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HasselbladとTrumpetという全くジャンルの違う2つのアイテムに特化した店…

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HasselbladとTrumpetという全くジャンルの違う2つのアイテムに特化した店をやっています。

最近の記事

ミスマッチの機材選び

最近市場にあるHasselbladを見てると、レンズだけを取って残りのボディとマガジンだけがやたら高値で売られているのは以前お伝えしましたが、その風景は本当に異様で実際に撮影してるハッセルファンにとっては、まるでハイエナに食い尽くされた後の様で怒りさえ感じてしまいます。 結局デジタルで往年のレンズを楽しもうという事なんでしょうが、これって本当に素晴らしいことなんでしょうか? '50年代後半のレスポールをデジタルアンプに繋いでも当時のクラプトンの音とは程遠いものです。 W

    • キッチリ写真

      綺麗だけどなんか面白くないなあ、と感じる写真ありませんか?品行方正でいつも正論ど真ん中の作品、真反対の私はどうにも落ち着かない。 どういう訳かその全てがヨコのラインが真っ直ぐで大地と水平のキチッとした写真。この人はいつもこうやってものを見てるのかと息苦しさを感じてしまうんです。 またジャズなど音楽のライブの写真で、ミュージシャンが全てカリカリにピントの合った、まるで動物図鑑みたいに撮られてるのが多い気がします。完全にフリーズしたポーズで。 斜めに切り取ったり、多少のブレ

      • 写真を撮るということ

        私も写真を撮るのが大好きなんですが、一体何故撮影し続けるのかふと考えることがあります。 以前やたらと撮影しまくっていた頃はとにかく街中を歩き回って何気にシャッターを押しまくっていましたが、その中にはもはや今となっては消えてしまった建物や街並みがあります。 代官山の同潤会アパートやタワーマンションが立ち並ぶ前の殺風景な武蔵小杉の空地、などなど今や歴史の資料となりそうなものが「結果として写ってた」、というのがあり、それが後から見ると非常に面白いのです。 被写体を決めて意気込み

        • グルメが全て?

          テレビがいつの間にお笑い芸人のバラエティとグルメ情報の番組ばかりになってしまったのか解りませんが、それにしても特に「食」に関する番組が何故こんなに多いのでしょう? どこの何というレストランの何が美味しい、という情報をあたかも人生最大の問題かの如く、しかもその情報を知らないなんて考えられない、なんて勢いです!その上、トンカツは最初に何切れ目から食べそれは必ず塩にしなさい、とか食べ方にまでルールを作ってしまうとは! 我々は食べる事で生命体を維持しているのですから「食」は確かに

        ミスマッチの機材選び

          基本と自由?

          ある料亭の女将さんが「ウチの料理について皆さんが色々言ってもらえるのは嬉しいけど、せめて箸の持ち方くらいはちゃんとして欲しいですねえ」と話してくれた事があります。 テレビのグルメレポートを見ていて感じるのが全部同じパターンで何も伝わってこない事。 食べたら先ずは鼻息荒く「ウーン」と一声!そのあとは「おいし〜い」「やわらかーい」ときて、締めのセリフは最近流行りの「肉肉しい」「鼻から抜ける香りが」「エンミがある」のどれかを付け加えるだけ! そんな評価を下すレポーターの殆どは

          基本と自由?

          トランペット、未完成の進化?!

          トランペットという楽器は、もともとファンファーレに使われる真っ直ぐな金属製の長い長いジョウゴみたいな形をしています。 しかしこれでは演奏するには取り回しに不便な上持ち運びは困難。その上出せる音も倍音だけ。 先ずは如何にして半音階を出せるようにするか、その難問をクリアすべく考え出された数々のアイデアの中で、今まで生き残ってしかも最もスタンダードなのが、ピストン・バルブ方式です。 トランペットを構えた時に奏者側(最も手前)のピストンが1番で、あとは順番に2番、3番です。

          トランペット、未完成の進化?!

          築地、脱「魚市場」!?

          築地で店をやってると「魚が旨くていいでしょう」なんてよく言われますが、マグロを一本買いする訳でもないので、その実感は正直余りありません。寿司も同様で、本当に硬派な「江戸前寿司」はむしろ銀座や日本橋の方が名店が多いかもしれません。 というのも市場の場内にあった名店の殆どは豊洲市場に移転し、今や残った場外市場は観光客相手に特化する方向転換中で、見かけが派手で強烈なてんこ盛りの丼とか最高競り値でおとされたマグロとかが多くて、江戸前の本道を通しきってる様な渋い老舗はもう殆ど無くなり

          築地、脱「魚市場」!?

          ストラップでがんじがらめ?

          このストラップ取付金具、半月形ですよね。 SWCや500Cの最初期がこの金具が採用されています。 ストラップ側の金具も当然この半円形でコレクター諸氏にはレアものとして神格化されています。 ところがクルクル回転するだけに、ボディ側とストラップ側の半月形の位置がよくピッタリ合ってしまう瞬間があり、何の前触れもなくスカッと外れてしまいます。肩にぶら下げてると・・・!想像するだに恐ろしい! それでHasselblad社は慌ててストラップ側に押さえ金具を付けて、落下事故を防いだ

          ストラップでがんじがらめ?

          セコい人のセコい写真

          「修理済み」「調整済み」と書いてあるのってありますよね。あれってどこをどこまで手を入れてあるのかが判らないんですよ。 修理・調整にかかる費用にも松・竹・梅があります。グリスを交換しただけ、というのも、全パーツをバラして洗浄し場合によってはパーツを新品に交換して精度を戻していく、というのもどちらも同じ「調整済み」という表記! だから一概にその表記を信用しない方がいいと思います。かと言って神経質過ぎるのも困ったもので、「ヘリコイドのこの部分だけが緩い」とか「レリーズが0.1m

          セコい人のセコい写真

          寄る?寄らない?

          「写真の熟達者は広角に拘る」 「歳を重ねるにつれ広角で撮る様になる」 とか昔からよく言われてますよね。 しかし、実際は、景色でもモノでも漠然と「全体」を見る、と言うよりはそのある「部分」に目がいってしまう場合が多くないですか? 興味のある人やモノを前にした時に無意識にその一部や一点を見つめてたりしませんか?何故それに興味をひかれるのか、そのポイントが必ずあると思うのです。 逆にそれが何処かが漠然として絞り込めない時は、「取り敢えず」精神で「後でトリミングすればいいか

          寄る?寄らない?

          物欲と見栄と、Hasselblad

          ウチの店で販売するものは全てミントな個体しかありません。自分が欲しい、買いたいと思う個体だけを集めていたら結果そうなってしまった訳です。本当は店頭にもっと在庫を置きたいのですが、ご存知の様に購買欲を刺激されるミントなものが滅多に市場に出てこないのです。だからいつもお客様からの捜索依頼を受けた「宿題」に追われているという状況です。 そんな希少な個体をリペアに出し、パーツも可能な限り新品に交換して、じっくり時間をかけて調整してもらって、新品時のポテンシャルを発揮できる状態にして

          物欲と見栄と、Hasselblad

          物静かな「英国紳士」??

          前掲のTaylor氏に続いて、今回はWill Spencer氏の手になるトランペットについて。 ご覧の通り、外観はTaylor氏とは真逆の実にオーソドックスなもの。当然音の響き方や鳴り方もまさに英国紳士の節度ある上品なイメージそのもの、と思うでしょう?私も最初そう思っていました。 ところが吹いてみると予想は見事に裏切られました!なんだこのパワフルさ!この鳴りっぷり! 実は彼はプロの現役プレイヤー。自分が現場で使ってみて微調整を執拗に繰り返しながら、納得するレベルに達して

          物静かな「英国紳士」??

          イギリスのトランペット製作家

          このトランペットはAndy Taylor氏の手になる「作品」(?)です。ご覧の通り外観は強烈に個性的です。いやむしろ過激かもしれませんね? こういう外観のは日本では中々売れません。周りからこの手の派手さは攻撃の対象となるから? そう、「皆と一緒」じゃないからなんです。 音楽や写真など自分を表現する場において「皆と一緒」意識ってどうなの?と思うわけです。 言い換えると、自分の求めている音や音楽が明確に捉えられていない、判ってない。自分に自信がない。 だから「遊び」や「

          イギリスのトランペット製作家

          バルサム切れ上等!キズ上等!

          私が個人的に大好きなレンズはC120mm  f:5.6です。 この暗さに腰をぬかしてしまう人も多いかもしれませんが、その描写の美しさを味わってしまうと全く苦になりません。アバタもエクボです。 前玉が手磨きの蛍石、という噂は昔からよく騒がれていましたが、私にとっては蛍石であろうが胆石であろうが関係ないのです。肝心なのはその描写です。 非常にシャープな描写なのに、プラナーらしいどことなく滑らかで柔らかい線、コントラストも実に自然でこれ見よがしなところは全く無いです。カラーの

          バルサム切れ上等!キズ上等!

          "もったいない" !?

          この100mmの画像、どこかしっくり来ないでしょう。黒鏡胴にクロームのリム?普通、黒鏡胴には同じ黒のリムが付いてますよね。 これこそがHasselbladの"もったいない精神"(?)なんです。 T☆コーティング、カラーフィルムに対応したという新しいレンズのコーティング、が採用されて鏡胴は黒になったのですが、実はその前の時代のリムが相当数余っていたのでそれを流用した、といういとも簡単明瞭な理由なんです。又同様の例として、以前のコーティングのレンズユニットが黒鏡胴に組み込まれ

          "もったいない" !?

          ミラー、忘れてませんか?

          500系のミラーは、フレームにテレンプを介して挟み込む様にセットされています。その際フレーム各辺の真中辺りに虫メガネでないと見えない程の小さな突起があり、それがミラーを押さえて固定しているという仕組みです。 この小さな突起が大事で、市場にあるボディの殆どがミラーに接していません。要するにテレンプ劣化によりミラーが落ち込んでる訳です。この状態ではレンズからの光が直角に屈折してファインダーに届かないので、ピントが合わないのです。 これを知らないリペアマンも少なくは無く、彼らは

          ミラー、忘れてませんか?