【TikTokの人気の理由に迫る】 第10回情報リテラシー論
僕はデザインを学ぶ大学に通っている大学生です。今週も、通っている大学で受けている「情報リテラシー」という授業で学んだことを自分の言葉で皆さんにシェアしていきたいと思います。
今回のテーマは、『様々な動画とネット配信』でした。授業を担当してくださっている先生もこの分野は近年、成長が著しいから授業用スライドを去年のものから大幅に作り替えたとおっしゃっていました。たしかに近年、SNSでの動画配信が盛り上がっているように感じます。社会への影響力も上がってきていますよね。
そんな中で今回のブログでは、今や日本はもちろん世界で、若者を中心に絶大な支持を集めているSNS、TikTok(ティックトック)について掘り下げて書いていこうと思います。今回の授業の中でも今影響力が強いSNSとして紹介されていたTikTokですが、なぜここまで人気になったのか、何がユーザーを引きつけるのか、気になりませんか?このブログでその理由に迫って行けたらと思います。またブログの最後に、TikTokの利用において気をつけるべきことについても紹介しています。もうすでにTikTokを利用されている方、もしくはこのブログをきっかけにTikTokを利用しようとしている方は併せて読んでいただけたらと思います。
1.TikTokってどんなアプリ??
まず、そもそもTikTokってどんなアプリなんだろう??と、TikTokについてあまり知らない方もいらっしゃるかと思いますので、はじめに簡単にTikTokについて紹介します。
TikTokは、音楽に合わせて15秒程度の動画を撮影・加工し、ハッシュタグなどを付けて共有することができるのが特徴です。アカウントを登録しなくても動画を閲覧することができますが、アカウントを登録すれば友人や気に入ったユーザーを自由にフォローしたり、動画にコメントやいいねを付けたりすることができます。
フィード画面ではフォローしているユーザーの投稿のほか、人気の動画や新着、おすすめ動画の閲覧が可能です。スクロールすれば次々に動画が表示され、その場でいいねやコメントを付けることもできます。https://www.comnico.jp/we-love-social/tiktok
ユーザーは動画を撮影する際に「0.5倍速」「2倍速」と、速さを調節しながら撮影をしたり、アプリ内に実装されている特殊効果を活用して、ユニークな動画が誰でもつくれるようになっています。
さらに、TikTokのカメラには顔の輪郭を細くしたり、肌を滑らかに修正できたりする機能があり、“盛れる”動画をカンタンにつくれます。
こうして撮影した動画にアプリ内でBGMをつけられるのも大きな特徴 。2018年10月には音楽聞き放題サービスの「AWA」との業務提携が発表され、同サービス内から約25000曲の楽曲を使えるようになりました。https://r25.jp/article/628432828338220349
2.実際TikTokはどれほど人気なの??
TikTokが話題になっているのは知っているけれど、実際どれくらいTikTokがいま若者を中心に人気なのか気になりませんか?調べてみたのですが、その人気は僕の想像の遥か上をいくものでした。僕も実はTikTokで動画視聴をしてるのですが、始めたのは2ヶ月ほど前で、まだまだ初心者です。下のデータを見て、僕は気づかぬうちにとんでもなく時代に遅れていたことに気づきました笑。
TikTokで使用されて人気が再燃した曲が、音楽番組などで歌われるなんてこともありましたね。2010年に発売された倖田來未さんの『め組のひと』が、なんと発売から8年後の2018年6月のLINE MUSICデイリーランキングで1位を獲得する異例の事態が起きたそうですよ!
以下、TikTokの人気についてまとめてくださっているサイトの文章を添付させていただきます。
サイトのURL→ https://planning-a.jp/topics/10686
TikTokの総ダウンロード数は2021年上半期で約30億件を突破し、FaceBookを超えて世界で最もダウンロードされたアプリの頂点に立ちました。
ユーザー数は全世界で10億人、米国だけでも1億人以上とされています。
【画像引用元】SensorTower:TikTok Becomes the First Non-Facebook Mobile App to Reach 3 Billion Downloads Globally
一方で日本国内でのユーザー数は約900万〜1,000万人程度と言われ、まだ発展途上の段階と言えるかもしれません。
ユーザー層は10〜20代が中心と思いきや、30〜40代男性の利用者も多いとの調査結果もあります。これは意外ですよね。
【画像引用元】EDAMAME Japan:Top Japanese Social Media Apps: Demographics of 7 Major Apps in 2020
30〜40代のユーザーが増加している理由は、コンテンツの変遷と多様化にあるようです。
2018年〜2019年前半は「口パク・ダンス」などのコンテンツを10代の女性を中心に楽しんでいました。
2019年に入ってからは「お笑い・エンタメ・動物」などコンテンツの幅が広がり、20代のユーザーが増加していきます。
そして2020年以降、更にジャンルが広がり「生活情報系・日常/VLog」などのコンテンツが増加したことで30〜40代のユーザーにもアプローチできるようになったという変遷があるようです。
また、不幸にも世界を襲ったコロナウイルスによる外出自粛なども重なって、昨年度はTikTokの人気をさらに推し進める年になったようです。たしかに、街や、テレビや、ネットでも、TikTokという言葉をさらによく聴くようになった気がします。
2020年の世界のアプリダウンロード数を調べたところ、TikTokが第1位となり、続いてFacebook、WhatsApp、Instagram、Facebook Messengerとなった。2019年時点での世界で最もダウンロードされたアプリは、1位からFacebook Messenger、Facebook、WhatsApp、TikTok、Instagramだったため、この1年でTikTokが躍進したことがわかる。
日本でもコロナ禍で、TikTokは「#休校チャレンジ」「#プランクチャレンジ」など、さまざまな流行を生み出していた。ローティーン中心から徐々に上の年齢層にまで流行が広がっていき、多くのユーザーが使うようになっている。https://www.google.co.jp/amp/s/biz-journal.jp/2021/09/post_250985.html/amp
3.TikTokの人気の秘密①表示画面の工夫
TikTokがなぜここまで人気なのか、まだ僕もアプリを使い始めて2ヶ月ほどですが、自分で使ってみて感じたことや、ネットからの情報をたくさん読んでみて、自分なりにその理由を考え、まとめてみました!
一つ目は画面表示の工夫です。TikTokは基本スマホでの視聴を想定しているため、縦動画が作成されます。そのため視聴する際は、動画は画面いっぱいに表示されるわけです。このインパクトは大きいですよね。見やすいですし、わざわざYouTubeのように全画面で見たい時スマホを横にしなくていいというのも、とても手軽で魅力の一つだと考えます。
また、もう一つのTikTokの画面表示の大きな工夫といったら、動画のスクロールでしょう。今見ている動画から別の動画に移りたい時、指で画面を下から上にスクロールするだけで、次の動画が流れてくるのです。その流れは止まりません。このスクロール機能がユーザーを飽きさせず惹きつけるTikTokの大きな魅力だと考えます。
4.TikTokの人気の秘密②気軽に視聴できる
先ほども紹介したようにTikTokの動画はショート動画のため、作業の合間や、ちょっとした空き時間に手軽に好きな動画を視聴することができます。これは大きな魅力です。TikTokの人気に伴い、ここ数年で、YouTubeやInstagram、LINEなどもこのショート動画サービスに介入し始めましたよね。また、もし今見ている動画に飽きたら、下から上にスクロールするだけで次の動画に移れるというのも大きな特徴です。動画をすぐに見たいユーザーを不快にさせない、ちっちゃなことのようで大きな工夫がTikTokの人気に繋がっていると思います。次から次へとTikTokは好みの動画を流してくれるので僕も見出すと止まらなくなってしまいます。一つ一つの動画は短いけれど、試聴時間はYouTubeと変わらないんじゃないかとおもってしまうほどです。これもきっとTikTokの狙いなんでしょう。中毒性が高いアプリです。笑
5.TikTokの人気の秘密③誰でも簡単に動画を作成できる
TikTokで作成できる動画は先ほども紹介したように、15秒程度のショート動画で、YouTubeなどに比べても短い時間が設定されています。
音楽聴き放題サービスAWAと業務提携したという話をしましたが、それにより様々なトレンドの楽曲も用意されているため、専門的な企画スキルや動画編集スキルがなくとも、誰でも簡単に魅力的な動画を作成できます。動画投稿というと大変というイメージがありますがTikTokはそのイメージを払拭してくれるかのように、動画投稿を身近にしているのです。僕はまだ動画投稿はしたことがありませんが、動画を視聴していると、僕も何か作ってみようかなと思ったりします。ユーザーにやってみたい!僕にもできるかも!って思わせるのもまた、TikTokの大きな魅力でしょう。
6.TikTokの人気の秘密④フォロワー数が少なくてもバズれる
TikTokはTwitterやInstagramなど、他の主要SNSとは異なる特徴的なアルゴリズムを採用しています。多くのSNSは、基本的にフォローしているユーザーの投稿が表示されることから、フォロワー数が少ない段階では拡散が難しいという特徴がありました。
それに対しTikTokは、すべての動画が一定のユーザーに閲覧される仕組みとなっています。ユーザーの反応や視聴時間に応じて優れた動画であると判断されれば、さらに多くのユーザーに表示させることが可能です。
つまり、作成したばかりでフォロワー数が少ないアカウントでも、良いコンテンツを提供できれば爆発的に広まる可能性があるといえます。
実際に、TwitterやInstagramなど他のSNSではフォロワーの少なかった投稿者が、「Tik Tok」を始めた途端にいきなり数千のフォロワーを獲得するという例も報告されています。https://ferret-plus.com/10720#p3
たしかに、おすすめなどで流れてくる何万回も視聴されている動画でも作成者のアカウントを見てみるとフォロワーが全然少なかったりすることがあります。みんなに平等にバズれるチャンスがあるというのは大きな魅力です。TikTokにはライブ配信機能もあって、見ているとよく弾き語りをしている人たちをみます。たとえフォロワーが少なくともTikTokが視聴される機会を与えてくれるので、路上ライブやYouTube投稿よりも知名度を上げるのにはうってつけなのかもしれません。実際に最近若者に人気のクリエイターでもTikTok出身の方は多くいますよね。
7. 現役高校生男女310人に聞いたTikTokの魅力!
このデータはスタディサプリが運営している#高校生なう https://shingakunet.com/journal/trend/20170327215838 というサイトから引用しています。実際にTikTokを使っている高校生こそが真のTikTokの魅力を知っていると思うので、こちらのインタビューの記事を下に添付しておきたいと思います。ここまで紹介してきた4つの魅力に似た内容の回答も多くありました!
・「ちょっとした空き時間に見れる。動画自体は短いのに笑える動画がある」(17歳女子・佐賀)
・「スワイプするだけで色々な動画が出てくるから飽きない。興味がなかったジャンルへの興味がわく」(16歳女子・広島)
・「暇になったときに『TikTok撮る?』と撮影を始めたり、見たりすることで話題が作れるし、暇つぶしにもなる。飽きない」(17歳女子・北海道)
・「友達との思い出作りの参考になったり、自分の好きな人の動画を見ることで身近に感じれるところ」(16歳女子・福岡)
・「すぐに簡単にクオリティーの高い動画が作れる」(16歳男子・栃木)
・「何気ない日常を音楽などと合わせてムービーのように残しておけるから。友達と撮っても、その時の流行りを撮っても思い出として残っているから。また、気軽に自分の表現したものを色々な人に見てもらうことができることも魅力」(17歳女子・千葉)
・「かわいい子がたくさんいるし、コメント欄で美容方法語り合ってるものもあって、女子力アップの原動力となる」(16歳女子・東京)
・「他の動画サービスだとスルーしてしまう動画なども、サクサク見られるから新しい発見がある」(15歳男子・埼玉)
思い出に残せるという回答は意外でした。たしかに簡単に世界に一つの思い出のムービーを仲間と楽しく撮れるというのはTikTokの大きな魅力ですね。
8.TikTokの利用に置いて気をつけるべきこと
ここまでTikTokの魅力を中心に紹介してきましたが、TikTokの利用において知っておいていただきたいこと、気をつけるべきこともあります。情報リテラシーのレポートということで、そちらも合わせて最後に紹介させていただきます。
※知っておいていただきたいこと1
上のブログがとても詳しく紹介してくださっているのでぜひ読んでいただきたいのですが、知っておいていただきたいことの一つ目は、2021年6月に、TikTokのプライバシーポリシーの内容が変更されたということです。アプリのプライバシーポリシーはかなり長文で書いてあることがほとんどなので皆さん、あまりしっかり読まずに飛ばして同意をしてしまうかも知れせんが、実はそこに注意すべき重要なことがかかれていたりします。上の記事の内容の中で特に知っておいていただきたいことを下に引用して記載しています。
変更された内容の一つの、ユーザーコンテンツの収集とは?
ユーザーが動画を作成・読み込み・投稿した時点で元となっている動画や動画に移る背景、使用されている言語などを利用してユーザー人口の統計やユーザーに合った広告を表示するために収集しますという内容です。
ユーザーの好みに合った動画をおすすめに表示するため、ユーザーに人気のあるコンテンツを把握するためと書かれていますが、裏を返せば加工前の動画をTikTok側が保管できるということでもあるので、動画音声や動画に移る景色などからおおまかな撮影地の特定や、ユーザー側で削除したコンテンツがTikTok側には保管されたままになる危険性もあります。https://snsdays.com/tiktok/tiktok-privacy-policy-changes/#TikTok-2
一定事項の確認のためのデータ利用とは?
TikTokでは、以下のようなデータが収集されています。
↓収集されているデータ
IPアドレス(おおまかな位置情報)
携帯電話事業者(契約しているキャリア)
タイムゾーン設定
広告目的の識別子
機種やOSなどの端末情報
ネットワークタイプ(LTEなのか、4Gなのか、5Gなのか、Wi-Fiなのか)
デバイスID
画面解像度
バッテリー状態
音声設定および接続されたオーディオ機器(Bluetooth機器など)
決済情報(カード情報、支払いアカウント情報など)
これは不正利用をしたユーザーの特定や、適切なコンテンツ提供のために利用すると書かれていますが、決済情報など悪用されると身に覚えのない高額な請求が来るなど取り返しのつかない事態になってしまう危険性もあります。
これらの情報はTikTokのアカウントを削除した後も匿名化された状態で保有されるので、悪用されて困る情報はできるだけ登録しないようにしましょう。
個人情報が流出しているかどうかを確認する方法は、下のブログで紹介されていますので、気になる方は読んで確認してみてください↓
第3者サービス提供者とのデータ共有に関して
TikTokは、Google(グーグル)やFacebook(フェイスブック)など、様々なサービスと連携ができます。
アカウント連携自体は便利な機能なのですが、この第3者サービスのアカウント情報やそのサービスの利用状況などを収集される場合があります。
また、クッキー(サイトを見た日時や閲覧回数など)の取得も行われるのでユーザーのインターネット上での動きを把握される可能性がある他に、クリップボード(コピーした文章などを一時的に保存しておく機能)の内容を確認できてしまうので、スマートフォンの内部情報を見られてしまう危険性も予測できます。https://snsdays.com/tiktok/tiktok-privacy-policy-changes/#TikTok-2
※知っておいていただきたいこと2
2つ目に知っておいていただきたいのは、他のSNSと同様、TikTokも気をつけなければならないことがあるということです。投稿した写真や映像から個人情報が漏洩する危険があるということ。投稿によっては炎上してしまう危険性があるということ。出会いや誘拐目的などの危険なユーザーもいるということ。
TikTokは安全に使えばとても楽しいアプリですが、注意しなければさまざまなリスクが潜んでいます。TikTokを使用している人、これからする人はここで述べたことをよく覚えていてもらえたらと思います。自分も気をつけたいと思います。
9.おわりに
ただ人気なものなどなくて、そこには様々な理由があるということが今回わかりました。他の動画配信サービスにはあまりないような視点からのサービスを提案し、全世界でこれほどの人気を博したTikTok。先ほども述べたようにYouTube、Instagramがショート動画のサービスを開始さるなど、他のSNSにも大きな影響を及ぼしています。この先の進化が楽しみですし、もしかしたらTikTokのさらに先をいく新たな動画配信サービスが始まるかもしれません。動画のネット配信は年々、凄まじいスピードで進化しています。10年先、20年先、30年先、40年先、50年先、自分がおじいさんになった頃には若者はどんなSNSを利用しているんですかね。。もしかしたらSNSという概念のさらに先をいく何かで楽しんでいるかもしれません。未来が楽しみです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!🙇♂️今回の記事では今大人気のTikTokの人気の秘密を深掘りしてみました。他にも情報リテラシーに関する様々な記事を書いていますのでよければそちらも読んでいただけたら嬉しいです!
それではまた来週〜👋
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