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15歳の春に観た「心の一本」『めぐりあい』(恩地日出夫監督 脚本・山田信夫/恩地日出夫 主演・黒沢年男/酒井和歌子)初出:Facebook(2016/1/23)
日本映画大学の細野ゼミで卒制の企画立案の参考試写として『めぐりあい』(監督・恩地日出夫 脚本・山田信夫)を見せる。
私は公開当時に横浜馬車道に在った東宝会館で観た。
中学を卒業し高校に入学する束の間の瑞々しい季節に観た。
黒沢年男が大学に行けなかった世代のイライラする青春像を巧みに好演。
酒井和歌子もある時期でしか表現できない瑞々しさが眩しい。
脚本も演出もビビッド過ぎるほどビビッド。
特に酒井和歌子の見た目で性に対する未知への慄きを捉えたショットは秀逸。
恋愛しか描かなくなった現代の恋愛ものとは違い、主人公たちが置かれている家庭での苦悩も二人の恋愛に絡めて描く本格的な青春物とも言える。
瓦解した家庭と二人の恋愛の修復&新たな旅立ちを一つに収斂させて行く本格的青春映画の名作。
DVDとかに成っているかは知りませんが、観る機会があれば是非、御覧下さい。
解説
5期生の卒業製作の脚本執筆の為の補講で観せました。「等身大」とはどう云うことなのか、と云うのを示すのにもウッテツケの作品と云うこともありましたが、何しろ、ビビッドに市井の人たちを描いている心洗われる逸品でしたので。主題歌は、『空に星があるように』『愛しのマックス』などヒット曲を連打していた荒木一郎。
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