へき地での医学教育
ちょっと色々考える機会があったので。
私は地域で働きながら、医学生・研修医を教える機会が結構多い。
医学生・研修医が地域に来て学べる事はたくさんある。
まあ、本当に質のよいまとめや論文は色々ある。
すべての若手医師が遠隔地の田舎の病院で時間を費やす必要がある10の理由
https://moura.hateblo.jp/entry/2020/05/31/012426?fbclid=IwAR2QalBSs47fXMWG-QExXmzpADsX0H2L4fxFu3zNrZtD387-EF2u-zhQc-I
医学生・研修医がへき地・地域の診療所・医療機関で学べる事。個人的には。
1、住民の視点
外来、訪問診療、訪問看護への同行など。地域の住民が普段どんな場所で何を考えて、どのような生活をしているのか。大学病院ではなく地域だからこそ学べる、そういった学びの場を私たちは今後も設定しないといけないのだな。
2、「医学的問題」以外の問題
たとえば福祉の問題、貧困・孤独などの社会的な問題や、それと医学的な問題が深く関わるような事例も外来ではよくある。学生さんたちに、そういった社会的な部分にも関心をもてるように、医師・医療機関だけで解決できなくても、そういったニーズを持つ方を適切な場所・人につなげることが大事だと伝わるような教育を提供したい
3、多職種連携
地域だと医師は少数で、ケアマネージャーや介護施設、役場の福祉関係者などとの協働が多い。医学的問題なら医師の専門性も生かせるが、福祉や他の分野であれば、他の職種が専門性を発揮する場面も多い。多職種を尊敬して、協調してケアを提供するという事が学べる場にしていきたい。
4、コミュニケーション
地域には多様な関係者もいるし、多様な患者さんもいる。学生と近い世代や近い背景の患者さんだけではない。年齢性別も、仕事も、文化や家族も多様な方がいて、それぞれの状況に共感しながら個別性が高く柔軟な考えでケアを提供できるように、学生への学びを考えないといけない。
そんなことを考えていた。やっぱり田舎で、ときどき教育しながら家庭医やっているのは楽しい。