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The Smile のニューアルバム "Cutouts"を聴きながら
画像をニューアルバムのにしようと思ったのだけど、幅が収まらなそうなので、何もないのも寂しいので、自分を貼り付けてみました。
今回はThom YorkeがいるThe Smileのニューアルバム"Cutouts"を聴きながら、感想をつらつら書いていきます。
で、もしかしたら偉そうなことを書いてしまうかもしれないので、
「オマエ、何様?」
とツッコまれたら、ということで、こんなアルバム作っている奴が、しゃべっているということで、「ヘ、オマエか…」くらいに読んで頂ければ幸いです。
あと、Thom Yorkeのカバーもしてみたので、それも含め、こんな奴か、くらいに思って頂ければ。
1.Foreign Spies
1曲目は先行でビデオクリップも出ておりまして、映像の世界観含め、結構、心を奪われる1曲だな、という印象です。
どこか80年代あたりのNew Waveというか、どこか懐かしい印象もありながら、その辺をThom Yorkeのフィルターを通して、彼独特の世界観に持っていくのはさすがだな、と。
歌詞をしっかり読んではいないのだけど、どこかサウンドのHappy加減と対称的なような、一筋縄で行かない感じがさすがです。
あと、Drums類はほぼ皆無なんだけど、synth bassのフレージングなどで、妙な躍動感もあったりで。
The Smileは1stこそ、Radiohead/Thom Yorkeの延長的なイメージがあったのだけど、2nd、そして、3rdになり、今までにないThom Yorkeを見れていて、「この人の全盛期っていつなんだ?」と思ってしまうくらい、創造的で、そんな人ってThom Yorkeくらい思いつかない、勢いかな。
2.Instant Psalm
リアルタイムで聴きながら書いているため、テキトーなことも書いてますが、備忘録的な側面も含め、ご容赦ください。
で、2曲目です。これをしっかり聴くのは初ですかね。
いやー、なんか普通かつ普通じゃないっていう不思議な1曲ですね。
フォーク色強めなんだけど、Radioheadとか今までのThe Smile辺りにもない感触というか、60年代後半あたりのUKのフォークあたりというか、こんな色彩を出してくるんだなぁ、という驚きです。
3.Zero Sum
これもリリース前にvideo clipが出たのもあり、聴いてました。
曲が良過ぎて10回連続で聴いた記憶がw
近年のThom Yorkeの仕事の中でもベストに入るんじゃないかな、という出来かな、と。
で、また、今までにない感触というか、ギターの感覚あたりでKing Crimsonとかあたりを指摘しているコメントをyoutubeで見た記憶があるのだけど、Talking Headsとかその辺のあたりの感触もあるのかな、とか思いつつ、結果、Thom YorkeというかThe Smileに仕上げてくるんで、さすがです。
4.Colours Fly
エスニックな感じというんでしょうか、ただ、この感触もRadioheadにはなかったなぁ、The Smileの2ndの何曲かにはあったので、その延長上って印象はあったりするんですが。
この曲に関しては、Live Sessionと作り込みの両者のバランスが絶妙だな、なんて思ったりします。
Radioheadの頃だと、かなり作り込んでいて、もちろん、それが好きで、容赦ない世界観を作り出しているんですが、このくらいラフな感じもあるのも素敵かな、なんて思ったり、Jam Session感がいい具合に残っていて。
あと、Thom Yorkeの歌いっぷりも、投げ捨てる感じというか、メロディーが立っているというより、声を置いていく感じというか、やっぱり投げ捨てる感じなのかな、、、この辺りのやり口もRadiohead時代にはなかったかな、なんて思いながら。
5.Eyes & Mouth
R chにピアノ来たか、ってのが第一印象ですかね。
ここまでLにギター振って、Rにピアノ振って、というミキシングは参考になります。
これもM4同様、声を投げ捨てるというか、どこかブルージーに歌うって感じすらあるんでしょうか。
個人的にはRadioheadのKid AとかSolo時代の歌いっぷりの方がクオリティが高くて上手いなぁ、大好きなんですが、この感じもだんだんハマってくるのかな。
ドラムに関しては、M4もそうなんだけど、チューニング的にもう少し低い感じの方が好みかもしれないんだけど、コレも面白いかな、とか。
今のところ、2ndの方が、おそらく変拍子というか、いざカバーとかしてみると、「どこがアタマなのか、訳がわからん」というTom Skinner祭りだったような気もするのだけど、今回は割にストレートかもしれない。
考えようによっちゃ、この曲ってRadioheadの未発表曲とかSide B的な曲、たとえば"Ill Wind"とか"Staircase"あたりを思い出すというか、作り込みが足りているのか、足りてないのか、その辺をどう考えるかでしょうか。
6.Don't Get Me Started
1番最初に先行でvideo clip来た曲ですね。
これも映像のインパクトと共になかなか痺れました。
この感触も今までのRadioheadなどにはないし、音響も新たな境地というか、ドラム類との融合感など、このアルバムで音響的に1番聴きがいがあるんじゃないでしょうか。
歌いっぷりは、個人的な好みだと、Eraserの頃みたいな美しく、絶望的な感じが懐かしいんですが、最近のThomのモードはコレなんだな、とか思いながら。
あと、リズムの遊びがTom Skinnerになって出来ているのは面白さかな、と。
一方、Tom Skinnerが重心を支えるってタイプのドラマーでないような気がするんで、ライブになると、Thom Yorkeのベースも重心を支えるってタイプでないので、どこか浮遊感があり、それをどう捉えるかでしょうか。
7.Tiptoe
このアルバムの中で、この曲がどういう仕上がりになっているか1番気になっていました。
youtubeでliveでやっている映像は見ていて、ClassicとかJazzとか高貴な印象だったので。
ピアノの和音が、坂本龍一氏の「千のナイフ」あたりを彷彿とするCm9というか、何というかで、こういう和音ぶっ込むのも新境地なんでしょうか。
ストリング関連は、オーケストラな感じですね、室内楽っぽく来るのかどうなんだろう、と気になっていましたが。
Liveの時に比べ、何か大きな変化があったわけでないので、、、勝手に後半、Drumsが入ってきて、みたいな展開も期待してたんですが、コレはコレでですかね。
8.The Slip
これは12inchで先行でリリースされていたので、聴いてました。
シンセベースがいい具合で、自分もこういう具合でレコーディングしてみたいな、なんて思いながら。
あと、ギターの刻みっぷりが素敵で、実はこのアルバムで1番ストレートアヘッドなロックかもしれない、いや、コード進行はなかなかバグっているのだけどw
そして、ドラムの感じ含め、どこかFunkyというか、それはZero Sumにも通じるところなんだけど。
9.No Words
これはLiveでやっている動画もなかったし、まさに初なんですかね。
まず、1番印象に残ったのが、vocalのアレンジでしょうか。Rchで1オクターヴ下だったり上だったりでの声のdobulingの入れ方が上手いというか、創造性の高いというか、そんな感じで。上手くやりたいというより、面白いことがしたいが先行している感じで、この辺のやり方は、Thom Yorkeのソロアルバム"Anima"をよりThe Smile的に持ってきたというか。
曲自体はThe Smileの1stの印象に近いかな、なんて思いつつ、2ndの粘りっこさみたいのはそんなに無いかな、なんて思いつつ。
10.Bodies Laughing
Apple Musicはボーカルを消して、カラオケモードというか、インスト状態に出来るので、早速、自分も歌ってみましたw
曲はどこかモード手法的なというか、Dmから始まって、Em、そして、絶妙にGmが絡むというか、"Everybody's Laughing"って歌詞あたりのメロディーの音使いが、えげつないです。
あと、ドラムが1分過ぎまで入って来ず、そこまでアコギとベースで繰り広げられる、ただ冒頭のシンセなんかはKid A以降の感触というか、Radiohead/Thom Yorkeっぽいシンセだな、と。
で、1:30くらいに入るR chのアコーディオンぽい音が結局、Radiohead/Thom Yorkeなシンセに支配されていくかのような展開、2:40くらいになるとその辺で空間が染まっていく感じがさすがです。
Live感とかラフさはあるんだけど、随所の作り込み感にやられます。
そして、"Bodies Laughing"なのに、"Bodies Language"とか書き間違えそうになった自分に呆れております。
さらに、
「『Tom Skinner』ってトムな訳だけど、メンバー間ではどう呼ばれているんだろう?」
と、トムヨークとトムスキナーのトムっぷりについて考えつつ、Apple MusicでThom Yorke検索すると、第二候補に「Thomas & Friends」って機関車トーマスの陽気なイラストと共に出てきて、と、まあ、本当に最終的に感想になった具合ですねw
とりあえず、追記も入れるかもしれないけど、ひとまずこんな感じで。
だいぶ聴き込み甲斐のあるアルバムなんではないでしょうか。
2ndが1曲1曲が長かったので、今回のアルバムは、いい具合にコンパクトに楽しめるかな、なんて思いつつ。