柿村物語(Minecraft)#4
旅の準備が整った。
旅の目的は、この世界に生成されたいろいろなバイオームや村や廃墟ポータル等を探すこと。
もうひとつは、この先永住する場所を探すこと。
バイオームとは地形や気候で特徴づけられたエリアで、氷雪、冷帯、温帯、乾燥帯、海洋、丘陵などがあり、自然が豊かで住んでいる村人の服装も異なる。
私達が最初に降り立ったのは温帯バイオームの白樺の森だったというわけだ。
旅をするとしばしば村を発見する。
村人は気さくな人たちばかりで、近づくとじっと見つめてくる。
「あなた、だぁれ?」と言わんばかりに。
最初は戸惑う、その熱視線に。
村人の家には必ずベッドが置いてある。
日の出とともに起きて、日没とともに眠る。
朝は、ベルのある集会場に集まり、村人同士でコミュニケーションを取っている。
聞き取れる音声は「はぁ?⤴」「はぁ?⤵」「はー」ぐらいなもので、何を言っているのかさっぱりわからない。
一通り情報交換が行われると、それぞれの仕事に入る。
職業を持つ村人もいるし、無職もニートもいる。まれに子供もいる。
服装で見分けることができる。
ときどき家の中にチェストがあり、その中にいろいろなものが入っている。
りんご、麦の種、草、じゃがいも、履き古した革のブーツ、紙などなど。
取るに足らないものも多いが、時々お宝が入っている。
これほしい!と思ったものは遠慮なくいただく。
最初は強奪のようで躊躇したが、村人は寛大だ。誰も文句言わない。
その代わり、村のあちこちの傷んだところを修復して回ることにしている。
畑から水が漏れていたり、崖が崩れて村人が降りれなくなっていたりするのだ。
大昔に地殻変動があって、今の地形ができあがっているらしい。
だから、村も壊れているし、人のいない廃村もある。
村が見つかると、やることがいっぱいあって、時間が過ぎるのが早い。
だが、長居は無用。旅の途中だ。
まずは海を目指して、走る、走る。
落ちないように気をつけながら、山岳地帯、砂漠、鬱蒼とした森、沼地を通り過ぎていく。
そして、ついに見つけた! 海だ!
拠点を構えるなら海の近くがいいと思っていた。
超ラッキーなことに、すぐ近くに村発見。
広くていい村だ。平原だし、海が近いのがやっぱりいい。
ここに決めよう! ここを永住の地として生きてこう!
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マイクラの遊び方の別の分け方として、ひとりで遊ぶシングルプレイとネットワークを繋いで友達と遊ぶマルチプレイがある。
私はマルチプレイで初めたのだが、たくさんの人が参加するといろいろな不都合がでてくることがある。
超初心者のころは、腕をブンブン振り回して、いろんなものを壊したり、他人をぶん殴ったりした。(*´艸`*)
その他にもいろいろなエピソードがあった。
だから、今は気心のしれた3人だけで遊んでいる。
しかも3人が会うこともそうそうないので、基本ひとりで遊ぶことが多い。
となると、村人の存在は大きい。
マイクラのピースフルの世界におけるヒトは村人と行商人だけだ。
行商人は神出鬼没でどこで会えるかわからないし、基本行商が目的だから相手してもらえない。
だから必然的に村人と対峙することが多い。
ここの村人はものに対する所有の意識がない。
ものを取られても、壊されても怒らない。
逆に、ものをあげても、家を修復してあげてもお礼を言わない。(笑)
淡々と、自分のすることをやっているだけ。
ただ、じっと見つめられると、何を考えているのかな?何が言いたいのかな?と思ってしまう。
「いいのか? それで。本当にいいんだな?」と問われているようで。(笑)
どんだけ、後ろめたい人生なんだ!
自分のやっていることに意見してくれる人はありがたい。
思うことがあるのに、何も言わずに我慢していられるのは辛いってこと。
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