「30代のための年金とお金のことがすごくよくわかって不安がなくなる本」(佐藤麻衣子著)の読書感想(評価:★★★)
●得たいこと
①年金やお金の心配をどうやったらなくせるのか。
②年金のことについて理解をしたい。
①について本書では、
今までは真面目に生きていくことができれば国や企業が面倒をみてくれていたが、
今後は自分の価値を知り、自分に合ったライフプランを作り、それに沿って行動できれば
将来の不安を解消できることが分かった。
まず「自分がどのように生きていきたいのか」方針を決めていく必要がある。
次にその方針を数字に落として可視化していくことで今何をするべきかを判断していく。
人生の「三大支出」なるものがあるので、おおよそのイメージとして捉えるとよい。
・教育費
ざっくり幼稚園~高校までを公立にすると542万円
大学を私立にすると450万円
計992万円なので、約1,000万円
・住宅費
新築建売住宅:3,338万円
新築マンション:4,267万円
・老後の生活費(夫婦)
26.7万円×12か月×20年+26.7万円×12か月×70%×4年
=7,305万円
上記以外でもライフプランの作成にあたっては、給料・生活費・家族構成・保険・年金などを
考慮していく必要がある。それを自身でエクセル等を使用して作成することはとても億劫になってしまう。
そこで本書の最後に「ファイナンシャルティーチャーシステム」という無料で使用できるWEBサイトを紹介している。
ライフプラン作成のために必要な要素を入力していくだけでレポートが作成できるため、とても便利である。
私も使用してみたが、すごく参考になった。
お金に関する不安や心配が全く解消されるわけではないが、
いつまでに何をすべきか対策を打つことができると思う。
②について本書では、
基本的な知識から働くことに対する心構えを学ぶことができた。
・基礎編(会社員の場合)
基礎年金(1階):日本国内に居住している20歳~60歳未満の人がみんな加入する
厚生年金(2階):会社員等が加入する。年齢の下限はない。
確定拠出(3階):企業年金などの上乗せ制度
「ねんきん定期便」に記載されている年金試算はあくまで現状水準で計算されたものであり、
将来にわたって約束されたものではない。
しかし、破たんはしない。その理由は3つ。
1.外部環境の変化に合わせて見直しがされる
給付額の減少はあっても破たんしないように見直されている。
2.適切な見直しができるように定期的な検証作業をしている
定期的に年金財政の状況を確認して公表している。
3.積立金がある
2016年度積立金が約186兆円、収入54兆円、支出52兆円
・ざっくり年金シミュレーション
60歳まで会社員の場合
基礎年金:779,300円×456月÷480月=740,335円・・・①
厚生年金:(240,000円×120か月+300,000円×96か月+400,000円×240か月)×5.481÷1000
=840,000円・・・②
①+②=1,580,335円/年=131,694円/月
現在、65歳から原則給付となっている年金を60~70歳の間で繰り上げ繰り下げにより受給することができる。
あくまで、年金は65歳からもらえるお金というふうに考えるのではなく、歳をとって働くことが難しくなってからの
長生きに備える「保険」というように考えた方がよいことが分かった。
●まとめ
ライフプランのシミュレーションを作成することで、お金に対する「不安」を可視化する。
可視化できれば、対策を打つことができるので、「行動」に移すことができる。
行動によって現実を変えることができれば、お金が「味方」になってくれる。
これから30年後は60歳定年ということはなくなり、生涯現役というワークシフトになる可能性がある。
そのためにも、本業や本業以外で学習することを続けていき価値を提供できる人材になっていきたいと思う。
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