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星野茶の話①

八女市星野村は福岡県の八女市東部に位置し、面積約81㎢、人口約2,000人の山村です。

標高は200~800m、朝夕の気温差が激しい環境下で、美味しいお茶の生産がそれはそれは盛んにおこなわれてきました。

星野川から立ち上る朝霧や冷気を含んだ風が、星野茶に甘みと豊かな香りをもたらすのです。特に玉露はまろやかで甘みのある香りとコクが格別で、高い評価を得ています。

平成27年12月22日に、星野茶を含む「八女伝統本玉露」はGI(地理的表示保護制度)に登録されました。

GI(地理的表示保護制度)とは

長年培われてきた特別の生産方法や気候・風土・土壌などの生産地の特性により、高い品質と評価を獲得するに至った産品の名称(地理的表示)を知的財産として保護する制度。

八女伝統本玉露とは

4月から5月の一番茶時期に20日程度「稲わら」で茶園を覆う伝統的な技法で作られる玉露。日光を遮られたお茶の葉は鮮やかな緑色となり、特有の風味や旨味を醸成する。茶葉は1年に1度だけ、手作業で丁寧に摘み取られる。「蒸し」「もみ」「形状を整えながら乾燥」などの荒茶工程を経て、「選別」「乾燥(火入れ)」の後、伝統本玉露ができあがる。

星野玉露は明治37年(1904年)、本星野の末崎喜市翁の試製に始まりました。星野村の自然条件に加え、先人たちの努力と研鑽の結果、全国茶品評会において玉露の部、農林水産大臣賞を幾度も受賞しています。

しずく茶

煎茶道のすすり茶をもとに、「茶の文化館」で考案された伝統本玉露の美味しさを最大限に楽しむ方法。

まず、茶碗に玉露を茶さじ1杯程度、山型に入れます。
そして約40度に冷ましたお湯20ccを周りから静かに注ぎ、ふたをして2分ほど待ちます。
お茶を飲むときは、左手で茶碗を持ち、ふたを取らずに少しだけずらし右手の人差し指で軽く押さえて玉露のしずくをいただきます。

その後は何度かお湯を注ぎ味わいの変化を楽しんで、最後に茶葉も食べます。葉は柔らかく、酢や塩をつけてスルッと食べられます。
実際のところは、好き嫌いもあるかもしれない。正直私は好んでは食べない。けど、食べた人はほうれん草みたい!って驚きます。

星野茶の歴史については、また後日…


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