初めて作った作品の話
初めて作ったのは「えほん」。
小学校2年生の頃、「もんすたあ★レース2」にハマったのがきっかけ。……ゲーム? という方もいらっしゃるかもだが、このゲームはキャラクターがとても魅力的だった。
文字通りモンスターをレースさせる内容で、頑張って走るモンスターを応援して、一緒に走っている気になれるゲーム。
自分のパーティーに愛着が湧き、彼らを主人公にした物語を書きたいと思った。
0歳の頃から、ファッション雑誌を逆さまにして読んでいた身。本を読むのに抵抗はなかった。つまり、書くのも大好きな可能性は十分にあったのだ。
自由帳はなかなか買ってもらえなかったので、一番身近な紙、折り紙に書き始めた。正方形の折り紙をタテに折れば、立派な本(というか冊子?)が出来上がる。
表紙に主人公のモンスタ-、友達のモンスターを描いて、本文には主語+述語みたいな短い文をいくつか。ほぼ展開は決まっていて、「こんにちは!」「いっしょにあそぼう!」「そして、2ひきはたのしくあそびました」おしまい。
シンプルそのものだけれど、頭の中のものが形になっていく様はとても楽しく、何冊も何冊も作った。モンスターの組み合わせは無限大。半年ほど(小学生の「半年」は長いのです)、「えほん」を作り続けた。
小説は? と聞かれると、いったいいつか分からない。
8歳の頃の「えほん」も小説の部類に入ると思っているし、11歳の頃に書いたダイジェストも、16歳の頃に書いたネタに極振りしたギャグ小説も、18歳の頃に書いた大長編も間違いなく小説だった、と思う。
他人からどう見られても、書いているときはすごくすごく楽しかった。
これからも「作品」を作り続けたいと思う。