Nakamura Emiさんのライブに行ってきました。
Nakamura Emiさんの曲を初めて聴いた日のことを今も覚えている。
土曜日まだ小さかった息子の保育園のお迎えに行くため車のエンジンをかけるとKiss FM神戸からは『KIRIN BEER "Good Luck" LIVE』という番組が流れる。それを聴くのが当時の私の土曜日のルーティンだ。
2016年の1月30日だった。今から8年前。ラジオから流れた「YAMABIKO」に私の心は鷲掴みにされた。
8年前の私は書籍化を目指して邁進していた。30を過ぎてから出会ったWEB小説(当時はまだケータイ小説と呼ばれていました)自分も書くようになって少しずつ目標が大きくなっていたころだった。
誰かと比べる必要はないのに比べてしまったり、今思い返せば焦る必要なんてまったくなかったのに焦ったりしていた時に出会ったのがこの曲だった。
自分が励まされているとしか思えなかった。
それから、私は書くことにどうしても集中できない期間があったけれど、その間もずっとこの歌を聴き続けた。
いつかまた書くために。
そして、また私は再び書きはじめて、いい時も悪い時もこの歌を聴いた。「YAMABIKO」だけじゃなくどんどん好きな曲が増えていった。Nakamura Emiさんの歌を聴いた。
自分にもいい聞かせた「かかってこいよ」
まるで私小説のようで、どきりとさせられた「メジャーデビュー」
泣きたくなるくらい共感した「ばけもの」
自分も立ち止まり自戒したくなる「Don't」
いつかライブに行きたいと思い続けて8年。私は今ようやくライブに来ることができた。
母として、妻として、社会人として、そしてコロナと自分の創作活動も落ち着いてやっと行ける状況になった。
会場はBillboard live osaka。私はこういうのは初めての体験だったのだけれど、飲食もできるライブハウスでワンプレートとハイボールをいただき、くつろぎながら待った。期待と緊張はどんどん膨らんで行った。
そして開演時間に。
ラジオで聴いた時も感じていた。あのナイフのように鋭く伸びやかで優しい強い声が耳に飛び込んで、涙があふれた。
選び抜き選んだゆえに優しいけど強い言葉がすとんとお腹に落ちていくかんじ。
本当にここに来られて良かった。ここに来られるよう頑張ることができて良かった。
きっとNakamura Emiさんはこれからもずっと私の心を揺さぶり続けてくれると思う。
ずっと聴いていたい。そう思ったそんな夜だった。
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