星月渉

創作大賞2023 光文社編集部賞、テレビ東京映像化賞を受賞。 『三毛猫カフェトリコロール』三交社スカイハイ文庫より発売中。『ヴンダーカンマー』にて竹書房最恐小説大賞受賞

星月渉

創作大賞2023 光文社編集部賞、テレビ東京映像化賞を受賞。 『三毛猫カフェトリコロール』三交社スカイハイ文庫より発売中。『ヴンダーカンマー』にて竹書房最恐小説大賞受賞

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「断罪パラドックス」   第1話

第一章   一条美紀  お集まりいただきましたみなさまには、本日貴重なお時間をいただき誠にありがとうございます。通常でしたら、土曜日の午後、この体育館では部活動が行われていたでしょうね。昨年度はバスケットボール部が県大会で準優勝だったとか。私もPTA会長になりちょくちょく学校に来るものですから時折体育館を覗きました。若人が真剣にスポーツに取り組む姿は本当に美しいものですね。  校舎も三年前に建て替えられたばかりです。冷暖房も完備されていますし、どこか城跡を思わせるデザイン

    • 『レクターガール・サイコ』発売日まで2週間!竹書房さまのnoteで冒頭が公開されております。よろしかったらぜひ!! https://note.com/takeshobo/n/n73eedf03b3e8

      • あのころの私、CDだけが欲しかった。②

        初めて買ったアルバムは、ジョン レノンのベストアルバムだった。 NHKの朝の連続ドラマ小説いわゆる朝ドラでかかっていた曲に強烈に惹かれた。小学校6年生だった。なんだろう英語の歌だわからない。 親に聞いてもわからない。でもどうしてもこの曲をちゃんと聞きたかった。それで親が連れて行ってくれたのは商店街のY楽器だった。Y楽器の店長さんに鼻歌を歌った。私が歌った。拙い鼻歌に店長さんがああ!と言って曲をかけてくれた。私の鼻歌はジョン レノンのイマジンだった。 私が最初に好きになっ

        • 書影が解禁されましたのでお知らせいたします。『レクターガール・サイコ』竹書房さまより12/5発売です。単行本ですのでご予約よろしくお願い致します。 https://www.takeshobo.co.jp/book/b10086933.html

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        「断罪パラドックス」   第1話

        • 『レクターガール・サイコ』発売日まで2週間!竹書房さまのnoteで冒頭が公開されております。よろしかったらぜひ!! https://note.com/takeshobo/n/n73eedf03b3e8

        • あのころの私、CDだけが欲しかった。②

        • 書影が解禁されましたのでお知らせいたします。『レクターガール・サイコ』竹書房さまより12/5発売です。単行本ですのでご予約よろしくお願い致します。 https://www.takeshobo.co.jp/book/b10086933.html

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        • レクターガール・サイコ
          0本
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          11本
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          33本
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          24本
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          10本
        • 映画&ドラマの感想
          2本

        記事

          新車を買ったら、車を作る人たちの優しさを感じた話

          4月私の愛車はひょうが降ってボコボコになった。その時のお話はこちらに書いているので、よかったらこちらを。 本当にいろいろ悩んだ末、新しい車を買うことにした。それまでハイブリッドを買う気は全然なかったのだけれど、前回の点検で台車がハイブリッドで、いざ運転してみたら乗り心地がとても良かったので、今回はハイブリッドカーにすることにした。 ボッコボコになった愛車には5年ほど乗っていた。アクティブクルーズコントロールと言う機能がついており高速道路などは速度を指定しておけば、ほとんど

          新車を買ったら、車を作る人たちの優しさを感じた話

          そうです私も美容バカです②

          まんきつさんのそうです。私も美容バカです。待望のシーズン 2が始まりましたね! シーズン2もワクワクの内容ですが、最近、私個人としてはシーズン1の影響を受け、10月の初めに眉毛のアートメイクに行ってきました。 眉毛、眉毛は定期的に迷子になります。なんかどう描いていいのかわからなくなるんですよ。で、最近は割とストレートに太めに書いていたんですが、どうも写真を撮って確認すると逆ハの字になっている。なんか強そうでいいと言えばいいんですけど、もうちょっと柔らかい感じにしたい。でも

          そうです私も美容バカです②

          【読書日記】『ナースの卯月に視えるもの②絆をつなぐ』

          創作大賞同期の秋谷りんこさんの待望のシリーズ、続刊『ナースの卯月に視えるもの②絆をつなぐ』が11月6日に発売されました。まだ発売から1週間も経っていませんが、もう重版が決まったそうです。素晴らしい!!めでたい!! 2巻絆をつなぐ私も早速読了しました。 1巻の内容から卯月たちの時間はどうやら2年位経過しているようですが、卯月の勤める長期療養型病棟の様子や一巻にも出てきた同僚たちの名前が目に入るたびに、なんとなく嬉しい気持ちなりました。こういうのがシリーズの醍醐味ってやつですね

          【読書日記】『ナースの卯月に視えるもの②絆をつなぐ』

          あのころの私、CDだけが欲しかった。

          自転車にまたがり家を飛び出すと大きく漕ぎ出していく。坂道をまっすぐおりていくと、すぐに広がる風景は田んぼの海だ。あぜ道とあぜ道の間の自転車道を切り割いていくように自転車をこぐ。 こんな田舎から、あのビッグスターが生まれたことがあの時も今も信じられない。 90年代だ。中学生の時に1番みんなが読んでいた漫画は幽遊白書。高校生になってスラムダンク。流川の耳にはいつもイヤホン。まだ自転車に乗ってイヤホンで音楽を聴くことは禁じられていなかった。 通学で自転車に乗る時、私の耳にはい

          あのころの私、CDだけが欲しかった。

          夫とアイナ・ジ・エンドと私

          あれは約2年前。 カーステレオから流れる音楽に夫が目を見開いた。 夫「今の歌って誰?」 私「アイナ・ジ・エンドだよ。BiSHの。これ水星の魔女のエンディングだから聴いたことあるでしょ?」 夫「ない!初めて聴いた」 夫も水星の魔女は見ていたけれどどうやらエンディングは聞き逃していたらしい。Netflixはエンディングが飛ばされてしまうことが多いのでその弊害だろう。 「Red:birthmark」に聴き入る夫。 夫「これすごいな」 この日から夫のアイデンティティーに

          夫とアイナ・ジ・エンドと私

          【読書日記】『ベル・ジャー』

          TLで流れてきて、なんとなく気になって購入した本だった。シルヴィア・プラスの『ベル・ジャー』冒頭からは青春小説のはじまりなのかと思ったけれど、読み進めていくうちに自分の10代から20代中頃までの自意識のことを思い出した。 私は子どものころから、自意識が過剰な人間だったと思う。そのことが1番苦しかったのが10代から20代中頃まで。過剰な自意識というものは、自らの命さえ奪ってしまいかねない。そのことにうすうす気づいていたから、苦しかったのだと思う。 主人公のエスターは19歳の

          【読書日記】『ベル・ジャー』

          創作大賞2024授賞式にお招きいただきました。

          創作大賞2024、中間選考を通過していた私。 待てどくらせど受賞の連絡は来ず。 まあ、さすがに二年連続はないか。小説も漫画原作もなかなか面白いと思うんだけどな……。とほほ。 まあ、結果は結果だ。受け止めよう。そう思っていたところ、OGとして今年の授賞式にお招きいただけるとご連絡いただき、ぜひとも、と返信したのでした。 当日、無事会場につき、エレベーターを待っていましたら、先頭の方に「あれ?もしや?」と思ったのです。マスクをされているから確信は持てないけれど、もしや? い

          創作大賞2024授賞式にお招きいただきました。

          【短編小説】「クィーンパラドックス」

           私の人生にけちがつきはじめたのはいつからかと誰かに尋ねられたら、二十年前、プロムクイーンになりそこねた所からだと話すだろう。  もし、あの時クイーンになれていたなら、今こんな窮屈になりかけていて油染みの抜けきれていない野暮ったい制服を着て、ダイナーのテーブルを拭いたり、少ないチップの金額に一喜一憂したりもしないだろうし、住む場所もおんぼろのトレーラーハウスなんかじゃなかったはずだ。  ママだってキッチンドランカーにならなかったはずだし、パパが胡散臭い投資話に乗って借金まみ

          【短編小説】「クィーンパラドックス」

          『私の死体を探してください。』の発売日後、まだ大量に在庫はあったのに即座に新しい名刺を作った理由。

          創作大賞2023受賞のご連絡をいただいて、授賞式に向かう前、私はおおげさかな? と思いつつも、筆名の名刺を作りました。私はそれまでは筆名の名刺が必要に迫られていなかったので初めて名刺を作ったんです。 色々迷いながら、必要最低限の情報だけを入れたんです。 メールアドレスや電話番号、Twitterアカウントなどです。 小説家と書くかをかなり迷って、入れませんでした。 授賞式ではお話ができた受賞者のみなさまも名刺を作られていたので、交換しました。 その時は特に何も思わなかった

          『私の死体を探してください。』の発売日後、まだ大量に在庫はあったのに即座に新しい名刺を作った理由。

          憧れの「RENT」を観劇しました。

          先日、初めてRENTを観劇しました。 私とRENTの出会いは映画版のテレビCMで聞いたSeasons of love。頭にこびりついて気づけば鼻歌を歌っていた楽曲です。 出会いは映画からでした。映画を数えきれないほど観ました。ストーリーと楽曲の素晴らしさにひかれ、サウンドトラックを買い、ずっと聞き続けていました。 ジョナサン・ラーソンがひとりで書き上げたという楽曲のバリエーションの豊かさ(ロック、バラード、チャチャ、ディスコ、タンゴ、ゴスペルなどなど)とその楽曲そのもの

          憧れの「RENT」を観劇しました。

          『私の死体を探してください。』記事まとめ

          いよいよ本日24:30より『私の死体を探してください。』のドラマがスタートいたします。 せっかくですのでドラマ撮影見学レポートや、インタビュー。あとがきなどをこちらにまとめておきたいと思います。 ドラマ撮影見学レポート 静岡県裾野市で行われた撮影を私が見学し、書かせていただきました。Part3までありますのでぜひ。 小説宝石9月号に掲載されたインタビュー こちらから読めます。 note連載当時のあとがき キャストのみなさまにサインをいただいた台本。 伊藤淳史さ

          『私の死体を探してください。』記事まとめ

          台風ののため本日まで無料公開してくださっているので、先程の記事はこちらから読めます!! https://x.com/sanyo_news/status/1830023258718290347?s=46

          台風ののため本日まで無料公開してくださっているので、先程の記事はこちらから読めます!! https://x.com/sanyo_news/status/1830023258718290347?s=46