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タイツの話

最近、パンツ(ズボン)の下にタイツを履くとあったかい、ということを覚えた。

これまでスカートにタイツはまあ当然だったけど、パンツ(ズボン)の下に履くというのはなんだか同じような動きを二回している感じで、せっかちで無駄が苦手な自分としては許せない行為だった。でもタイツを一枚かませるだけで別の服みたいに相当あったかい。

なにを履いてもあったかくいられるので、今年の冬は大好きなパンツ(ズボン)をよく履いている。

(口頭なら「パンツ(ズボン)」と表現しなくても発音であーズボンのことねと伝わるけど、文字だとパンツ↑↓↓の方と誤解して「パンツの下にタイツておいおい、どんな世界線!」となりかねない怖さがある。でも最初から「ズボン」と言うのはなんかプライドが許さない)

タイツで思い出した。

大学生のとき、モデルをやっている子とゼミが一緒だった(わたしが通っていた大学はモデルや読モや、アナウンサーを目指す子がとても多かった。自分は今より10kg近く太っていたし、田舎もんのギャルだったので、いつでも3秒あれば劣等感を味わえる環境だった)。

モデルの彼女はクォーターで鼻がすっとして目がぷるんと大きくて、とにかくびっくりするほど細かった。

それほど話す機会はなく、綺麗な子がいるもんやなあ、と毎週顔をみるたびに感心していたら、あるときその子に「そのタイツ、なにデニール?」と声をかけられた。

綺麗な子がいるもんやなあと感心しながら「60デニールだよ」と答えると、「そうなんだっ!なにを履いてもその透け感にならなくて。60デニール買ってみるっ!」とうれしそうに言って、くるっと向きを変えて行ってしまった。

世の中には、女性のタイツ姿を好み、履かれているタイツを見ただけでデニール数を当てることができる「デニール博士」というのがいるらしいが(Twitterで知った)、彼らは体型によって透け感が変わるということをちゃんと知っているのだろうか。

太ももより足首のほうが色が濃くみえるように、太いほうがそのぶん生地が伸びて透け感がでる。

当時のわたしの60デニールはたぶん、モデルのあの子の120デニールだった。

うきうきしながら60デニールを買い、あれ、思ったより全然透けないな・・・とがっかりする彼女の顔を思い浮かべると、なんだか申し訳ない気持ちになった。

と同時に、あれが嫌味だとしたらものすごく高度で、顔だけじゃなく人間としても何枚もうわてだな、と結局いらぬ敗北感を味わうのだった。(嫌味の可能性を疑う時点でもう自分の器の小ささが知れてる)

タイツの季節になると彼女のことを思い出すことがある。

ついこの間、友人の結婚式用にドレスを新調しようと通販サイトを見ていたら、デニール数を聞いてきた彼女がドレスをきていろんなポーズをとっていた。すごい偶然だった。

相変わらず綺麗で感心した。タイツじゃなくてストッキングを履いてた。




P.S.

正月休みにねるねるねるねを買って食べたら、ねるねるねるねの水を計量する部分が、三角じゃなくて四角になっていました。とりいそぎ報告です。

その四角が記憶の中のねるねるねるねよりだいぶ小さかったので、「こんなところにも不況のしわ寄せが!」とものすごく悲しくなったけど、今考えると自分がでかくなっただけかもしれないな。

ちなみに、ねるねるねるねのキラキラを入れるほうは、キャラクターの形状になっていました。

あとミルクボーイはねるねるねるねの2番の粉をもらってましたが、わたしは2番の粉より3番の粉がほしいです。

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