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【AIのデータセットを見つける会社が32.5億円調達 そこから分かるビジネスの視点】
こんにちは!椎名悠です!
今回も新しいビジネスアイデアを紹介します。
まずはこちらの記事の紹介です!
なんと、このExploriumという会社、32.5億円も調達に成功したのです。
一体なんで!?となりますよね。
それは「機械学習のためのデータセット」を見つける事業で、です。
〈そもそも機械学習って何?〉
機械学習?データセット?それ見つけて32億??
これはAI分野では画期的な話なのですが、順を追って説明します。
機械学習とは、すなわちAIの学習方法のことです。
AIは人間よりも賢い存在とニュースでも報道されたり、いつか人間を支配するんじゃないかとか言われてますが、そもそもなんでAIが賢いのはこの「機械学習」のおかげです。
そしてその学習のためには、まず学習する元となるデータが必要なんです。
人間も最初は勉強する時に教科書を見て学びますよね?
AIにとってデータがその教科書なんです。
しかも、AIの場合、膨大な量のデータを扱うため、どんどん賢くなっていくというわけです。
最近では「ディープラーニング」という言葉が普及してますが、これはその機械学習の手法の一部です。
簡単に言っちゃうと、今までの機械学習ではAIに与えるデータに対して、学びやすい様にそのデータ内で重要なところを定義づけしてあげるのですが(これを「特徴量を定義する」といいます)、その定義付けも自分で行いどんどん学習していくのが「ディープラーニング」です。
で、ここで大事になるのがその「データ」なんです。
昨今ではプログラミングを学ぼう!という人が多いのですが、正直言ってそこが本質ではありません。
なぜなら、プログラミングも数学の公式と同じなんです。
つまり、極端な話
ほとんどのプログラミング(コード)はコピペレベルで可能なんです。
ちなみにプログラムスキル皆無のド初心者の僕も実際に機械学習のモデル作れました。
これは0〜9の数字を機械が判別して回答する機械学習モデルなんですが、全部ネットで探してコードをコピペして出来ました。
とっても簡単なことなんです。
つまり、そこが大事なのではなく、問題はそのAIをどのデータで持って賢くさせるかなんです。
だから、AIに与えるデータって重要なんです。
しかも、そのデータは学習のために膨大な量を必要とします。
この会社はそのデータセットを自分たちで見つけて提供しますよーと言っているんです。
だから企業からしたらめちゃくちゃありがたいんです。
そのため32億円以上もの資金を調達できたということなんです。
だからこそ、先ほどの記事ではこのようなコメントもあります。
CEOで共同創業者のMaor Shlomo(マオール・シュロモ)氏は、同社のプラットフォームはモデルに合うデータを見つけたい人を支援するために設計されていると言う。「分析における次のフロンティアは、特定のアルゴリズムをいかに調整したり改善したりするかではなく、できるだけ有用で影響力のあるアルゴリズムにする目的に合うデータセットをいかに見つけるかということになるだろう」と同氏は語る。
そして、この会社の視点って非常に重要なんです。
皆がAIの開発に躍起になる中、競争は激化していきますから、皆が皆成功するわけじゃないですよね?
でも、このデータセットを提供する人達はとても優遇されます。
それもAI開発者達全員から。
そしてこれは、昔からある視点なんです。
この会社がしていることは、昔のゴールドラッシュ時代に鉱山で金を取ろうと頑張る人達へ作業服となるジーンズを提供して大儲けしたあの「LEVI'S(リーバイス)」と同じ発想なんですよ。
当時金が出るという話を聞きつけた多くの人が成功夢見て一攫千金を狙いにいきました。
しかし、リーバイスは同じことはせず、その人達全員相手に作業服で使えるジーンズを提供したんです。
これ、非常に似てると思いませんか?
これは対局を見て、かつニーズを見つけ出したことによって生まれたビジネスです。
そして、これは今の時代で例えるならば「プラットフォーム」を作ったんです。
プラットフォームと言えば、例えばYouTubeなんかまさしくそうです。
多くの人がそのプラットフォームを利用して人気YouTuberを目指しますが、一番得をしているのはYouTubeです。
この発想は非常に大事です。
人間はどうしてもプレイヤーになりがちです。
でも、本当にビジネスにおいて大事なのはプレイヤーではなく、対局をコントロールできる人です。
そのことを念頭において考えると、面白いビジネスが生まれるかもしれませんね。
というわけで今回は以上です!
また次回お楽しみに〜!
このように、毎回ビジネスアイデアを紹介する記事はマガジンで連載しているため、過去の記事についてはこちらをご覧ください。↓