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TRPG勉強会2024 報告 Ver.1.6

修行してきました。

玄人の意見は深い

今回は修行編。というのも、私が新しく導入したシステム「インセイン」の遊び方を練習するのが目的でした。
参加者は玄人(10年選手)のおふたり。高校時代からの付き合いです。
まずは肩慣らしとして「ここじゃない、どこか遠くへ」というエモクロアを実施しました。
これは某インド映画をモチーフにしており、異文化交流がテーマでした。
「自分事にしやすい世界観だと初心者はやりやすいのでは?」「NPCの設定の作りこみが甘い」というご意見をもらい、今以上にシナリオ制作も頑張ると決意しました。私の作品はまだまだ磨ける、鍛えられる。

問題はこちら、インセイン「おねがいメフィスト」。
これはタイトルから推測できる通り、かの有名な『ファウスト』を下敷きにしたシナリオで、テーマ曲は女王蜂「メフィスト」でした。
ガチガチの怪奇というよりなんとなくひたひた怖い、みたいなものを狙ったのですが、インセインの特徴である「情報戦」の側面が強く出て、恐怖より戦略を中心に据えた進行になりました。
インセインは「使命」「秘密」のふたつを初期設定(※TRPGの世界でハンドアウトと呼ぶもの)として抱えており、対立する要素のあるシナリオでは特に相手のHOを開示できれば有利になるのです。
それをひしひしと感じたのが、あるプレイヤーの「メタ推理」でした。
そのキャラは相手のHOが開示できず、行動と言葉から真意を推測していたのです。まさに高度な心理戦、読み合いの応酬でした。
そのプレイヤーが「このメタ推理ができるということは、おそらく論理的な思考力を育てる下地になる」というような発言をしてくれました。
以下、プレイヤーの発言です。
「情報が断片的でも、勝つためには最善の手を打ちたかった。そうすると、いやでも相手の行動や言動から使命と秘密を推理するしかなかった。」
「国語科でTRPGを導入し、論理的な思考力を養うのだとすれば、他者理解の側面を活かすこともあるが、それ以上に相手の言動を観察することにも目を向けても良いのではないか?」
そのプレイヤーがかなり頭の回転が速いタイプだったから、こういうことができるのかもしれないけれど、TRPGを使って推論する能力を伸ばせるのだという可能性を感じる経験でした。
謎解きやボードゲーム、リアル脱出ゲームなど、推理できる遊びはたくさんあるので、今後年間計画を立てる際は、演劇ワークショップとTRPGの間にも推論の要素、読み・書きの要素も入れていきたいです。

今後の執筆の糧を頂戴できれば幸いです。お気持ちだけで結構です。