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Sapix算数は5年後期が鍵!算数の勉強法について詳しく解説

4年生に入塾するお子さんが多いSapixでは受験生でもない5年生の時期はいわば「中だるみ」の時期。お子さんのやる気を管理するのに一苦労する保護者の方も多いと思います。しかし算数の成績は5年後期でほぼ決まってしまうと言っても過言ではないのがSapixの怖いところ。今回は現在Sapixの個別塾Privatoに勤めている私が算数に関して5年後期の大事な時期をどのように過ごせば良いかについて解説していきますので今後の学習のヒントを得ることができます。


1. 5年生算数の学習内容

算数の成績は6年生の時期に頑張れば伸びると考えている方が多いのではないでしょうか。しかしSapix算数の成績は5年生の時期でほぼ確定すると思っていただいて構いません。それは5年後期の時期で受験算数の範囲の大半の学習を終わらせてしまうためです。
 
5年前期:4年生で習った知識を用いて問題を解く時期
5年後期:受験算数に関する知識の大半を学習する時期
 
6年生以降は5年生までに培った基礎をもとに受験算数の応用問題に慣れていく時期であると考えてください。そのため5年生終わりまでに算数の基礎をどれだけ身に付けられているかが勝負ポイントなのです。
 
今までαクラスにいたお子さんでも5年後期の算数の進度についていけずつまずいてしまい成績が急降下するというケースは珍しくありません。逆に言えば、5年後期の算数を順調に通り抜けたお子さんは成績が急上昇することもあります。
 
ここで5年後期攻略のための3つのポイントを必ず押さえてください。

2. 5年生後期攻略の3つのポイント

①「比と割合」の単元を完璧におさえること

5年夏期講習の算数のカリキュラムを見ると全14回中の4回が「比と割合」の授業であることがわかります。そして5年後期では今まで比を使わずに解いていた問題に比を使ってアプローチする機会がかなり増えます。

同じ問題ではありますが、比を使った解法の方が式が少なく解きやすいケースがかなり多いです。また比が理解できると様々な問題に応用でき、非常に算数の理解度が上がります。
 
一方で比の概念は抽象度が高く、つまずきやすい人が多いことも事実です。しかし新しい単元に比を使って解くケースが増えてくる以上、比をおろそかにすると成績を上げることはかなり難しくなります。そのため比と割合の単元を完璧にすることが第一目標です。

②「速さ」の単元は図を使って考える習慣をつける

「比と割合」の次に5年後期の算数において重要な単元となるのが「速さ」です。5年後期では受験算数においてかなり重要となる旅人算(22)、時計算(23)、流水算(28)、通過算(29)などの「速さ」の単元を新たに習います。
 
これらの単元は全く別の単元のように思われる方が多いと思います。しかしこれらの単元は多くの場合、速さ・距離・時間の3点しか問われることはなくかなり似ている単元であると思ってください。
 

またどの単元にも共通するのが

「自分で問題文を読みながら図を書く技術」

です。6年生では「速さ」の問題のレベルも今まで以上に上がりますが、問題を解くために必要なのはやはり「図」です。そのため5年生のうちに基本問題の図を自分でしっかり書けるようにすることを目標としてください。

③計算力をつける

計算力は算数の成績と大きく直結します。マンスリーテストの最初の2問で点数を落としていませんか?落としている方は要注意です。計算力向上には以下のポイントに注目すると良いでしょう。
 
・四則演算の計算の順序を間違えていないか
・分数↔︎少数の変換をスムーズに行えるか
・単位の変換がスムーズに行えるか
・割合の計算で間違えていないか

 
計算力は算数の問題を解くスピードにも大きく関わりますので5年生終了までに素早く正確に計算できるようになることを目標としてください。

※余裕がある人は) 「平面図形」「立体図形」の基本問題をおさえる

平面図形、立体図形の難しい問題を5年生の段階で解けるようになる必要はありませんが、6年生以降その問題に太刀打ちできるよう基本的な力を身につけることはかなり有用となります。

特に平面図形では26、27番で新たに比を使った問題(相似、面積比)が出てきますが、この問題は6年生以降も頻出です。

①②に比べ優先順位は劣りますが、完璧にしておくとかなり6年生以降有利となるでしょう。

3. 5年生後期攻略のための学習法

ここまで5年生の算数を攻略するコツについてお話をしましたが、やはり大事なのは勉強法。結論から言うと算数の学習は「マンスリーテスト」で点数を取ることを目標として行ってください。
 
5年生の学習の定着度を図るものとしてマンスリーテストはかなり有用です。ここでマンスリーテストの点数を上げる勉強法を3つ紹介します。

①大問1の対策勉強を毎日行う

マンスリーテストの大問1は計算問題、各単元の基礎問題など難易度の低い問題で設定されていることが大半ですが、この大問を落としていると高得点はかなり厳しくなります。
 
ここで役に立つ教材が「基礎トレ」です。毎日欠かさずできていますか?大問1の得点率が低い人ほど基礎トレをないがしろにしてはいけません。基礎トレは1週間類題が続くので、解けなかった問題は次の日以降必ず解けるようにすることを目標に取り組んでみましょう。
 
また計算が苦手な人((1)、(2)で点数をほぼ毎回落としている人)は追加で複雑な四則演算の問題を毎日解いてみることをオススメします。この際に式を書く習慣をつけてなぜ間違えたのかをしっかり理解するようにしましょう。この習慣で「計算力をつける」という目標はある程度クリアされると思います。

②ベーシックの「割合」「比」「速さ」を自力で解けるようになるまで繰り返す

先述の通り、「比と割合」「速さ」は5年生における最重要単元です。この単元の基礎問題は5年生のうちに完璧にしておきたいところです。苦手意識のある方は特にベーシックの問題を解くことを習慣化してください。
「毎日○○ページ」「間違えた問題は1日後にもう1度解く」等で構いません。具体的には以下のような進め方のイメージです。
 
11/1:p21〜p25
11/2:p26〜p30、11/1に間違えた問題
11/3:p31〜p35、11/2に間違えた問題
11/4:11/1〜11/3の復習(付箋貼ってある問題を中心に復習する)
 
11/5:p36〜p40、11/3の復習
 
このときに解けなかった問題は付箋を貼るなどしてわかりやすくしておくと良いでしょう。目標は5年生終わりまでに貼った付箋の数を「ゼロ」にすることです!
 
※特に「速さ」の単元はわからなかったら問題文を読みながら図にする習慣をつけることをオススメします!

③デイリーチェックで高得点

やはりデイリーチェックで点数が取れなければマンスリーの基本問題でも点数を取ることは難しいです。新たに習った単元はその週中にできるようにして、もし理解できない・解けない問題があれば付箋をつけてマンスリーテストの日までに解けるようにする。最低限でもそのくらいはするべきです。
 
・マンスリーテストで正答率50 %以上の問題の多くを落としている場合
デイリーサポートのA、Bの問題を習った週中に完璧にする
・正答率50 %以上の問題はきちんと正解できている場合
A、B問題に加えてC問題までを目標にする

4. まとめ

いかがだったでしょうか?Sapixでは受験算数の範囲の大半を5年生中に学習してしまう以上、5年生の成績が大きな鍵となります。そのためには「比と割合」「速さ」の単元を優先的に仕上げ、毎回のマンスリーテストを目標に掲げて勉強すること姿勢が大切です。

5年生の学習を乗り切ることができれば6年生以降も有利に勉強を進めることができるはずです!それは今算数の成績が低い人にも通じることです。諦めず頑張って勉強を続ければきっと成果として現れるはずです。



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