EBPMの実装に向けて - EBPMの成果分析を適切に設計できる外部チームを事業構築から組み込むべき

埼玉県議会 令和4年9月定例会
Q 細田善則

EBPMにおいて、事業成果の評価、分析が重要かつ最も難易度が高いパートだというふうに思っております。代表的なランダム化比較(RCT)だけでなく、回帰不連続デザイン、差の差分析、回帰分析など統計を用いた分析手法は多岐に及びます。これらの分析手法の中で、その事業に最も合っていて、コスト的にも許容できる妥当なものを設計するのは、並大抵な業務ではありません。
平成29年の私の一般質問で統計分析の人材育成が必要だと指摘をいたしまして、総務部長は、総務省の統計研究研修所や大学などで研修させていくという御答弁をいただいておりますけれども、完全なる内政化は今の段階で現状難しいのかなというふうに思え、質問をいたします。
予算規模の大きな県の大プロジェクトのようなことは、事業構築の段階で外部の専門家チームを組み込むことが重要と考えますが、企画財政部長の御所見をお伺いいたします。

A 堀光敦史 企画財政部長

議員御指摘のとおり、EBPMに取り組んでいくに当たり、事業成果の分析は非常に重要であると認識しております。
そのため、県の重要プロジェクトなど、より成果が求められる事業の、構築段階から、成果分析を適切に設計できる外部専門家に助言を受けることは選択肢の一つではあると思います。
一方、分析手法に精通した専門家にどのような関り方をしていただくか、分析を行うための時間や作業にどれくらいコストがかかるか、など課題がまだございます。
国でも分析手法の実証的共同研究に取り組んでおり、実績的にはまだ10事例程度でございまして、この中には事業の構築段階から外部専門家を組み込んだものはございません。
EBPMの取組はまだスタートしたばかりでございますので、成果分析の手法については確立しておらず、試行錯誤せざるを得ない状況でございます。
このような状況ではございますが、EBPMの取組を更に進めて行くため、成果分析の手法や、外部専門家を組み込む場合の仕組みなどについて、国の動きも注視しつつ、研究をしてまいります。

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