「ダスカロスの教え」と「東洋医学」を融合させる試み(4)
臓腑について
「臓象学説」と「ダスカロスの教え」
「東洋医学」の理論は 「気の思想」、「陰陽学説」、「五行思想」、そして「臓象学説」(ぞうしょうがくせつ)によって成り立っています。
Noel は「ダスカロスの教え」に沿って、“臓腑”(ぞうふ)を エーテル・センター、“経絡”(けいらく)を エーテル・バイタリティー の通路、“経穴”(けいけつ)を小型のエーテル・センターと捉えることにしました。
エーテル・センターはヘッド・センター、ハート・センター、太陽神経叢などの体軸上にある主要なセンターだけでなく、全身の毛穴や指先など……さまざまな場所に数えきれないほど存在します。それらを「東洋医学」は、“経穴” として体系化したのではないでしょうか?
“経脈” と “経穴” の “気” を観察すると、関連する “臓腑”(エーテル・センター)の状態がわかります。病気の兆候はまず、表(浅層)にある “腑” に顕れ、悪化すると “陽の症状” から “陰の症状” に移行し、 裏(深層)にある “臓” に進みます。病気の進行と共に “気” の量は減り、回復不能になるまで “陽気” も “陰気” も枯れてしまうと死に至ります。“気” の作用を受けやすいのは “腑” ゆえ、病邪がまだ “腑” のレベルにあるうちに治せば、“臓” まで及びません。
“陽の症状” と “陰の症状” は、それぞれ3つの “陽期” と3つの “陰期” の合せて6つの段階があります(六経分類)。
“太陽” や “太陰” などの名称については、後述いたします。
“臓腑” の生理
“臓”(ぞう)は、精・気・血 を蔵する「実質性」(中身の詰まった)の臓器です。“陰陽” の分類でいうと “陰” に配当され、“五臓の働き” は “五行”(五主、五官、五液、五華、五志など)の “気の働き” と照応関係があります。
一方 “腑”(ふ)は、精・気・血を動かす「中腔性」の臓器で、“陽” に配当されます。ただし “胆” は “臓” の性質(“胆汁” を内蔵)もあるので、“奇恒の腑” に分類されます。
長くなるので、“臓腑” の生理については Wikipedia を参照してください (;^_^A
要点のみピックアップしておきます。
かなりざっくりですが、これで大体いいかと……(たぶん)
“臓腑” と “人体” の “陰陽”
“臓腑” の “陰陽”・“表裏” の関係は重要項目なので、しっかり覚えましょう! まずは“臓” を、五行の木・火・土・金・水(もく・か・ど・ごん・すい)の順に肝・心・脾・肺・腎(かん・しん・ひ・はい・じん)……と、呪文のように唱えて覚えるとよいです (*^^)v
“臓” は内側・深層にあり、“腑” は外側・表層にあります。
“人体” にも “陰陽” があります。
四つ這いの状態で日光があたる部分が “陽” 、日陰になる部分が “陰”……と区別するとわかりやすいです。そして、人体の上部は “陽”、下部は “陰” になります。
“人体” の上下の境界は “横隔膜”/呼吸について
人体の “上下” の境い目は “横隔膜” です。
“横隔膜” は「呼吸」を主る筋肉で、肋骨で守られた 上焦(心、肺)と、中焦(脾、胃)・下焦(肝、腎、胆、膀胱、小腸、大腸)を隔てています。
“横隔膜” がつくる “呼吸” には、“気” に対する以下のような作用がある……と、Noel は感じます。
“横隔膜” の動きが悪くなると心肺はもちろん、“横隔膜” に接する胃の動きや脾臓や肝臓の気血の流れも悪くなり、さまざまな体の不調につながっていきます。それゆえ、“横隔膜” をしっかり使った呼吸が “気” への「意識的なアプローチ」の第一歩……といえるのです。
「ダスカロスの教え」においても、探究者がさいしょに取り組むエクササイズは “呼吸法” です。
Noel はお腹を膨らませる 「腹式呼吸」ではなく、会陰と下腹部を軽く締めた「胸式呼吸」を採用しています。この呼吸法では吸気のとき、「胸郭」と「腰背部」が広がります(肩は上下させません)。
ともあれ、“聖霊” と “大天使たち” の管理下にあるエネルギー・センターへの不適切な干渉は極力避けるようにしてください。ヨーガ行法にあるような激しい “呼吸法” は、まったくオススメできません、、、“横隔膜” は、肉体(ミクロコスモス)の「シンボル・オブ・ライフ」にある “第1の十字架”(現在のパーソナリティー の浄化、エゴイズム の死)の位置にあります。
この事実は、“呼吸” が心身のコントロールの要である証左ではないでしょうか?
経絡について
“経絡” は “臓腑”(エーテル・センター)の “気” (エーテル・バイタリティー)を全身に廻らせ、“血と津液”(物質化した マインド )を脈管(血管やリンパ管)を通じて循環させています。
経絡の種類
このシリーズで扱うのは正経と呼ばれる “十二経脈” と、“奇経八脈”の “任脈” と “督脈” をあわせた「十四経脈」です。
正経十二経脈
“正経十二経脈” には、6つの “陰経”と6つの “陽経” があります。
“十二経脈” は体内でそれぞれ1つの “臓腑” に属し、その “臓腑”と「陰陽」(表裏)の関係にある “臓腑” に絡(連絡)していています。“十二経脈” は経絡系統の中心となる “経脈” で、奇経、絡脈、経筋、皮部などはすべて “ 十二経脈” を基礎にしていて、相互に連絡しあうことで各経脈の作用を発揮します。
“十二経脈” の名称と走行について
“十二経脈” の名称は、“陰陽論” に基づいてつけられています。
さらに、それぞれの “経脈” が属する “臓腑” および “走行” の部位によって、以下のように区別されます。
これら “三陰三陽” の経脈は、それぞれ特有の「走行路」を持っています。
“経脈” はまず、人体 “前部” の「太陰経」と「陽明経」を走行し、つぎに “後部” の「少陰経」と「太陽経」、最後に “中間部” の「厥陰経」と「少陽経」を走行します。
“十二経脈”の走行には、法則性があるのです。
正経十二経脈の流注と走行
“十二経脈” はひとつの大きな輪となって “気” を全身に廻らせています(大周天)。なので、“十二経脈” の走行順路……すなわち “流注”(るちゅう)を覚えるのがひじょうに重要です!
“十二経脈” の体表部における “走行” は、以下のようになっています。
とりあえず、“流注” と “走行” を覚えるときのポインを書いておきますので、参考にしてください。
“十二経脈” の始点であり、終点でもある「中焦」は “胃” の部分ですが、もう少し広くとって “腹部全体”、もしくは “太陽神経叢” とするのがよいと感じます。“太陽神経叢” は「エーテル・バイタリティーの貯蔵庫」です。キリストが述べた「腹から出る生ける水」(ヨハネによる福音書7章 38節)とは、“太陽神経叢” から湧き出るエーテル・バイタリティー なのです。
任脈・督脈
8つある“奇経”(“臓腑” に属さず、表裏もない経脈) のうち、とくに重要なのが “督脈”(とくみゃく)と “任脈”(にんみゃく)です。
“督脈” は背面中央を下から上に走行し、“陽経” を流れる “陽気” の量を調節します。一方 “任脈” は前面中央を下から上へ走行し、“陰経” を流れる “陰気” の量を調節します。“督脈” も “任脈” も骨盤内にある “胞中”(ほうちゅう)から始まります。“胞中” は生殖器であると同時に、エーテル・センターである “性センター”(← この用語は「ダスカロスの教え」にはありません)に該当すると考えています。
つづく