授賞式、せっかく久しぶりに東京にいくのでぎっちぎちに他の予定もいれてみたらちょいちょい珍道中だった話。part6
神保町ブックフェスティバルをあとにし、東京都現代美術館へ。
いよいよデイヴィッド・ホックニー展へ。
星月、アートとか分かる人だっけ?
と言われてしまうと「分かりませんよ」としか言いようがないんですが、でも素晴らしいものを作る人の人生のストーリーや制作の舞台裏や何を表現しようとしているのか。というところには非常に興味があります。
目でみれば一瞬でこちらに何かを訴えかけてきているのは分かったり、感動したりはするので、自分という受信機で感じるままに感じるというのでいいのではないかあとも思っています。
なあんだ分からないんじゃん。
そうたぶん分からない。でも確実に非日常を味わいますし、心は動くんです。
そういう心を動かす体験は毎日を、日常を繰り返してすごしていると意外とできないものなので、近くに何かおもしろそうな企画展があると家族ででかけます。
NHKの日曜美術館も好きです。
そして、写真と映像と実物とでは迫力が違うということも知っているので、できることならこの目で見てみたいなあと思っていたんですね。
さて東京都現代美術館の近くまで来ました。ドキドキしながら入場。まずはコインロッカーを探します。一つだけ空きがあったんですが、なんと、スーツケースが入らない。仕方がないスーツケースは持ち込むしかないのか?
まあ。とりあえずチケットを買おう。
チケット売り場を見ると長蛇の列が。事前に調べてオンラインチケットもあることを知っていたので、チケット売り場をスルーしてそのままオンライン決済。
入口に向かうと、美術館スタッフの方から、スーツケースはクロークであずかれますと声をかけていただけました。
よかったー。とここでホッとしました。
エスカレーターを登り最初に目に入ったのは水仙の花でした。優しい気持ちになりました。
しばらく展示を順番にすすんでいくと「窓からの眺め」といいうiPhone・iPadドローイング、アニメーション作品の前で足が止まります。
ずっと見ていたいと思いました。きっと、何時間見ても、何周目なのか気づけないかもしれないなあとも思いました。
そのアニメーション作品で特に驚いたのが窓についた水滴の描き方。確かに水滴に見えました。でもよくよくクローズアップして分解するように見ると、白い不思議な形の模様に見える。これが水滴に見えるってすごい。どんな風にものを見ているんだろう。あるいは見えてるんだろう。となんだかわくわくしてしまいました。
楽しみにしていた、ホテルアカトランも素敵だったし、ホックニーがポツンと立っているスタジオにてもなんだか可愛くて、うきうきしました。
そして、どうしてそこで? と思われるかもしれませんが、正方形の空間にヨークシャーの道の春夏秋冬のそれぞれの映像が映し出されている映像作品にとても感動しました。
大きな作品と同じように、一枚のスクリーンではなく、分割されたスクリーンの集合体で大きな一枚のスクリーンに見えるのですが一枚一枚のスクリーンは微妙に動きが違う。撮ってる時間が違うのかな? どうなってるんだろうこれ? と思いながらじっとみていると、それでも映像は道の奥へ奥へと進んでいく。
ホックニーに見えてる世界、あるいは記憶にある風景をお裾分けしてもらえたような気持ちになったんですよね。
そして、この景色に対する深い愛情も感じられて。この空間にいるとなんだかニヤニヤが止まりませんでした。本当に来られて良かったと思いました。
順路を進むと撮影可能エリアに。
最後に巨大な絵巻もののような作品が登場し、展示は終了しました。
物販も大人気でしたね。私はポストカードを数点買いました。
気づけば時間は14時半。お昼ご飯を食べ損ねた私。東京都現代美術館周辺は意外と飲食店が少ない。
東京駅で食べることにしようかなと思っていたんですが、来る時に見かけたうどん屋さんがまだ営業されていたので、そちらでいただくことに。
「トリックオアトリート!!」
うどんを食べていると、入れ替わり立ち替わり仮装をした子どもたちが御店主さまからお菓子をもらっていました。
そうかハロウィンなんだなあ。と微笑ましく見ていたら結構いい時間に。慌ててうどんをすすり、お会計をします。
目指すはラビリンス東京駅です。
地下鉄に乗り、新幹線の時間を逆算すると、うん。乗り換えをミスるとたぶん間に合わない。
一ミリも油断できない状況です。
けれども、私にはあと一つだけミッションがありました。
「友だちと分けれるようなお菓子を一つ買ってきて欲しい」
今朝娘からラインで与えられたミッションです。
東京駅へ着くともうあと10分しかない。
私は果たして10分でお土産を買い、山陽新幹線のホームに辿り着けるのであろうか?
お土産を買い、残りの時間は7分。
早歩きで、山陽新幹線のホームへ向かいます。暑さと焦りで汗がだらだらと落ちました。
私が乗る山陽新幹線のホーム。一番奥だー!!!
もうほとんど走るようにホームを早歩きします。どうにか指定席の車両に乗り込み、ほとんど座ると同時に出発しました。
危なかったー。
やはりちょっと予定がぎっちぎちだった。と軽く反省しつつ、新幹線の例のあの固いアイスを食べました。
これにて、ちょいちょい珍道中は終わりです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
現在『私の死体を探してください。』を書籍化にむけ、ゴリゴリと改稿中です。
ブラッシュアップしたものをお届けしますのでお楽しみに。
また、改稿の息抜きにエッセイを書く予定ですので、よろしければフォローお願いします。
それではまたの機会に!!
ありがとうございました。
星月渉
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