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個人情報の不適切な開示にもほどがあります。

最近、私の知り合いにSNSで積極的に情報発信をしている方が何人かいるのですが、その内容を見ていると、少々心配になることがあります。情報発信自体は個人の自由ですし、全く構わないのですが、中には個人情報が過剰に露出しているケースが見受けられるのです。
例えば、ある方は、自身の趣味の多さやスポーツ万能ぶり、そして高学歴(東京の公立大学出身と明記されているため、大学が絞り込める状態です)であることを、これでもかというほど詳細に書き連ねています。それだけならまだしも、時折、自宅や職場の写真まで投稿しており、中には職場や組織に対するかなり厳しい批判も含まれているため、もしその方に反感を持つ人が見たら、どこかに通報しかねないのではないかと、いつもひやひやしています。
また、別の知り合いは動画配信をしているのですが、顔も名前も公開し、自宅の前から配信することも頻繁にあるため、おそらく住所は完全に特定されてしまっているでしょう。Facebookでさえ、情報の発信に慎重になっている私には、とても真似できることではありません。おそらく、私が同じことをしようとしても、家族から猛反対され、ネット環境を取り上げられて断念せざるを得ないと思います。
しかし、本当に、今はすごい時代になりました。スマートフォン一台あれば、トイレであろうが、お風呂場であろうが、全世界に向けて自分の情報を発信できてしまうのですから。もちろん、世界中の人が自分の味方とは限りません。圧倒的多数は無関心でしょうけれども、中には無条件に反感を持ってしまう人もいるでしょう。そのような人たちにとっては、過剰な情報公開は炎上の格好のネタになってしまいます。たとえ自分が何も悪いことをしていなくても、面白おかしく話を誇張され、拡散されてしまえば、それは自分の意図しない方向へ向かってしまうでしょう。
少し前の話になりますが、関西の有名な国立大学に通っている女性の方と話す機会がありました。その方が、家庭教師の募集サイトに掲載する自己PRの内容を見てほしいということで見せてもらったのですが、私は唖然としてしまいました。自分の名前はもちろんのこと、自宅がJR阪和線のどの駅の近くにあるか、普段はどの路線を利用しているか、出身中学、出身高校まで詳細に書かれていたのです。私は驚いてしまい、これ以上の情報は絶対に公開してはならないという一線を伝え、情報を削らせることにしました。偏差値の高い大学に通っているとはいえ、自分の個人情報に対する危機意識が低いのは、あまりにも危険すぎます。
本当に、繰り返しになりますが、世の中何が起こるかわからないのです。どんなに適切な情報しか発信していなくても、不適切に捻じ曲げられて炎上してしまうことはいくらでもあります。手軽に情報発信ができるようになったのは喜ばしいことですが、このことを絶対に忘れてはならないと、改めて感じています。

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