脚本製作中リアルタイムメモ(12)
設定レビュー2
羅生門をフィーチャするならば、またうるさい審査員にもリーチするためには浅いリンクでなく、ある程度モチーフとしてリンクしなければならない。
で、餓鬼道のような状態、それは状況描写で行えばよい。
問題は下人の行動。
消極的な善から積極的な悪、という行動をモチーフとするならば、
その下人の行動を芝居上でトレースした方がいいだろう。
例えばタツヤがそれなら、どうだ。
両親を殺されて泣き寝入りしていたのが、気が変わって復讐した。
ちょっと違う。
どうやってもじり貧な餓鬼道の人生。
そのまま社会の階層の底辺から抹消されそうな状況から、
悪を選び取って成り上がる。
そういう意味だと、今までの設定にもリンクできるかもしれん。
つまり、最初に消極的善、の心情を描く。
そして、積極的な悪への行動転換を描く。
もしくは立場としてカリナの積極的悪を最初に描き、
その時はタツヤが対立する。
しかし、後からタツヤの気持ちが変わり、積極的な悪になって、
その後に、という話。
まあ、悪くはないが、後は主題の選定と重みづけ。
羅生門の主な主題は心情の変化。
今迄書いてきた設定は、変化後に社会でどう悪行を果たすか、だ。
そういう意味だだと、社会で悪行を果たしてしまうと、結末を
ダークに収拾させないと、観客の処罰感情がリンクしない。
つまり、主役たちが破滅しなければならない。
しかし、善から悪に変化して終わる、という羅生門的な主題だと
ラスト破滅しなくても済む。 ある意味、悪に変化する事が、
倫理的な堕落だから、ホワイト論理的には破滅ではあるのだが
リアルに死亡させる必要が無いのはメリットとなる。
さてどうするか。
最初考えたように羅生門をフィーチャすると高校生、という制約条件を
果たせない。 だが、リアルに高校生を登場人物にすれば、時代を
平安にする必要が無いので、モチーフと主題を羅生門に振っても
条件を果たす事ができる。ただ、セットを羅生門にするためには、
まず前提として羅生門という物をフィーチャしなくてはならない。
それをどう入れ込むか。
モモカが読書好きにするか。 そして、羅生門を読んだ事にして
それをフィーチャする。 その上で題名も羅生門に寄せて観客に
インプットする。
題名選択が大事。
la chaud mon
だとホットな私の、だけで終わるので次に女性名詞単数が必要となる。
La chaud, mon chéri
暑さ、恋人よ
ChatGPT駆使してもなかなかぴたっとしない。
まあ語呂合わせだから何でも良いのだが。