21世紀を生きる者たちへ
我々は、歴史上最大の転換期にいると言っても過言ではない。それをもたらしたのは、紛れもなく「インターネット」である。
私はこの2~3年、社会の大きな変容や時代の変遷を直感で感じてはいたものの、それを言語化することができなかった。
しかしながら、サイボウズ副社長の山田理さんのWEEKLY OCHIAI内での発言と『第四次産業革命』という著書を読んだことで、過去自分で説明できなかったことを言語化することができた。
今回はそれらからわかった「21世紀を生きる上で、大前提として必要ないまがどういう時代なのか」我々の立ち位置について語ります。
①再接続と再構築
戦後からバブル崩壊にかけての日本は、間違いなく世界を席巻していた。終身雇用、年金制度など誰でも成功ができる社会システムを構築したのだ。
しかしその成功の姿は、21世紀では通用しないことを誰もが感じていることは間違いはずだ。ざっくり言えば、時代が変わったのだ。
そして時代の変容をもたらしたのが「インターネット」である。
日本が前近代で成功した社会の仕組みの中には、インターネットというものは介在しておらず、一方でIoTやIOCを始めに様々なものに接続できるインターネットが創り出す社会はデジタル社会などと言われ、我々はその再接続の時代を生きているというわけだ。
ちなみにスマートフォンによって、人間もインターネットと繋がるようになったことは言うまでもない。
スマホはたしかに大きな革命であったが、しかしスマホはデジタル社会への変容の基礎部分を担うものであり、スマホそのものの革命よりもスマホを使用した革命のほうが大きいことは理解しておかなければならない。
ちなみに21世紀世界において、日本が遅れを取っている理由は「インターネットで何ができるかを知らない」ということも確かだが、それ以上に「過去の栄光への固執」ということが最もである。
②共存
唐突だが、あなたにこんな質問を投げかけてみよう。
「ITやAIは、人間の敵ですか?」
ヒトはこれまでインターネットというものに触れてきた歴史がない。地球の長い歴史で見れば、インターネットはCOVID-19(新型コロナウイルス)と同等のものなのかもしれない。
COVID-19のパンデミックについては諸説あるが、少なくとも共通の理解を得られうる見解としては、スマホの普及により人間社会が未知の世界とも接続できるようになり、いままで触れ合うことのなかったCOVID-19が人間社会に顕在化したということだ。
閑話休題
先程の質問をしたことにはもちろん意味がある。例えば、すでに見られるように我々人間の仕事は少しずつITに代替されるようになり、今後はより一層AIが仕事を代替していく。これについて「仕事を奪われる」などの意見や価値観をもし持っていたのであれば、今すぐに考え方を改めてほしい。
ITやAIは、人間と敵対する関係のものでは決してない。人間が生物としてより強くなっていくために現れたアメーバなどと認識してほしい。
人間社会はインターネットの到来により確実に変化していき、生活様式が変わっていく。
「変わりたくない」「変えたくない」という人がもしいるのであれば、あなたはあなたを含む集団や社会の新陳代謝を遅らせ、再び手にせんと願う成功から遠のくことを助長しているのだと認識してほしい。
我々は「変わらなければならない」のだから。
③リーダーシップ
何度も申し上げるが、我々の社会は歴史上最大の転換期を迎えている。もしその転換についていけなければ、それは生物が環境適応に失敗しているのと同じ、つまり死を意味する。
故に、いまその社会や環境でどのような変化が起こっているのかを知ることは、感覚的にも理性的にも行う必要がある。
「あなたはあなたに警鐘を鳴らし、あなたを変化させる必要がある」
デジタル社会を生きていくためには、この「リーダーシップ」が必要不可欠だ。
リーダーシップはしばしば、他者をリードする(導く)ことを彷彿させがちだが、自分が自分をリードしていくことにも相当する。
それが近年、マインドコントロールやセルフマネジメントなどという言葉が流行している理由でもあり、それらが意味することは「自分自身をリードするリーダーシップを身に着けること」に値する。
学校や会社などのコミュニティ以外にあなたは飛び込み、そこで多様性を生み出すためにも、自分の強みをあなた自身が知っている必要がある。
ちなみに「なぜ多様性が必要なのか」という議論については、まず前提として共通の正解や成功が存在していない、ということを理解しておかなければならない。その上で、多様性あるコミュニティの誰かが持つある強みが、デジタル社会を生きる上で必要であるということがわかれば、皆がその武器を装備していける。
つまり「環境適応の速さ」こそ、多様性のもたらす恩恵なのだ。
④成功
冒頭や前項でも少し言葉が出たが、我々に訪れる未来での成功方法など誰も知らない。ジョブズやマーク・ザッカーバーグだって知らないはずだ。
しかしながらSNSではインフルエンサーを始め、どの生き方が正しいとかこれをやっておけば安心などと、数字や地位、経験などを武器にマウントを取っている人が多く見られる。
ただ、もちろんネガティブなことだけではない。スマホが普及しSNSでいつでもどこでも誰とでも繋がれるようになり、自分が知らない生き方をする人を知ることができ、それを目標に頑張っている人だっている。
サイボウズの山田副社長が「BI」「AI」と言う言葉を口にした。これは「Before Internet」「After Internet」を指し、それぞれで生き方も成功の仕方も違うことを意味している。
そんな中で僕の中で腑に落ちた考え方は「エスカレーター・エレベーター理論」である。
BIの日本社会では「大学を卒業し大手企業などに務め、定年まで働き退職金をもらい、余生を年金で暮らす」という、まるでエスカレーターのような成功の価値観が出来上がっていた。
しかしながら、21世紀を生きる我々のAIあるいはWI(With Internet)の社会では、エレベーターに乗って何階まで行きたいかを自分で目標設定し、そこにたどり着くための方法も自分で考えていかなければならない。
BIとAIは、このくらい生き方や価値観が違うのだ。
だから誰が合ってるとか間違ってるとか、そんな話はどうでもいい。
あなたはあなたの理想像を見つけ、そのための方法を得られる多様性あるコミュニティに飛び込み、激変する社会に適応していけばいいのだ。
しかし、これはきっと簡単ではない。
⑤主体性
超ロングセラー著書『7つの習慣』の第一の習慣でも取り上げられているように、人が成功し続けるためには「主体的であること」が必要となる。
これまでエスカレーター式に成功の形が決まっていた日本人には、この主体性が特に特に欠けている。
「2020年に必要なビジネススキルトップ10」にある諸スキルが、高等教育である大学で養われていないことが、日本の大学の世界ランキングトップ100から2校を除き除外されてしまっている所以とも考えられ、そもそもそれらに着手しない・できない理由の一つとして、それまでの教育あるいは生活で主体性を学んだり発揮した経験がなかったりすることが考えられる。
ちなみに、いま社会に出ているあるいは学生である日本人で主体性を発揮して行動を起こせているかどうかがわかる指標のひとつは「会社や学校以外のコミュニティに所属しているかどうか」だ。
これに「YES」と即答できなかったあなたは、0から主体性を磨いていかなければならない。
しかし、臆することはない。
日本の教育では主体性を教えること学ぶことはなかったのだから、少しでも学べばあなたは周りと大きな差をつけることができる。
実業家のホリエモンが「まず動け」と口々にするのは、こういう意図があるのだろう。
もちろん「動いて終わり」では、あなたを何も成長させない。
その学びをアウトプットしたり、より深めていったり、その次の段階でも主体性は問われ続ける。
これが『7つの習慣』の第1の習慣として「主体的であること」が挙げられてる所以なのだろう。
もちろん失敗することもあるだろうが、その失敗をネガティブに捉えてはいけない。
あなたが一歩も動くことのなかった日々から飛び出し、主体性を発揮したことでその失敗を経験することができたのだから。
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