絵が教えてくれた私の願い
私は絵は苦手だ。小学校のときも、絵を描く授業よりも書道の授業の方が好きだった。
そんな私が受けてみた、絵を描くWS。
絵を通して自分に潜り、自分とつながる。そこで感じたことをスケッチブックに表現してみる。
みえてきたのは、潜在意識にある私の願いだった。
まずは、最近のイライラしたことやもやもやしたことを思い出す。
そんな葛藤を絵で表してみる。
どんな色で、どんな形で、どんな質感なのかと問われ、目を閉じてゆっくりイメージしてみる。
黄色と黒の、糸がこんがらがったものが出てきた。
もやもやの象徴のような、ぐちゃぐちゃっとしたもの。
ここで少し不思議だったのは「黄色が出てきた」こと。
私にとって黄色はとてもポジティブな色なのだ。
エネルギーの源というか、あたたかさの象徴のような色。
それがもやもやの中に出てきたのが意外だった。
「あれ?黄色があるということは、一概にネガティブなことでもなかったのかな?」
紐解いていくと、「面白い漫画を読むこと」はとても好きな行為だ。面白い漫画を読んでいると、その世界観やストーリーにどんどん引き込まれ没頭できる。
自分の世界が更新される感覚があり、ある意味充実していた時間だった。
なのにその大事な感覚すら私は「否定」していた。
もともと計画していたタスクでなかったという理由で。
「休みにもちゃんと行動したい!」
「だってそれが生産的で『いい自分』だから!」
という声がして、「ゆっくりと家で漫画を読むこと」を悪いこととして禁止しようとしていた。
「だらだらと漫画を読む私」に抗おうと必死で自分を諌める「もうひとりの私」。
自分で自分を攻撃していたら、そりゃ心も休まらないしもやもやするよね。
どうやら私は「自分が決めたことを実行できない」ともやもやするらしい。
いかにも完璧主義的な発想だが、わかっていてもそれを許すことは案外難しい。
WSでは「自分のことを許せなくなったのってなんでなんだろう〜」とさらに深ぼっていった。
子供のころの些細な体験や出来事。
忘れてしまっていた中に、引っかかっていたものがあった。
それを言葉にしてみると、どんどん気持ちが溢れてくる。
「ああ、子供のころの私はそんなふうに感じてたんだね…」
記憶の中の自分に「よく頑張ってたね」と声をかけてあげたくなった。
結果、「私は私と仲直りしなくちゃ!」という発見があった。
もやもやした自分を表現して終わるのではなく、「それを癒すプロセス」も一緒に辿ってくれたWSでの体験。
私の頭の中の声は、なかなかに強い。
ひとりでは、対処しきれないことがままある。
だけど、人との対話を通して、少しずつ解明していく。
ちゃんと私の声を聞いてくれて、それを絵に表すお手伝いをしてくれた。
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