「毎日」がいちばん偉い

宮下奈都さんの「太陽のパスタ、豆のスープ」という小説のなかに出てくる一文です。

「毎日」がいちばん偉い。

太陽のパスタ、豆のスープ
集英社

いや〜〜〜そうだよな〜〜〜〜
そうなんよ〜〜〜としみじみ思いました。
結婚して2人暮らしが始まり、料理担当になったけど、約1年くらいはなかなか自炊を続けられなかった。
近所のカレー屋さん(めっちゃ美味しい)や焼き鳥屋さんやウーバーイーツにお世話になることが多かった。
続けたい気持ちはあるけど、なんせめんどくさい。めんどくさい!!!
夫は私が「今日作れなーい」って言えば、「おけ、何買ってくる?」となるだけなので、そもそも毎日作ることにプレッシャーもない。

レパートリー?生姜焼きと鮭のホイル焼きと、、オムライス?
食材を使い切るのがむずかしい。。
レシピに書いてたから買ってみた調味料、その後使わん。どうしたらええんや?
野菜の洗い方これでいいのか
扱ったことない野菜は一生手が出ない
食材や調味料、キッチン用品の在庫管理ってなかなか大変や

などなど

初心者なので疑問だらけ。
なんとかレシピと食材があれば作れるから作るけど、要領がよくないから疲れる。
疲れるから毎日続けることができない。
当時は自炊のハードルが私の中でまだまだ高かったみたいです。
そんな時期に読んだ小説だったからか、なにげない一文だけど、すっごく心に残りました。

そしてもうひとつのお気に入り。

「あすわ、毎日のごはんがあなたを助ける。それは間違いのないことよ」
母はそう言ってにっこりと笑った。

太陽のパスタ、豆のスープ
集英社

おっしゃるとおり…!!
今の私は以前に比べ、かなり自炊を続けられるようになったんですけど、それによって助かってるんです。
料理することで気分が晴れる。心が安定する。じんわり前向きになれる。
もちろん、めんどくさいはめんどくさいのでまだまだ外食に頼ったり、テイクアウトもするけれど、続けるコツは掴めたんじゃないかな。

料理に限らず、家事って毎日のこと。子どもがいるひとは育児も。
毎日って大変。
みんな毎日やらなきゃいけないことがある。
それらは単にめんどくさい奴かもしれないけれど、向き合ってみたら案外仲良くなれそうな奴かもしれない。
“向き合う”ってほど真剣に捉えなくても、ちょっとでも面白がることができたらいいんじゃないかなぁ。
そんな感じで暮らしや家事をどうやったら面白がれるのか、を考えて実行した記録を書いていきたい。

毎日がいちばん偉い。
母は毎日晩ごはんを作ってくれていた。学生時代はお弁当も。
すごすぎる。偉すぎる。母がこの世でいちばん偉いひとだ。


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