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星野リゾートの スクラム 現在地

採用担当の高田です。
みなさんごきげんいかがでしょうか。
私は春の訪れを喜びながら、花粉症を恨めしく思う今日このごろです。

本日は、星野リゾートで採用しているスクラムについてお話したいと思います。どのような経緯でスクラムを導入したのか、スクラムはきちんと機能しているのか、はたまた将来的にはどのように発展させるのか。

エンジニアリーダーの藤井さんと去年チームにジョインしたスクラムマスターの河野さんとの対談を通して、「星野リゾートのスクラム 現在地」についてご紹介していきます。

■カイゼン・ジャーニーとの出会い → スクラムへ

ーーー最初のエンジニアとして入社された藤井さんがスクラム導入を決意されたそうですが、導入に至った経緯は

藤井:スクラム導入前は、自分自身で手を動かしつつ、外部の協力会社と開発を行っていました。幸いにもそれなりに成果を残したのですが、周りの期待の高まりとともに業務も増え、自分ひとりに負荷が集中する事態に・・・。

このままではいけないと思い、解決策を模索している時に出会った本が 『カイゼン・ジャーニー』 でした。「自分がしたかったのはこれだ」と感じてからは、ノンストップでスクラムの体制を作り上げた気がします。

ーーー導入後はどうだったのでしょうか

藤井:予約システムの保守・改善プロジェクトで導入したのですが、最初にも関わらずスプリントの期間を1週間に設定したため、結構大変でした。

ただ、それがいいプレッシャーになって「1週間でどうやって成果を出すか」をメンバーで真剣に話し合うようになり、成果も徐々に出てきました。

ーーー導入時、スクラムに精通した人をいれてスタートする選択肢もあったと思うのですが

藤井:選択肢としてはありましたが、「まずは自分たちで導入する」というのを決めていました。外部から力を借りると立ち上がりは早いかもしれませんが、言われたことを鵜呑みにするだけで本質的に何が大切か気づきにくくなると考えたからです。

■自力で導入してわかった、スクラムマスターの重要性

ーーー自力での導入を進めていましたが、2021年からスクラムマスターを募集した理由は何でしょうか?

藤井:エンジニアにスクラムマスターを任せたところ、ある程度まではうまく形になるのですが、本に書かれているような理想のスクラムまでは届かないというのが当時の状況でした。

試行錯誤して気づいたのですが、やはりエンジニアは「プロダクトを作りたい」という気持ちが先行してしまい、チームを支援する、というところまで意識が届かない。

そこで外部からきちんとしたスクラムマスターを入れる意思決定をしました。募集のためにTwitterに投稿したところ、運命的に河野さんが反応してくださったんですよね。

■フラットな組織文化で、スクラムがスケールすることを確信

ーーー河野さんの入社経緯を教えてもらえますか

河野:以前から次に転職するなら星野リゾートがいいなと思っていました。

最初のイメージは「高級なリゾート」という印象しかなかったですが、私の地元・山口に、温泉郷再生ということで 界長門 が開業した時に、グッと親近感がわきました。

もともとフラットな組織に興味があって星野代表の記事を見ていましたし、アジャイルの勉強会で藤井さんの登壇を見ておもしろそうな会社だなとも思っていました。

そうした中で、たまたま藤井さんのツイートを見て、「運命だ!」と思わずDMを送ってしまいました。

ーーー入社の決め手は?

河野:これまでアジャイルを広めるためにいくつかの会社で0を1にすることをやってきました。しかし、自分の経験値が上がる一方、1までしか進まないことに物足りなさを感じ、すでにアジャイルを取り入れている星野リゾートであれば2を3に、3を5にすることができる、「自分をより活かすことができる」と想い決意しました。

ーーー河野さんが入社されて、最初にしたことは?

河野:スクラムマスターの基本、「チームの観察」に最初は徹しました。1ヶ月ぐらいは、様々なチームから声をかけてもらいプロジェクトの定例会議に参加して、各チームの観察をしました。そうやって集めた情報をもとにどのように関わっていくか、戦略を練りましたね。

ある程度 形ができたプロジェクトに関してはアジャイルコーチとして入り、体制強化が必要なものについては、スクラムマスターとしてしっかりコミットしました。

ーーースクラムマスターとして星野リゾートで働いてみた感想は?

河野:観察しているとチームメンバーの中に「こうしたい」「ああしたい」がたくさんあることに気が付きました。ただ、これがうまく機能していない。

これをスクラムなどを使って支援してあげるとうまく回りはじめるんです。うまく回りはじめるとさらにどんどん「こうしたい」「ああしたい」が出てくる。

星野リゾートは企業文化として「フラットな組織文化」を大切にしており、 これが「改善をしたい」という想いを後押しする土壌になっているんですよね。 この土壌がしっかりしているので、もっとよりよいアジャイルを展開していけると確信しています。

■スクラムを広げ、会社の競争力の源泉に!

ーーー今後どのようにスクラムを拡げていこうと考えていますか?

河野:まずはエンジニアチームで基本を固めたいですね。その後は、情報システムグループ内のプロダクトオーナーチーム、オペレーション・インフラチームへの波及です。既に、ワークショップなどをしかけており手応えを感じています。

その後は情報システムグループ以外にも興味を持つ部門があれば広げていきたい、 自分にとってもチャレンジングな活動なのでワクワクしながら戦略を考えているところです。

ーーー部門を越えて、なぜスクラムを拡大する必要があるのでしょうか?

藤井:情報の統合とスピード感ある意思決定のためです。

重要な情報は絶えず様々な部門から入ってきており、的確な経営判断をするためには、それを迅速に統合する必要があります。

今でもフラットな組織文化をベースに風通しは良い方だと思いますが、十分ではありません。よりアジャイルに、よりスクラムを理解する事によって、情報の統合を加速し、意味あるアウトカムをリズミカルに出す、これを達成したい!

この挑戦を通して、
「よりアジャイルになることで、 より旅を楽しくする会社」
になることを目指していきます。


今回は星野リゾートのエンジニアチームにおける、スクラムの過去・現在・未来を紹介いたしました。

記事を読んで星野リゾートでの開発に興味を持たれた方いらっしゃいましたら、是非下記リンクよりご応募頂けたら幸いです。

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