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模擬面接官の役割を通して気づいた、面接で大事なこと

「ほしうみ、本っ当にありがとう!受かりました~!!!」
部活つながりで仲が良い友達から、今日の昼休みにそう言われた。
一昨日:月曜日は公立高校前期入試の結果発表。昨日は建国記念の日だったので、祝日をまたいで報告してくれたのだ。


私の面接官としての記録

この一週間

中3で、既に受験を終えている私。先週一週間、前期入試を受ける様々な生徒の面接練習に付き合ってきた。
おそらく十回以上。おかげで、面接官としての腕もかなり上がってきた。

面接官としての私の腕を上げてくれた師匠は、担任の先生。私が神山まるごと高専を受験する時も面接練習に付き合ってくれた人だ。

初めての面接官

一か月ほど前の、ある日の帰りの会後。先生が私を呼んだ。
「ほしうみ、明日の朝7時半集合ね。○○の面接練習するから。」
前期入試の倍率が毎年高い高校を受ける予定の子だ。彼女は、度々私にも「神山での面接ってどうだった?」と聞いてきたので、そのことはよく知っていた。
真剣に頑張る彼女の助けになりたい―
私はすぐに「ハイ、行きます!」と返事をした。

次の日の朝。最近遅起きだったせいか、体が非常に重い。
教室に登校すると、先生が「おはよう」と言い、近くに寄ってきた。彼女に加えて、工業高校を受けるクラスメイトも面接練習に参加することになったらしい。「だから、新たに質問作ってくれる?」「はい、できるとこまでやってみます」大急ぎで自分の机に向かった。

練習開始前、先生に「質問を考えました」とノートを見せたら、「いいね、これそのまま使おう」と言われた。初めてにしては上出来らしい。

面接練習は結局、7時50分から始まった。我々4人は、少人数教室に入った。クラスメイト二人は椅子に座り、私と先生は向かいのところに机を並べて二人を見るような形だ。
私が二人に順番に質問していき、右横に座っている先生が二人の態度をチェックするという役割分担になった。

面接練習が終わり、私→先生の順にフィードバックをしていく。
今思えば、私は激甘なコメントをしていた。先生のコメントを聞いて「確かにそこ気になったな…」と思うことばかりだった。辛さも面接官には必要な要素らしい。

先生の面接官としての態度を見て、様々なことを学んだ。この日をきっかけに、私は面接官としての質を高めていくことになるのだ。

その後

その後も、色んな人の面接練習に付き合った。工業高校が最も多かった。普通科の質問を考えるのが結構難しかった…。フィードバックも、段々と的確なポイントをついたことを言えるようになってきた。

この記事の最初に登場した、合格報告をしてくれた友達は、面接官に慣れたころに担当した子だ。自分自身が場数を踏んだお陰で、的確なアドバイスをして彼女を助けることができたのかな、と思う。

それでは、私が面接官の役割を通して気づいたことをお伝えしよう。

面接官のイロハ

絶対にすること2つ

先生に「面接官をする際は、事前にしておくように」と言われたことをお伝えしよう。

①志望校のアドミッション・ポリシーを読んでおく
アドミッション・ポリシー…それはその高校が「どのような生徒が欲しいのか」が全て詰まった宝の地図
練習相手が受ける高校を詳しく知らなくても、それを見ればどのような高校かが大体分かる。質問の傾向も読み取ることができる。

②チャットGPTに質問を作ってもらう
アドミッション・ポリシーを読んだら、続いての行動だ。
自分だけで考えると、やはり限界が来てしまう。その分、GPTセンパイなら様々な内容を思いついてくれる。流石すぎる。
GPTセンパイは、壁打ち相手にも使えるのではないだろうか。提示された質問に対する返答を入力して、それを評価してもらう。それを繰り返す。返答の質が上がるいい方法だと思う。受験生の皆さんには是非試してもらいたい。

質問テンプレート

ここで、私が毎回生徒に聞いていた4つの質問を載せておこう。きっと参考になるはずだ。

①本校(及び本学科)を志望した理由を教えてください。
②中学校時代に頑張ったことを教えてください。
③本校での目標について教えてください。
④私たち面接官に、何か言っておきたいことはありますか。

急に友達から「面接練習してくれない?」と頼まれたら、この4つを質問すれば間違いない。

特に④が大事。面接の一番最後に聞かれることがある。
この場合は大抵「自己PR」をするとよい。
面接官にインパクトを与えるため、「私はこんなことができるんです!」「だから本当にここに入学したいんです!」という思いを思いっきりぶつけるイメージだ。

面接は「恋愛」に似ていると思う。
相手に出会い(志望校に出会い)、理想の人になれるように努力し(志望校が求める人物像を自分のものにし)、最後に告白する(面接や筆記試験)。
だから、面接は緊張しなくていい。むしろ楽しんだ方がいい。

面接官をして気づいたこと

今までは私も、受験者側だった。
面接官の視点に立ったからこそ、気づいたことがある。

それは、内容以上に態度が大切だということ。
一般的な高校では、みんなが大体同じような内容を言うこともある。そんな中で面接官に「この子良かったなぁ」とインパクトを与えるためには、態度が大切だ。

具体的に述べていこう。

①先言後礼になっているか?
入室の際は:ドアを開ける→「失礼します」→礼→入室
退室の際は:ドアを開ける→「失礼しました」→礼→退室
つまり、言葉と動作が独立して行われているか、ということだ。
これができているかだけで、かなり印象が変わってくる。このような細かい点まで気を遣っている受験生は「礼儀正しい子だな」と思えるものだ。

②目線はどこを向いているか?
面接練習をしていると、意外とみんな目線がブレる。質問への返答に詰まったときなんかは、左右や下を見がちなのだ。
面接官の視点からして、とても自信が無さそうに見えるのでやめたほうがいい。下を見るのが一番いけない。返答に困っているのが丸見えだ。

逆に、こちらをじっと見つめながら話す受験生は「本当にこの高校に入学したいんだな」というのが伝わってきて好印象だ。
目を見つめるのが苦手な人は、鼻らへんや眉間を見るのがいいらしい。
話している時、案外目線にまで意識がいかない。そこにも注意できるかが、面接官に対する印象を大きく変化させる。

③他の受験生の発言を聞く態度は?
集団面接の方は、この点も気を付けよう。
自分のことで手一杯になっていると、他の受験生が返答している際に上の空になりがちだ。他者が話しているのに、どこか気が抜けている…面接官からすると「余裕が無いのかな」と思ってしまう。

小さくてもいいから、聞いている態度を示すとよい。他者の発言に軽くうなずいたり、発言者の方を軽く向いたり。そうするだけで「話を聞ける子なんだな」と好印象を抱かせることができる。
特に、自己PRで「協調性があります」と言ったのに、他の受験生の話を聞いていない様子が見られる時は最悪だ。話す内容と態度に一貫性を持たせることで、面接官側からの好感度が上がる。

面接がある受験生へ

質問に対する答えの書き方

ここからは、面接がある方々へ。

きっと「面接ノート」なるものを書いていると思うが、文章で答えを書いている人はいないだろうか?
文章で答えを書くと、丸覚え感が半端ない。加えて、一部分忘れてしまうとその質問には答えられなくなる。

おすすめは「箇条書きする」ことだ。

例えば「志望動機は何ですか」という質問に対する答えを考えるとしよう。
その時「はい。私は、御校のアントレプレナーシップ教育に惹かれたため志望しました。御校では~」と書くのではなく、

Q:志望動機
・アントレプレナーシップ教育
 ‐起業家として必要な考え方や素質を学ぶ
 ‐様々な大人に出会う
 ‐”心構え”という抽象的なことを学べる

こんな感じで書く。
こうすることで、柔軟な変更がしやすくなるため、スムーズに答えられるようになる。おすすめだ。

★絶対に読んでほしい本

面接がある方々全員に、読んでほしい本がある。
それがこちら。

USJをV字回復させたことで知られる森岡毅さんの著書。
採用試験や面接で大事な考え方が全て詰まっている。
強みの見つけ方、企業(や学校)とのミスマッチの防ぎ方、自分の”軸”の作り方など…目からウロコの考え方が山盛りである。

一生を通してあなたを支える本になる。読んで損はないことを保証しよう。必ず読んでほしい。

おわりに

面接は、対策した分だけ上手くなる。
何度もトライして、少しずつ質を高めていこう。


ここまで読んでいただきありがとうございました!

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