ハマること、熱中することの大切さ
どうしてもIBSになると、『辛い』という気持ちを一人で抱え込んでしまう。学校でガス漏れしてしまったこと、会社で臭いと言われたこと。
そういうことを何度も思い返しては、また苦しんでしまう。
だって、本当に辛いんだから仕方ないじゃない。私も学生の頃は、そう思っていました。辛いのループが止まらない。
そうやって、7年もの間、過敏性腸症候群に苦しめられてきました。でも思えば、その7年間は、他人からどう見られるかを気にする7年間でもありました。
先生や友だちにどう評価されるか、スクールカーストのどの分類に自分は属しているのか。そういうことばかり気にしていたように思います。
他人からの評価が大事だったので、自分が何をしたいとか、何が好きとかそういうことには無関心。
自分がしたいことよりも、他人が自分に何を求めているかが大事で、それに忠実であること。そういうことに精一杯だったように思います。
でも私は、大学受験をきっかけに勉強に向き合わざる終えなくなりました。
とにかく覚えなきゃ!とにかく偏差値を上げなくちゃ!浪人時代は、がむしゃらに勉強していました。そしてその時に、楽しいと思えたものが、英語でした。
英語を聞くとなんだか気持ちいい。そんな自分の思いに気付き、ますます英語に没頭していきました。
英語を書くのも、聞くのも気持ちいい。とにかく英語に触れ合っていたい。そんな思いに駆られているうちに、ガス型の症状は和らいでいきました。
過敏性腸症候群なんて気にしていられないほど、追い詰められていたのかもしれません。それでもとにかく楽しかった。
その結果、私は日本の大学に合格したにも関わらず、大学を蹴って、アメリカに旅に出ることになります。
どっぷりと英語が聞こえる環境。それはそれは嬉しかった。ロサンゼルス空港で涙が止まらなかったのを、今でもはっきりと覚えています。
それから私はしばらくアメリカに滞在するのですが、知らぬ間に、IBSの症状が治っていき、完治に向かうのです。
『辛い』という気持ちに意識を向けていると、それを手放せない。
だからこそ、全く関係のない自分の好きなこと、熱中できることに意識を向けてみてください。意識的に、好きなことに時間を取ってください。
これまで色んな治療法を試してみて、うまくいかなかった人は、自分の気持ちに耳をかかむけて、自分が好きなことにとことんハマってみてください。
コスプレでも麻雀でも、ゲームでもいい。インドヨガでも、筋トレでもいい。そうやって、IBSを忘れるほど楽しい日々を過ごしてみてください。