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【フジテレビ】大事なものは目に見えない。弊害が露になってからでは遅いのです!
このたびのフジテレビの一連の対応は、世間から大きな顰蹙を買いました。当初の「紙芝居会見」は、誠意を欠く対応として広く批判を浴び、結果としてフジテレビは改めて中継での記者会見を開かざるを得ない状況に追い込まれました。当初、限られた範囲での説明に留めようとしていた姿勢から一転、地上波での中継を余儀なくされるほど事態は深刻化しましたが、これは当初の不誠実な対応を鑑みれば当然の帰結と言えるでしょう。会見では、厳しい質問や、中には糾弾に近いような質問も飛び交いましたが、これらも含めてフジテレビは真摯に受け止めなければならないものと考えます。
さて、サン=テグジュペリの『星の王子さま』には、「大切なものは目に見えない」という有名な言葉があります。私はこの言葉に二重の意味を感じています。一つは、表面的に見えるものに惑わされることなく、目に見えない本質を見抜くことの大切さです。そしてもう一つは、重大な事態が発生した際には、それが具体的な形となって表面化する前に、水面下で適切に対処することの重要性です。今回のフジテレビの一件は、まさに後者の教訓を浮き彫りにしているように思います。
当初、フジテレビは事態を軽視し、安易な対応に終始していました。しかし、事態は悪化の一途を辿り、最終的には多くのスポンサーがCMの放送を見合わせるという事態にまで発展しました。この目に見えるひどい状況に至ってようやく、フジテレビの上層部は事の重大さを認識したのでしょう。その後、形ばかりの誠意ある対応を示そうとしていますが、その回答内容を精査してみると、「これから検討したい」「現在精査中である」といった言葉が散見され、時間的な制約もあるとはいえ、現時点では具体的な、中身のある回答は十分に示されていないと言わざるを得ません。
なぜ、被害が目に見える形となる前に適切な対応を取らなかったのでしょうか。まるで、このような状況が表面化するまで、彼らは事態の深刻さを理解できなかったかのようです。学歴や教養があるとされる人々が行ったこととは到底思えません。目に見えない段階で何も対応できないようなコンプライアンス組織など、存在意義がないと言えるでしょう。
もちろん、このような問題はフジテレビに限った話ではありません。兵庫県庁をはじめ、他の多くの組織でも同様の問題が指摘されています。今回のフジテレビの事例を他山の石とし、他の組織においても同様の問題が起こらないよう、教訓として活かしていくことを切に願います。