はじめての海外転職でだまされないためにはどうしたらいいですか?
TwitterやNoteなどで、未経験からはじめる海外転職や海外移住について、主に日本在住の日本人に向けて発信しています。
その発信にまつわる質問をいただいたりしたら、全力で回答させてもらってます。
そもそも私の人生初のシンガポール転職は、SNSで相談にのってもらったことがきっかけで。
ししもんという現在はオランダで永住権取得に挑戦中のITエンジニアに、TwitterでDM送って、書類の細かいチェックや面接対策などをビシバシやってもらいました。
というわけで、ペイフォワードみたいにして、ししもんをはじめたくさんの人から優しさをもらった分に上乗せして、私も誰かの役に立ちたいなと思って発信を続けているのです。
なかでも、最近よくいただく質問がこちら。
海外転職で、だまされないようにするポイントや視点ってなにかありますか?
なるほど。
海外転職は、だまされる、もしくはだまされる可能性がある、というイメージがあるみたいですね。
確かに、知らない土地でひとりで、しかも文化も言語も異なる海外で、仕事を見つけて生活を始めるとしたら、「だまされるかもしれない」「だまされたらどうしよう」という不安が膨らむのも無理はありません。
今回は「だまされる」というキーワードをもとに、海外での仕事探しや暮らしについて、実体験とともにお答えしたいと思います。
まずいきなりぶっちゃけると、そんなにだまされることはないです。
少なくとも私は、海外転職や日常生活でだまされたことはありません。
…と断言したかったのですが、ありました。
正確にはだまされかけたケースです。
2014年に人生初のシンガポールに到着して3日目のことでした。
詳しくはこちらをご覧ください。
当時、だまされて入社しそうになった私は、「絶対やめとけ」という友人ししもんの強めの主張がなければ、そのまま働き始めていたと思います。
この経験から、だまされているかどうかの判断が自分でできないときは、信頼する友人や年上の知り合いにアドバイスを求めることが有効だと言えます。
そのためにも普段から、情報収集とともに、少ない人数でも信頼できる仲間がいると心強いと思います。
リアルにそんな知り合いがいなくても、SNSで発信している人にコンタクトをとってみる、とかでも十分効果があります。ちなみに私とししもんの出会いはTwitterですが、出会いから6年以上経った今でもほどよい関係の友人です。
こんな風に、明確に「だまされた!」という経験はないかわりに、「だまされかけた」もしくは「だまされたかもしれない」みたいなことはちょくちょくあります。
いま自分はだまされているのかもしれない、と感じる時に、はじめは頼れる友人にたずねるのもアリですが、そこから先は自分の頭で考えることも超大切。
自分の頭で考えるためには、とにかく経験値を積んで、実践から学ぶケーススタディがいいと思います。
たくさんの人の話をしたり、意見を交換したりして、コミュニケーションの中で自分の感覚を磨くとか。
とはいえ、出会いや会話のチャンスってそんなに頻繁にあるわけじゃないし、人との会話ってエネルギー消耗が激しいので、実践の代用として、読書も効果的です。
ビジネス書、自己啓発書、小説やマンガでも、知識や感性をどんどん蓄えることができます。読書は家でひとりでできるし、スマホで電子書籍をポチってダウンロードすれば、本屋に行く手間さえ省けます。
私は年間100冊くらい電子書籍を読みます。
こうして経験を重ねたり、読書で教養を深めたりした結果、自分の頭で判断して「この海外転職はやめておこう」と辞退したこともありました。だまされたケースとはちょっと違いますが。
振り返ってみると、「だまされた」ことについて、実体験をもとにお答えしますとか言ってるわりに、全然だまされたことないや、ってことに気が付きました。
答えになってないじゃん!
というわけで最後に、「今もし私がだまされたら」について考えてみたことを書きます。
さすがに結構な場数をふんできたので、転職活動でだまされることはないと思うし、話が違うなと思ったらソッコー断るくらいの心とお金の余裕があります。
しかし、今年の私は就職や転職じゃない働き方に挑戦しています。自営業ですね。
深センでバー経営をはじめたいと思ってから、店舗契約をはじめとする様々な交渉や、100万円以上のお金のやりとりがありました。
現在も進行形で、仕入れやメニューの値付けなど、毎日が小さな意思決定の連続です。
あの契約金額は高かったのか、安かったのか、適正だったのか。
この材料の仕入れは、相場より高いのか安いのか。
もしかしたら、私は「だまされて」相場より高い値段を払っているのかもしれません。
そこはもう、友人のアドバイスも、これまでの経験でも推し量ることができない未知の領域です。
「だまされているのかもしれない」「だまされたくない」という、ネガティブな感情に飲み込まれると消耗が激しいので、ラクになりたい私は考え方をまるっと変えました。
それが「だまされても、まあいっか」です。
「だまされたくない」という感情にとらわれるからしんどいのであって、だまされてもしょうがないし、そのときは自分の判断が悪かったんだな、次の判断に活かせばいいや、と諸々を折り込みずみにして考えると、気持ちが軽くなりました。
だまされることは悪いこと、悪いことは回避したいという防衛本能は大切ですが、今の私は悪いことも含めてとにかく経験したい。だって悪いことかどうか判断できないんだから。
というわけで、自分がだまされるんじゃないか、だまされるかどうか、とハラハラして一歩が踏み出せない人には、「いっそだまされた経験値をゲットしてSNSで発信してコンテンツにしてしまおう」というくらい前のめりに向かう姿勢もあるんだよ、とお見せしたい。
以上をまとめて終わりにします。
「だまされているかも」と感じたときに、信頼できる友人・知人に相談してみる
普段のコミュニケーションや読書を通して知識や感性を蓄えて、「だまされているかどうか」を自分の頭で考えて判断する
「だまされる」ことに敏感になりすぎない。ひとつの経験値ととらえて、SNSでの発信やコンテンツにフル活用してやるぞ、くらい前のめりの姿勢で
だまされないためにやることや、だまされたときの心の持ち方について、いかがでしたでしょうか。
自分の頭で考える、を今から始めてみてください。