The Theory of Everythingの感想文
大晦日、テレビでやってた映画The Theory of Everything(和題:博士と彼女のセオリー)を見ました。
見たのは2回目なのですが、「本当の愛情とは何か?」を考えられる
秀逸な映画です。登場人物が全員優しく、真摯に生きてるのが伝わってきてジーンとくる。
映画の内容としては世界でもっとも有名な科学者の一人、理論物理学者のスティーヴン・ホーキング博士の伝記です。ざっくりした内容としては、当時まだ学生だったスティーヴン・ホーキングが全身の筋肉が動かなくなってしまうという不治の病ALSを宣告され、徐々に体の自由が失われる中でパートナーや周りからの献身的な援助を受けながらも科学者として上り詰めていく…というのが大筋だけど、この映画のもう一つの側面はラブストーリーです。
(以下ネタバレありです)
パートナーであるジェーンは非常に献身的にホーキンズの世話をする中で、他の男性と恋に落ち、ホーキンズ自身も彼女の気持ちを知りながら彼女と彼の仲を黙認する。
著名な身体障害者の夫と子供の世話、毎日の家事と育児プラス自分の博士学を抱える苦労と、好きな人がいるけど同時に愛する夫を見捨てられないという葛藤。
お互いに全てを知った上で、最後にはホーキンズが「自分も好きな人ができた」と言って別れを切り出す。
ジェーンの
「I had loved you, I did my best」
という別れの言葉に愛情と葛藤が全部こもってる。
切なすぎてキュッとくる。
いわゆる3角関係にありながら、3人が3人とも誰を憎むでもなく責めるでもなく、お互いがお互いをサポートして最後の最後まで全てが愛情で回っているというのが凄い。
全員人間ができてるからこそできる偉業だと思う。
愛してるからこそ手放し、相手に幸せになってほしいと思う。
そんな、なかなか現実にお目にかかれないものがこの映画にはある。
所有=愛情みたいな間違ったアイディアが蔓延してるなか、「本当の愛情とは何か?」を考えるのにとてもいい映画です。
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