大人になってもゲームが手放せない。
「心に残ったゲームは何か?」と問われると、幾つかある。初めて触ったゲーム、初めてはまり込んだゲーム、初めて難しくて躓いたゲームなど…色んな意味で私の心に思い出を残して行ったゲームは沢山ある。
1.ゲームと共に在った子供時代
例えば初めて触ったゲームという意味で心に残っているのは「スーパーマリオブラザーズ3」だ。タバコのヤニで真っ黄色になっていたファミコンでずっと遊んでいた。親曰く、当時習っていたバレエですっ転んでたんこぶができて大泣きしたのに帰るや否や泣きながらこのゲームをしていたらしい。なんて感情が忙しいんだと突っ込まざるを得ない。500円ちょっとでDLできるらしいし、またいずれやりたいな。
初めてはまり込んだゲームという意味で心に残ったのは王道に「ポケットモンスター(初代)」だ。ゲームボーイを出先に絶対持っていくものだから携帯充電器を買い与えられてしまう程やり込んだことをよく覚えている。兎に角楽しくて草むらのレベリングだけでカメックスのレベルをLv89にしたこともよく覚えている。多くのポッポやコラッタ達を屍を超えて……。ちなみに何を思ったのか当時の私はライバルの名前をサカキにした。なぜなのか。
初めてやり込んだという意味で心に残ったゲームは「黄金の太陽」だ。当時これがやりたいが故にGBAが欲しくて「運動会の徒競走で一番取ったらGBAとこのソフト買ってくれ」と強請って見事に1位を取って手に入れた。ただ頑張りすぎてリレーの選手にまで選ばれてしまった。失われし時代は成人してからやったのだが、開かれし封印はもう何度も何度も周回をした。周回しすぎて当時頭の中に攻略本があったんか?ってぐらいでフィールドにいるジンで出現するかも全て暗記をしていたし、パーティレベルが平均Lv40にも届かないぐらいでラスボスに挑んだのも覚えている。ヤムチャしやがって。
2.心に残ったゲーム:第1位
さて、幼少期は任天堂のゲームの思い出が色濃い私ではあるのだが「(諸々をトータルした結果)心に残ったゲーム」が何かと問われると
「大神」だ。
発売当時、某レンタル店で流されていたPVに私は衝撃を受けて、画面から目が離せなくなっていた。神秘的なPS2版のパッケージ、筆で描かれたような風景とキャラクター達、そして何より犬(アマテラス)を操作するということ。ゲームも好きで、無類の動物好きである私に刺さらない訳がなかった。ただ、発売した年に私は大神をプレイすることができなかった。
何故ならうちは当時「携帯ゲームは◎ ファミコン&スーパーファミコンを除いたTVゲームは✖」というルールが母の手によって敷かれていたからだ。つまり何かというとPS2を所持していなかったのだ。だから時々同世代がPS2のゲームに懐かしんでいる姿に共感ができなくて当時PS2を買ってもらえなかったことが悔やまれることが多々ある。どんなに強請ってもなかなか買ってもらえなかったからPS2を買ってもらうことは諦めていたのだがこの大神だけは絶対にやりたくて兎に角PS2を買う許可を降ろしてほしいと強請った。貯めるに貯めたお年玉で買うからPS2を買わせてほしいと何度も懇願したが答えは「NO」だった。
それでも諦めきれなかった。どうしても大神がやりたかった。
母親との攻防戦は2年程続いたが、それでも大神がやりたいという熱意が失われることがなく発作を起こしかけていた頃、弟が提案をして来た。
「もうお母ちゃんの許可取らないでお年玉の割り勘で買っちまおうよ。俺もやりたいゲームあるし」
その言葉に、私の中の悪い子も同意をした。そうだ、もう買ってしまおう。買ったもん勝ちだ。そうして私と弟はグルになり母親に内緒でPS2を買った。
薄型のシルバーの光沢が綺麗なPS2を。
薄型が発売されたばかりというのもあったし、何より薄いから隠しやすかった。そんな悪い子姉弟はようやっとPS2を手に入れた幸福感からハイになっていたのか買える範囲でPS2のソフトを買いまくった。ようやっと友人達と肩を並べられる!やっとみんなに追いつける!当時の私は規則正しい生活送っていた早寝早起きガールだったのだがPS2がやりやすい時間帯が母親の寝ている深夜帯だった為、朝の4時~5時までゲームをする悪い子へとなり果てた。
3.魅力を語らせてほしい
PS2を手に入れて、大神を無事スタートすることができた私だったがそれはもうとてもハマりこんだ。大神にハマりこんだ要素をいくつかあげていこうと思う。
1.風景(グラフィック)の美しさ
筆で描かれたような日本神話の世界に兎に角目を奪われた。私が一番好きなエリアは神州平原である。アマ公を神州平原で走らせるだけでもう楽しかったぐらいには。さっさと妖怪退治に行かんか―い!というツッコみが四方八方から飛んできそうだったが、神州平原を走るのは本当に楽しい。BGMが疾走感のあるものかつ操作をしているのが四足歩行の動物というのもあって余計に楽しくて仕方ない。
2.魅力的なキャラクター達
どのゲームに置いても魅力的なキャラクター達がいるように、大神にも魅力的なキャラクター達が沢山いる。あまり詳しく話してしまうとネタバレになりかねないのでここは割愛。初プレイ当時はアイヌ文化が好きなのも相まって、オキクルミが好きだった。
3.BGM
ゲームと言えばやはりBGM。大神にも素晴らしいBGMが数多ある。フィールドの音楽、キャラクターのテーマ、戦闘BGM……。機会があればラスボス戦で流れる「太陽は昇る」は是非とも聴いてほしい(※ただしネタバレ注意)あのBGMを流されたらこの戦い、絶対に負けられないという気持ちにさせられる。
4.アマ公が可愛い。
文字通りである。主人公のアマテラスが可愛い。相棒のイッスンとのやり取りも必見。
と、もうハマるにハマっていたのだが私の周りは誰一人としてやっておらず溢れんばかりのパッションを誰にぶつけるべきか、いっそ布教するべきなのでは一人でモジモジしていたのだが私がプレイしてクリアしてから数ヶ月が経ち、親友とやっていた交換ノートを校内で受け取り、ページを開くとこう書かれていた。
「黙っててごめん!実は私も大神やってんだわ」
いや直接言わんかーーーーーーーーーーーーーーーい。
ウシワカのイラストを添えてカミングアウトするんじゃないよ。その親友とは今も付き合いはあるが何故当時大神をプレイしていたことを私に言ってくれなかったのか、真相は未だ闇の中だ。でも多分本人も理由は覚えてないとは思う。
4.PS2を買ったその後
母親に内緒でこっそり買ったPS2。その後どうなったかと言うと買ったことは割とすぐにバレてしまった。姉弟共々怒られはしたものの、元々父親が反対していなかったのもあってPS2は隠されることとかはなく我が家に迎え入れられた。(少し不服そうな感じはあったが)
でもその後、母親に何の心変りがあったかはわからないがPS3やPS4を購入しても何も言われなかったので、この時思いきりPS2を買っていなかったら母親を恐れてPS3もPS4も買っていなかったと思うから、そう言った意味では大神とPS2は心に残ったゲームだ。
ヒントが多く、戦闘もそう難しいゲームではないから少しでも気になったという方は是非やってみてほしい。
きっと心に残るゲームになると思う。
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