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読書感想 たけしのグレートジャーニー

ビートたけしが 探検家や研究者と対談している本です。
11人と対談しているんですが、どれも興味深い話でした。
その中から、3人との対談内容を紹介します。

①最初は探検家の関野吉晴さんとの対談。
人類の肌の色が違うのはどうしてか、という話がとてもおもしろかった。
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初めてホモサピエンス がアフリカを出たのは 6万年前。
その時人類は皆浅黒かった。紫外線は人体にとって悪いものだから 皮膚のメラニン色素を濃くすることで人体を保護するようになったからだ。 

北方に行った人類は、紫外線が弱いので黒いままだと紫外線を受けにくい。紫外線は全くないと ビタミンDができなくてくる病 などの骨の病気になる。

それで、北に行った人たちはメラニン色素が薄くなって、白く進化した人の子孫が生き残るようになった。

私たちはその中間のところに住んでいるから、中間色となります。

北欧に行った人たちは、4万年前の古い時代に北欧に行ったから進化できました。
今一番問題になっているのは オーストラリアです。

イギリスから白人が行ったのは200年前ぐらいだから、まだ進化ができていない。
紫外線が強いのにメラニン色素が皮膚に出ていない(黒くない)から 皮膚がんの発生が多くなっています。
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なるほど〜。

②次は、生物学者の長沼毅さんとの対談。
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我々のような多細胞生物は、食べ物があったとしても細胞が劣化して(年を取って)死にます。

多細胞生物は、ずっと代々続く細胞と、それを支える他の細胞に役割分担しています。 代々続く細胞、支えられている細胞とは、卵子のことです。 

その卵子をつなげていくために、他の全ての細胞たちが支えている。ところが 私たちは、その支えている細胞たちを本体だと思っている。

この宇宙において生命なんてなくても全然 困らない。でも 『わざわざある』というのが不思議なところです。

天文学者は「この宇宙のあちこちに生命があっていい」と言うけれども、生物学者はそうは思わない。
生物学者は、生命は奇跡的な存在だと思っています。

この宇宙には 生命という不思議な現象がある。しかもその生命は意識を持っているんですから。

この宇宙はそんなものがなくても痛くも痒くもないのに、どうして様々な生命や、私たち人類がいるんだろうか、と思うんです。
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うまく説明できないけど、なんか感動しました。

③最後は、火山学の鎌田浩毅(かまたひろき)さんとの対談。
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日本列島は今 地震の活動期に入ったと言われています。
人類の力を全て束ねても、地震を止めることは全く無理。

出かける時には、ペンライトと食べ物と水を いつも携帯しています。

石炭は1 億年ぐらい、ウランは10億年ぐらいかけて地球が作ったものです。
地球が 億年単位で作った資源を、ここ数十年で人類が燃やしているわけです。

地球は 気候変動が激しかった。それが1万年ぐらい前から暖かくなり、気候が安定して農業ができるようになった。

現在はそろそろ 氷河期に向かっています たまたま 二酸化炭素を大量に出したために生じたのが温暖化現象。

文化を、生き方を変えないとだめだと思います。地球科学では『長尺の目』というのですが、百年とか千年とか長い目で見る必要があります。
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インタビューをするビートたけしさんは、あらゆる話題に対応していました。

難しい話を、柔らかい話題で対応するのが、ほんとに上手い。
以上、今日は長くなりました。☆

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