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サウンドクリエイターさんに、感動

日々、皆様はどんな音、どんな音楽に触れていますでしょうか?

この時期、田んぼに水を張るとずっと泣いている蛙の声、道路を過ぎゆく車の音、朝は時々遠くの方で聞こえる鳥の声、冷蔵庫を開ける音、飲み物の蓋を開ける音、車のエンジン音、耳をすませば、色々な音に囲まれて生きています。

何気なく過ぎゆく日常に色々な音があり、ただその音たちは、目に入る映像ややらなければならない情報や、人の声などにより上書きされてゆき、意識することはほとんど無く過ぎ去っていきます。

https://www.instagram.com/mizzylicias/

たまたま、Instagramを見ていたら、このmizzyliciasさんの音に出会って、ハッとしました。こんなアーティストさんがいるんだ、という。

よく、ミュージシャンの曲なんかでも、オープニングがラジオのチューニングから始まる曲があります。ラジオのノイズ混じりのところから、少しづつサウンドが立体的になり、気がついたら音楽になっている。そんな構成の曲で、自然に曲の世界へ引き込まれます。

このクリエイターさん。夏のサウンドやリップの音、電車の音など私たちが聞いている日常の生活音を曲にしたリール動画を公開しています。例えば、夏の曲ならば、スイカを切る音や風鈴の音色、扇風機の音などを組み合わせて曲にしています。すると、曲になった途端、色々な音が組み合わさったオーケストラのような立体感と厚みで「夏」が伝わってきます。誰もが感じる夏の音の記憶を引き寄せながら。

人間の感性ってとても豊かで、そんな音の厚みを同時に感じられるように出来ているんだと思います。音を構成する波長、その音の印象、その音がもたらす過去の記憶、音が組み合わさった全体の印象、そんな一つ一つが組み合わさった時に脳内で「これいい!」ってなる感覚。

ここから先は批判ではありません。(クリエイターさんが凄いと言う説明の前置きです)

世の中の売れる曲には、裏方さんが必ずいます。例えば、見た目がモデルさんっぽい人、ドラマなどに使って人気を出す方法を考える人、テレビ番組やラジオ番組で取り上げてもらえるように奔走する人、音楽って売るのは凄い大変で、色々なプロの方がなんとかして、万人の「これいい!」に近づけるように工夫しています。まるで、コンビニに並ぶ最高のおにぎりの味を作るために、何個も試作品を作って一つのおにぎりをみんなで作るように。一見、一人のミュージシャンのように見えてもその背景にはたくさんの方の力があって、売れていくものだと思います。

それで、それが決して悪い訳ではなく、その総合力で多くの人が共感しやすい作品があることはとても良いです。

その一方でシンガーソングライターと言う言葉がなぜあるのか?シンガーは歌うだけ、ソングライターは曲を書く。両方できるから敢えて、そう呼ばれる。今はあまりないですけど、昔はCDの歌詞カードに作詞、作曲、編曲というのは必ず名前が書いてあって、それを見ると、「あー、この方は歌だけ歌うんだ」というのが分かり、全部やる方は凄いな、と思う訳です。それは、それぞれに求められる力が違うから。歌詞一つとっても、詩人という職業?があるくらい、言葉だけの専門家がいます。作曲に求められる能力も、編曲に求められる能力も違います。総合力で勝負する人たちは、それらを得意な人たちが組み合わさった力になるから届くのだと思います。

で、話を戻すと、一人でサウンドから曲まで引き上げる、このアーティストさんは凄いな、という訳なんです。サウンドを組み合わせるだけでも凄いし、メロディーを乗せて曲に出来るのも凄いし、完全に世界を作り上げていて、軽やかに聞ける感じにする、何よりもそのバランスが良いな、と思いました。(雰囲気は宇多田さんっぽいです)

一人で完成された音楽、それは純度100%でその人の表現が詰まっています。複数の人で作った音楽にはどこか妥協点というか、バランスを取っているところがありますが、一人のアーティストさんの曲ならば、全てがその人の感性のフィルターをクリアしていて、ノイズが無い。この曲たち、凄いなー、と思った次第です。純度の高い音楽に触れて感動しました。

mizzyliciasさん、音楽の技術力、感性が尖っているので、これからどんな活躍をされるのか楽しみです🎶


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