話してくれたり、惚気てくれていたり、普段お世話になっている人に会わせてくれたり、地元友達で開催しているBBQに、私も参加させてくれたり、なんだかすごく嬉しかった。
周りの友人からは「いつ結婚するの〜!」って言われていたほどだった。
関係性の変化
関係性が変わってきたのはいつからだったのだろう。
何か決定的なきっかけがあったわけではなく、本当に“段々と”という言葉が一番しっくりくるかもしれない。
付き合って1年を過ぎたあたりからかな。気づいたら明らかに会う頻度が減っていた。遠距離恋愛でもないのに、2024年の4月以降は2週間に1回とか、ひどいときは1ヶ月ぶりに会う時もあった。
もちろん、「好き」という気持ちもあくまで人の感情なので、波がでてくるのは当たり前だし、一緒にいることに慣れて落ち着いてくる。それに、会えなくても連絡や電話は高頻度でしていたので、あまり気にしていなかった。というか気にしないようにしていたのかもしれない。私も彼氏中心の生活ではなかったし、私自身が新しくスキルの勉強を始めたり、2024年の8月後半から10月末まで転職活動で忙しかった。
今考えると、彼よりも自分の時間が優先になっていた。
人との関係性が変わる理由は、大体が複合的な要因が絡み合って生じるものだろうから、“これが原因だ”と、今振り返っても断定はできない。
ただ、彼と付き合っていく中で、ある違和感が段々と大きくなっていた。
それは、2人の将来の話や、真面目な話が彼とはできなかったことだ。
つまり、話し合いができなかった。
2025年の3月に私の家が契約満期だったから、そのタイミングで同棲を考えいたし、それを彼にも伝えていた。ただ、そういう大事な話になると話を逸らされることが多くなり、彼に対しての不満や不信感が徐々に大きくなっていってしまっていた。
結局は全く違う人間同士。価値観は合わなくて当たり前。だけど、その価値観が合わなかった時に、それを擦り合わせるには、話し合いをしてお互いが歩み寄るしかない。
「もしこの人と将来結婚して、乗り越えていかないといけない壁を目の前にした時、多分私がすべて調べて、考えて、決めていかないといけなくなりそう」と、どうしても考えるようになってしまっていた。
私は彼とお互いの価値観を本音で話し合える関係になりたかった。
ふたりの将来のためにお互いが努力し合える関係になりたかった。
だけど、話し合いに向き合ってくれないことや、小さな約束をすっぽかされたり、お金がないと言いながら暇さえあれば寝ている彼をみているうちに、将来を共に生きていく自信がなくなっていっていた。
本当にちりつもである。
将来のことを考えると、心の底ではいつかは別れる時が来るかもしれないと思っていたことを自分でも認めたくなくて、現実を見て見ぬふりをしていた。
だって、一緒に過ごす時間はやっぱり楽しくて、居心地もよくて、本当に離れたくなかったから。
別れるまで
大きく変わり出したのは、私が転職活動を終えた10月後半。
職場が変わるため、私は引っ越しすることが確定したことで、今後どうするのか、同棲はするのかしないのか、白黒つけないといけない時がきたのだ。
「私たちって一緒に住むの?」
「結婚する気ってある?」
と単刀直入に聞いた。
彼からは、
「住みたいけど、今年中は難しいかも」
「30までに結婚したいと思ってるけど、明確に決めてるわけではない」
という回答がきた。
どうやら、転職をしてからがいいのと、一番は経済的な余裕がないというのが理由だった。
「〜したい」って言ってるけど、何も行動してないじゃん。
お金貯める努力もしてないじゃん。
そう思ってしまった。この時には、もう彼のことを信じてあげることができなくなってた。
本当にイライラしてしまって、彼に冷たくしてしまう場面が増えた。
彼の悲しい顔が今でも浮かぶ。今振り返ると申し訳なくて心が苦しくなる。
それに加えて、私が転職で年収がかなり上がることになり、それを彼が知って、ショックを受けたのか、プライドが傷ついたのか、様子が変わっていった。
11月29日、話し合うことになった。
そこで、これまで彼が将来の話を避けたがっていた理由を初めて聞くことになる。
それは、彼の実家の経済的な問題だった。
詳細を書くのは控えるが、彼の中でずっと実家に対して不安があったのだ。
私と付き合う1年前、彼は鬱で休職していたことがある。
付き合い始めの時、精神的なもので休職していたことは彼から聞いていたが、理由は知らなかった。「仕事大変だったのかな?」くらいに思っていた。
その時に鬱になった理由が実家問題だったのだ。
「1年前からその時の精神状態が徐々にぶり返している」
「結婚はいつかしたいけど、今は考えられない」
「俺が足を引っ張っていて罪悪感がある」
という趣旨のことを彼は話した。
乗り越えられない壁が目の前に立ちはだかり、先が真っ暗になる感覚だった。
彼の実家の事情は仕方がない。でも、そのような事情を抱えているにも関わらず、なんとかしようともがいている姿勢はこれまでなかった。
彼自身に対して、不安感や不信感がさらに増してしまったのだ。
「もうダメかもしれない」
そう思った。
「今ある事実は変わらないんだから、自分でどうにかしようともがくしかないよ…」
「付き合ってた2年間、何をしてたの?」
彼に言ってしまった。
今考えると、精神的に参ってる彼に向かって耳が痛い言葉をぶつけてしまっていた。
12月2 日、電話した。
29日の話し合い以降、LINEの返信が遅かったり、反応が薄かったり、彼の様子が明らかに違くて、とてつもない不安を感じたからだ。
電話での彼は、今までのような優しい彼とは別人のように冷たかった。
「◯◯ちゃんが思ってるより、結構追い込まれてるんだよ」
「もう好きかどうかわからなくなった」
「同棲や将来の話をさえるたびに、不安が募っていっていた」
そう言われた。
他にも心無いこと言われて傷ついたが、彼をそうさせるだけ、私自身が彼の心の状態に拍車をかけてしまったのだろう。追い込んでしまっていたんだろう。
お互いが好きであれば、なんとか乗り越えていきたいと思っていたが、もう同じ方向を向いていない。
とりあえず、13〜15 日の週末は会いたいと伝えて、彼も了承してくれたが、数日前になって風邪を引いたとのことでその予定はなくなった。
2日の電話以降、私自身も鬱について色々と情報収集した。
これまで彼にかけてきた言葉や態度は、絶対彼を追い込んでしまった要因になっていたんだろうと思った。このまま別れることを選択するのは違うと思いつつも、これから先はどうなるのかわからない。という状態がなかなかきつかった。
12月17日、彼からきたLINEの通知をみて心臓がドキッとした。
「明日会えるー?」
絶対に別れ話だ。そう思った。
彼が別れを選んだのであれば、それを受け入れるしかない。
覚悟をして、次の日を迎えた。その日は仕事だったので、仕事中も泣きそうになりながら過ごした。
それなのに、午後になって、
「今日仕事長引きそうだから日を改めよう😅」とLINEがきた。
精神的に参ってるのはわかる。私も理解しようとした。
他人に気を使っている余裕はないのだろうと。
今の私に対する態度は、本来の彼ではないと。
そう思いたかったのかもしれないけど。
だけど、この彼から送られてきたLINEを見た途端、私自身がとても可哀想になった。
“別れよう”
そう思った。
私は転職で職場が変わる関係で、1月末までに引っ越しをする。合鍵を彼に渡していたので、21日に合鍵を受け取りたい口実を作って、会う約束をした。
21日は、本当は一緒にクリスマスディナーをする約束でレストランも予約していた。その約束はどうするかという問いにはLINEでずっとスルーされてたのでキャンセルしていた。
意思表示くらいしろと、その程度でも私と向き合うのが嫌なのか、本当の彼はこんなにも不誠実だったのかと、もやもやしたが、まあもういい。
とにかく早く別れたくなった。これを逃したら、自然消滅や電話やLINEで一方的に別れを言われそうだと思ったから。
大切な思い出を最悪な過去にはしたくない。だから会えるうちに別れる。
別れる日
当日は彼の実家の最寄り駅まで行った。
別れる決心が揺らがないように、私の家に置いていた彼の荷物もまとめて持ってきていた。
大きな袋がなかったから、前日に泣きながら100円ショップで買った袋に入れてきた。
久しぶりに会った彼はどこか遠く感じた。
2人の間の空気がいつもと違かった。
まだ「別れよう」という言葉は発してないのに、お互いがこれから先は会わないであろうことを前提とした会話だった。
彼はストレスで5キロも太ったらしい。
実家の事情や鬱になったことは、一番仲がいい幼馴染にも話してないらしく、一人で抱えている彼を目の前にして心が苦しくなった。
私自身も幼少期に両親が離婚して、経済的に余裕がない家庭で育ったから、実家に縛られている苦しさは痛いほどわかる。
彼のそばで支えたいという気持ちはありつつも、年齢が年齢だけに、自分の将来を捨ててまで彼のそばにいたいというほどの気持ちはなかった。
話してる時にも涙がでてしまう。“別れよう”という言葉が言えない。自分からはどうしても言えなかった。
先に切り出したのは彼だった。
「別れよう」
もうわかっていたことだから、驚きもしなかった。
理由は色々あるだろうが、彼が言っていたのは、
「◯◯ちゃんにはやっぱ迷惑かけられない。」
「今この状況では、どうしても優先順位が低くなってしまった」
迷惑かどうかは私が決めることだと前に伝えていたけど、多分私といることで、彼自身も苦しくなったのだろう。
“彼のことを信頼できなくなっている人間は、彼から離れた方がいい”
そう思ったし、別れるつもりで会ったので、別れを受け入れた。
「別れるとは思わなかったね」と私は言った。
「そうだね。時間がたったころ、この選択を後悔するのか、そんなこともあったなと思うのかはわからないけど。」彼は言った。
“後悔して〜”
と内心思ったのは内緒。
だって、彼にとって、私が過去の人になるのが、どうしても悲しかった。
彼は泣いてなかった。
私は号泣。家に帰るまで人目を気にする余裕もなくずっと泣いていた。
こうして彼との関係は終わった。
振り返って思うこと。
別れてから1週間がたった。あれから連絡はとってない。
これからも私から連絡するつもりはない。
思い出は思い出のまま、触らない方が自分のためだから。
2024年がもうすぐ終わろうとしている。
私のメンタルはというと、別れた当日と翌日はかなり泣いて落ち込んだが、それ以降は驚くほど安定している。泣きそうになることもない。
11月後半から、別れるまでがかなり精神不安定で、ふとした瞬間に涙がでてしまう状態だったのに不思議だ。
多分だけど、会う頻度も減ってたし、11月後半からは連絡もあまりとっていなかったから、日常から彼がいなくなったという実感がないんだろう。
それはそれで切ない。
なぜ彼は別れを選んだのか。
理由は色々あるだろうが、
“私に対する気持ちが冷めた”
結局はそれが全てだと思う。
もちろん、彼だけが原因ではない。
私自身も彼に対する気持ちが段々と変化していたのも事実である。
一度も言葉にしたことはなかったが、
“彼が私のことを好きじゃなくなったら、私たちの関係はそこで終わるだろう”
そう思ったこともあった。
彼氏以前に、“人として敬う気持ち”がなくなっていたのだ。
「相手を敬って思いやること」
とても大切なことだ。それが徐々にできなくなっていた私は本当に最低だ。
泣きそうになることはないが、やっぱりずっと彼が頭の中にいて、過去のLINEや写真を見返してしまう。
本当に別れてしまったんだ。
今後会うことがないなんて信じられない。実感が湧かない。
あんなに一緒の時間を過ごしたのに、赤の他人になるんだ。
これからは、嬉しいことや悲しいことがあっても連絡できない。
彼が好きなものを見つけても伝えられない。
彼が今後、どんな人と付き合おうが、何も言えない。
彼と付き合う人はきっと幸せだろうな。
私に向けてくれた愛情を他の人に向ける時がきたら嫉妬しちゃいそう。
過去のいい思い出に浸ってしまう。
でも思い出すのも、見る写真も、付き合って1年目のものなのだ。
お互い話し合える関係が築けなかったんだろうな。
色々反省もあり、過去に引っ張られそうになるけど前にすすまないと。
ちなみに私は、5年間働いた会社を退職し、2月から新しい会社に行く。
引っ越すから、9年いた土地からも離れ、思い出いっぱいの家も離れる。
「2024年にすべての縁をおいていきなさい!」と言わんばかりに
彼氏とも別れた。
28歳にして人生リスタートすぎるよ…。
周りは結婚ラッシュ&出産ラッシュなのに。また0から恋人探すのかあ〜
エネルギーがでない。もはや面倒くさい。
あまり人を好きになれないから、また誰かを好きになれるのかもわからない。
でも年齢的にそんなことは言ってられない。
子供を産むリミットがなければ、こんなに年齢に執着しないのに。
今住んでいる場所と家は彼との思い出が多すぎる。
早く引っ越したい気持ちもあるものの、離れるのも寂しい。
家具も全部処分して、新しい家具にしようかな。
というなんともまとまらない気持ちで2024年を終えそうです。
1月末までは有休消化期間。
ちなみに彼とは2年間付き合って一度も旅行に行けなかったので、
1月に1人で北海道にでも行ってきます。
お高い宿と会席予約しちゃったもんね!!
こんな時こそ自分を労らないと。
何はともあれ、彼には自分自身を大切にして、幸せになってほしい。
こんな私に愛情を注いでくれて本当にありがとう。
2025年も自分を大切にして生きていこう。
今回の恋愛で学んだこと。
「相手を敬い思いやること」
「永遠はない。なんでも次があるとは限らない。
だからこそ、目の前にいる人、出来事を大切にする。」
頭ではわかっていても、日常になるとなかなか難しいものだが、忘れないようにしたい。
それでは。