職員室にチャットツール導入してみました
組合執行部でLINE WORKSを使っていることもあり、在宅勤務の方向へ向かう学校でも・・・と思ってました。いろいろ思案していて提案に踏み切れずにいたのですが、この記事を読んで、背中を押されるかたちで導入を提案してみたので、その時の感想を。
最初導入を躊躇していた理由
□1 みなさんのプライベートスマホを使うしかないということ
組合役員なので仕事とプライベートがまざる懸念がある提案をするというのは、けっこう致命的。でも、一方でこの状況の中で、いろいろなツールを活用してできることがあるならやればいいというのが個人的な考え。ぼくじしんがデジタル好きということもあるので、そこへ向かうハードルが低いという自覚もあり、なおさら、提案に踏み切れない状況でした。
□2 学校の環境からくるみんなの基本的な考え方
パソコンはネットにつながるものが3台くらい、個人情報を扱うため閉じられたネットワークのものが7台くらい。いわゆる「普通教室」に1台ずつあるPCはネットにつながりますが有線接続です。かろうじて無線LANがとんでいる職員室に持ってきても、無線につなぐことはできず、職員室の端っこにあるハブに優先で繋げばつながるかもという感じ。試してみたことはない。
そんな状況で仕事しているので、デジタルツールを使ったら便利になる!みたいなことが具体的に想像できない感じです。今の環境下で、なんとかできることを!と必死になっている姿を見ると、新たなツールを提案することがとてもはばかられました。ビデオ会議ツールなんて次の次の次って感じです。
それでもやってみることにしました
なんとか自分にできることはと模索していましたが、新たな提案ってやっぱり難しくて、もやもやした日々を過ごしていました。武田さんの書いていることも最初読んだときは、正直「ハードル高い・・・。」「現場はそんなフェーズにはない」と諦めていました。
武田さんの記事にありますが、学校現場は朝令暮改の嵐。その中で、何度も「今後の動き」を作り直し、提案し直し続けるリーダーが疲弊していく姿を目の当たりにしたときに、デジタル好きのおっさんにできることはこれかなあと、この記事を読み直しました。うまくいかなくってもいいから、やってみようかと提案する機会を伺うことにしました。3〜4人集まっている人たちに「こんなのあって、プライベートのケータイつかってもらわないかんねんけど・・・」と予備調査。まあ、おっさんがいうことなので、「いいですね」とか「まあ・・・」という感じの反応が多かったです。想像つかないんだなと思いました。あ、ちなみにぼくは47才現場の平教員の中では一番年上です。
なんとか半分くらいの人から、肯定的な反応を確認した上で管理職へ。集まれない中での意思決定や在宅勤務の報告などのメリットをお伝えして、了解を得ました。ぼくのところの校長先生は懐深くて、けっこう泳がしてくれる人なのもよかったです。導入するツールは色々考えてLINE WORKSにしました。ぼくじしんが使用感わかっているのと、インターフェースのみなさんの慣れも考えて。
あと強調したのは「プライベートのLINEアカウントやメールアドレスの登録が必要ない」ということです。うちの現場の雰囲気は良いと思いますが、できる限り否定的な考えにつながるようなものは排除したいと考えました。学校で培った「クレーム言われない」意識が役立っているかも^^;。
登録を案内してから皆さんが登録するまで
まずは、その日に来ている人に全体に提案。「まずはやってみましょう」という感じで「仕事です!」感はだしませんでした。「ずっと続けるの?」という質問も出てきましたので、「やってみてよければ続ければいいし、良くなければいつでもすぱっとやめましょう」と。LINEやメールで招待だとプライベートアドレスを聞く必要があるので、やめました。招待用のQRコードを紙に印刷して、手渡ししていきました。職員室出入り口にも1枚掲示。つながりある人にはLINEで招待なども使いました。
反応良かった人にまずは登録を促し、目の前で「承認します!」など、楽しい雰囲気でやっている感じを意識しました。入る人を次から次へと「人事管理者」のして、互いに「承認します!」をやってもらうようにしました。
最終的に数人加入していない人がいます。お一人はスマホが「簡単スマホ」でけっこう古めの機種だったので対応していなかった方。お詫びをして、時々、LINE WORKSの感じを見てもらおうと思います。もうひとりは遠慮しているのか、意識的に入らないようにしているのかわからないので、一度、その人と仲の良い人にきいてみようかなと思っています。
最初にとりくんだ3つのこと
□1 ルールの確認。
ネットの記事を参考リンクにして、次のようなものを掲示板に投稿しました。校長先生からもプライベートな話題は避けるようにと言ってくれました。
LINEWORKSを使うにあたっての確認
1 少しでもうまく活用していくために!
みなさま、LINE WORKSへの登録ありがとうございます!
まずは、体験してみるという気軽な気持ちでつかっていければいいかなと思っています。
とはいえ、人が集まるといろいろ起こります。
この掲示板では、互いに気持ちよくこのツールを活用するための
ルールやコツを共有したいと思います。
それぞれに対してのコメントもできるので
そのようなコメントをいただきながら
アップデートしていきたいとも考えています。
よろしくおねがいします。
2 運用のコツ・ルール
1.ルール
お休みの日や年休の人は読まなくてOK(既読がつかなくてもOK)
トークルーム(いわゆるグループ)では「了解です」などの確認のメッセージは必要なし、既読が付けばOK
プライベートな話題は避ける
子どもや保護者についての話題はリアルでコミュニケーション
コツ
「お疲れさまです」などの挨拶はなしでOK
通知オフやおやすみモードをうまく使いましょう
随時更新します。時々読んでくださいね。
参考URL
https://line.worksmobile.com/jp/blog/staff/tips_for_stress-free_business_chat_usage/
□2 職員室グループで毎朝の連絡事項をアップ!
ぼくが手書きで連絡事項を書いて(ホワイトボードミーティング®の技術が役立った!)スマホスキャンアプリで撮ってアップしました。2回めはPCで打ち込み印刷したものをアップ。
午前中在宅勤務をしていた人から「これよかったです!」の反応。ガッツポーズ。
□3 在宅勤務の開始と報告と「今日はお休みです」のトークルーム
ちょうど、市教委から在宅勤務を積極的にするような指示が出たときでした。メールまたは電話で勤務開始、終了報告ということでした。
電話だと話し中が多くなりそう、メールもちょっと面倒だし、学校メールは今いっぱいいっぱいで容量足りませんメッセージが出ているところでした。
このルームを作り、テンプレートで3タップくらいで報告できるようにしました。
これも評判は上々。
スピード感はないけども、一歩ずつ着実に
ぼくの提案にいろいろと???と思っていたり、ちょっと訝しんでいる感じの人も最終的には登録してくれました。かんたんにできること、デジタルとアナログの境目の感じ(手書きのメモアップとか)を出すことで、「いけるかも」とおもってもらえたのかなあと振り返っています。
これをステップにいろいろなところへと言いたいところですが、今の職員室のハードの現状ではこれが限界です。教職員のプライベートの機器を使って授業ライブ配信とか全体でなんてありえないと思ってしまいます。あとはやっぱり子ども全員にアクセスできる環境があることをしっかり確認してから出ないと、ZOOMとかはむりだなあとも思うし、そのための調査とか、機器の保障とか、今すぐはちょっと無理だなあと思うし、ちょっと踏み出そうとは思えない。申し訳ないけどこれが今の限界。まずは、チャットツールでもう少し「いいやん」とみなさんに感じてもらうこと、それが近道かなあと思うし、子どもたちにもかえる選択かなあ。