今回は、「真理の言葉」9章および10章の内容を考察する。
人間が創ったエレメンタルの神々
イエス・キリストの教えを信じる “真理の探究者” は、絶対無限の存在 には名前や形はなく、人間の思考で理解し得るものではないと知っている。
そして、さまざまな名前と形を持つ神々……つまり、人間の思考と感情が創り出した エレメンタル の神々は、ほんとうの神ではないことも知っている。
ダスカロスは、古代エジプト時代の転生を鮮明に記憶していた。
エジプト時代のダスカロスも、イエスと共にいたダスカロスも、彼が教え広めようとした真理を拒絶する人々によって殺されてしまった、、、が、彼の直近の転生 では、83年の生涯を穏やかに閉じることができた。
現代社会はかつてのように、真理を学ぶことがリスキーなことではなくなった。人権意識が浸透し、信教や言論の自由が法律によって守られ、多様な価値観が容認されることで、考え方の異なる個人や集団との暴力的な争いを避けられるようになった……というわけで、現代における “真理の探究者” は、「エレメンタルの神々」および「エレメンタルの神々への信仰」を否定しない。「あなたの信じている神は偽物です」といって批判しない。神ではない「動物神」を崇拝しない……けれど、「動物が持つシンボリックな性質」は有効活用する。例えば、「ライオン」を勇気や力強さの、「蛇」や「鷹」を生命力や智恵のシンボルとして捉えることで、潜在意識 や夢の分析力、エレメンタルのコントロール力を強化する。
ダスカロスは、彼に助けを求めてきた人々の “信仰” が「人ー天使」(思考-欲望型エレメンタル)であれば受容し、「人-悪魔」(欲望-思考型エレメンタル)であればそれを非活性化し、求められれば(大声で触れ回ることも、強制することもなく)神について、以下のように教えた。
ダスカロスの古代エジプト時代の話は、「シンボル・オブ・ライフ」に詳しく書かれている。
この本は入手したまま、長いことお蔵入り状態になっていた、、、その理由は、こちらで書いたもの だけではなく、受け取る準備ができていなかったというのもある。この本の内容は、エゴイズム(マインド を誤用する性質)が優勢な状態で触れても無意味……あるいはマイナス要因にもなり得るので、容易には理解できないよう書かれているのだろう。
シンボル・オブ・ライフ、転生における3つのパターン
「シンボル・オブ・ライフ」(注:カバラの「生命の樹」とは異なる体系)は守護大天使の導きに従い、探究者自身が経験を通じて学んでゆくものなので、Noelが勝手にアレコレ講釈すべきではないと思う……が、「人間形態に投射されたシンボル・オブ・ライフ」および「人間の転生過程」について、基本的なところをメモっておきたい。なぜなら、「ダスカロスの教えに学ぶ」シリーズ 終了後にやりたいことに関係するから(具体的なことはおいおい書く予定)。
シンボル・オブ・ライフは生命であり、宇宙創造の仕組みであり、神に似せてつくられた人間(旧約聖書、創世記1章)の 3つの体 に対応するものである。
センター10は「肉体と物質界」、センター9は「サイキカル体とサイキカル界」、センター6は「ノエティカル体とノエティカル界」であり、各センターおよびセンターをつなぐパス(路)において “真理の探究者” は、“自己”意識を目覚めさせてゆくためのさまざまなワークやレッスンを行う。それが、非分離の次元(センター5~センター2)および三位一体の神聖なる三角形(センター1)に戻るための “道” となる。
「永遠の祈り」にある、人間の転生過程について引用しよう。
これは、潜在意識 レベル(ヤコブの梯子 の第4段階)で生きているひとが肉体の死後、再び物質界に誕生するまでにたどる過程である。
“十字架の磔” とは、守護大天使に伴われて 自己認識ー魂 の視点で行う「転生体験の総括」で、“自己”意識 に目覚めていない場合は受動的で眠ったような状態で通過し(サイキカル体 → ノエティカル体という第二の死を迎え)てセンター6に行く。そこからセンター8に行って、つぎの転生で纏う 一時的パーソナリティー と 3つの体 を得る……ってことはですよ! 下記で訂正した転生サイクルもやっぱアリなのでは?……と気づいてしまった。
ともあれ、話を前に進めよう。
第4段階からひとつ上、第5段階(覚醒しつつある意識)レベルのひとの転生パターンは以下となる。
ここに書いてある “磔” と “復活” とは、一時的パーソナリティー に含まれる エゴイズム を完全に死なせる=非活性化することによって達する “自己”意識 の覚醒である。それによって一時的パーソナリティーは 永遠のパーソナリティー に融合し、神聖なる計画 におけるじぶんの役割を知った上で、過去世の記憶を失うことなく物質界に転生できるようになる。
この段階から、さらに進化した転生パターンもある。この場合は、センター10の段階で、第6段階の意識(“自己”意識)が目覚めていることが必須だ。
センター5は「霊-エゴ-存在」が 人間のイデア を通過し、「自己認識-魂」となるセンターである。“超自己”意識(第7段階の意識)はセンター2(聖なるモナドとしての自己)に属するものゆえ、センター5からさらなる高みを目指して登っていかなくてはいけない。
以上3パターンをまとめ、「永遠の祈り」では以下のように説明している。
センター5に達した人間は、物質界に転生する必要がなくなる。ダスカロスが ノエティック・ステート(6次元)を「転生と転生の間に休みにくる次元」といったのは、3つ目のパターンのことを指していたのだろうか? 「永遠の祈り」に掲載された内容だけでは判断が難しいので、ひとまず保留(2023/11/1追記:“永遠の原子” について書いた記事での推察 が、現段階におけるひとつの結論…かもしれない)
ーーー(2024/2/13追記)ーーー
上述の「センター5に達した人間は、物質界に転生する必要がなくなる」という説明は不充分であった。パナヨッタさんの「飛翔の翼」を読み、人間が辿ることができる上昇の路には “右側の路”、“中央の路”、“左側の路” の3つがあり、もっとも主要な上昇ルートとなるのは “中央の路” だということを理解。
ーーー(追記おわり)ーーー
それと、シンボル・オブ・ライフにある十字架について補足したい。
十字架は、サイキカル体とノエティカル体をつなぐ太陽神経叢とハート・センターの間にあり、そこで “真理の探究者” はエゴイズム(「人-悪魔」)を “磔” にする(非活性化する)。じぶんがどのようなエゴイズムを持っているかについては、センター10からセンター8に意識的にアプローチする “ヘラクレスの12の労役” によって悟る……と、ここまでにしておく。「シンボル・オブ・ライフ」を中途半端な理解で、軽々しく講釈してはいけないと思うので……
ともあれダスカロスは、わたしの歩く道を照らす光であり、頼もしい先生であることは確かだ。
彼は約3350年前、エジプトのヒエロファントとして秘儀的な真理の教えをすでに身に付けていた。その後、いくつかの転生(その一つに プラトン がある)を経て、イエスのもっとも年若い弟子ヤスナイとしてエッセネ派の家系に誕生した。そのときの転生については、「ジョシュア・イマヌエル キリスト」に詳しく記されている。
興味のある方は読んでみてください。