M-1 2024年3回戦予選感想

動画が挙がったので感想。

大阪
・たくろう
個人的には3回戦の中で一番面白かった。赤木がきむらバンドのコントに勝手に入らされるのはいつも通りだが、きむらバンドがコントの外に出ない状態で対応するようになって、グッと面白くなった。赤木のおどおどした後の一言ボケがたまらなく面白い。言うタイミングも完璧すぎる。他のコンビがマネできない漫才であり、唯一無二の存在感。審査員に好かれていないのか、ここ数年は厳しい結果だが、このクオリティであれば決勝も見えてくる。

・黒帯
長年準々決勝で弾かれているが、大阪のファンの後押しもあって大ウケ。大西が何を言っても面白いゾーン入った気がする。溜めて溜めての一撃必殺のボケを武器にいい加減準決勝以上で見たい。

他はバッテリイズも盤石のウケ。エースのキャラが知れてきてよりウケる状態になっているので、決勝もあるかもしれない。後は個人的に推している線リーズがようやく3回戦の壁を突破したのが嬉しい。
からし蓮根も貫禄のウケ。シンプルな漫才コントでここまで面白いのは素晴らしい。
ただ、新しいコンビで面白いと思うコンビは現れず、大阪の方が伸び悩んでいる雰囲気を感じた。

東京
・家族チャーハン
飄々とボケる感じと強いツッコミのバランスが良い。変に難しい設定ではなく、シンプルにボケが面白いのとツッコミも捻らずで見やすい。新たな東京の漫才コントの新星が現れた。最低でも準決勝まで進みたい。

・コーツ
今一番面白いしゃべくり漫才師はこのコンビだと思う。訳が分からないお題でも、妙に納得してしまう展開が素晴らしい。そして何より永田の一言一言が面白過ぎる。変に伏線回収や拍手笑いどこを作っていないのも良い。形はいびつだがブラマヨっぽい漫才でもあるなと思う。めちゃくちゃ決勝で見たい。

・イチゴ
コント漫才、しゃべくり漫才のどちらでもない謎の漫才。意味不明な設定だが、木原の嘆いているようなツッコミが非常にハマる。メタっぽくなりそうだが、ずっと設定の中で進んでいくのも良い。去年の準々決勝も非常に面白かっただけに、今年は準決勝で見たい。

全体を通して、真空ジェシカが流行らせたと言われている、ボケの内容をツッコミが説明する、いわば共闘型(ノンスタ石田より)の劣化コピーみたいな漫才が非常に多いな、と感じた。相当ボケに自信がないと出来ないスタイルだが、ボケがわかりにくい、説明もわかりにくいというコンビが見られた。
後は、拍手笑いどこを露骨に持ってきているのも気になった。賞レースの性質上ある程度しょうがないが、ただの拍手?になってたりと、伏線回収しかり教科書みたいな漫才で、冷めてしまう。
もっとシンプルな漫才が見たいなあと思ってしまった。

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