七夕に決意した、咬爪症との決別
突然だが、私は咬爪症だ。
物心ついた時から、爪を噛むことがやめられなかった。自分の記憶の中に、自分の爪が健康だった記憶がない。
そもそも私が爪を噛むようになってしまった原因は100%「子供、若い時の経験」だろう。人前で発表ごとができなかった私は、他の子たちよりストレスが倍ある学生生活を送っていた。明確な時期は覚えていないが、咬爪症を発症したのは小学校低学年とかだったと思う。
これまでに何度も止めようとしたことはあった、親も何度も止めようとして私の全ての指に絆創膏を貼って止めようとしたこともある。それでも何か強いストレスを受けたり、大きな不安に飲み込まれるとつい口元に爪を持ってってしまいほんの少し伸びてはいつもふりだし、というループをもう何十、何百と繰り返したことか。
そんなんだから数年前に「もうこりゃ一生治らん!無理だ!」と爪を伸ばすことをやめ、気まぐれに伸ばしてみてはすぐに短く切るというループへ突入した。
しかし先日、自分の爪を眺めては思わず一言漏らしたのだ。
「みっともないなコレ……」
この歳にもなって爪を噛んでしまうこと、とてもじゃないけど人前に見せられない指先、本当に突然天啓がくだったかのような感覚で今まで自分が人前でも爪を噛んでしまっていたこと、こんなにも爪が短くて人に見せることができないことが急に恥ずかしくなってしまった。さながら某バラエティ番組で舞い降りてくるダイエットの神の様なものがスーッと入り込んできたような。
いかん、このままではいかん。
今まで一度もそんなこと思わなかったのに、爪のことに関してこんなに焦燥にかられることもなかったのに!しかし何はともあれこれはいい機会であることに間違いはない上に、色々と切り替えをするには自分もいい年齢だと私は重い腰をあげて行動を起こすことにした。
【ステップその①:ネットに決意表明の掲載】
爪噛みを卒業しよう!と決心し取った行動の一つがこうして「ネットに決意表明」をすることだ。インターネットにずっと長く触れていながらも、こうした自分が何か行動を起こそう!と決意表明をするなんていうのは初めてのことだ。正直なところこれを書きながら心臓をバクバクさせている。
noteへこのことを投稿しようと決心した理由としては、ほんの少しでも不特定多数の人にこの表明に目を通して貰って知ってもらうことにより『「多くの人に表明したのに、結局失敗した……」ってならないことにしよう!』っていう自分への鼓舞であるのと昔父親に言われた「尻に火がつければやるタイプ」という言葉を思い出したからだ。逃げ場をなくすことによって意識をがらりと変える。一年後の七夕にいい結果報告が出来るよう楽しみにしながら咬爪症(Lv.100)と戦おうと思う。
【ステップその②:克服した人のSNSを見まくる】
決意したその日から咬爪症を克服した人たちのブログやTwitterなどを見始めた。様々な年代の人達が咬爪症に悩み、そして克服をした実録を日々拝見させて貰っている。ティーンエイジャーの時は周りに同じ症状の子がいなかったかつ「ネットで同じ症状に悩んでいる人のことを検索しよう」という思いへ至らなかったから、自己流で解決しようとしてそして失敗に終わっていたのかもしれないと今になって思う。もっと早い内に同じ事で悩んでいる人と出会えていたり、実録を読めていたら結果は変わっていたのではないだろうか。しかし過去のことを悔やんでいたって仕方がない、こんな年齢になってしまったけれどもそれでも奮起しだしたのだからそれだけで及第点だ。
自身も克服した方たちの後を追い掛けて、克服できた人の内の一人になりたい。
【ステップその③:マニキュア】
幸いにもマニキュアを塗れる環境のため、これは真っ先に行動を取った。爪を苦くするものなどもあるらしいが現状、これが一番安定している。何故なら「フリーエッジが目に入らないから」だ。爪を噛むに当たってどうしても爪を見てしまう癖もあり、白いのが見えた途端にウズウズしてしまって行動に走ってしまうからまず爪の色をがらりと変えてしまうことが自分にとってはベストだと感じた。ちなみにピンク系やオレンジ系の爪に近い色ではなくゴリッゴリのメタル色で塗った。数年前にこれをクリスマスプレゼントとしてくれた海外在住の親戚、ありがとう。貰った当時、深爪だし爪は塗らんな~って大切に取っておいたものが活躍している。
余談だが、あまりに塗りやすく発色も綺麗だなあ、どこで買えるやつだろう?とパッケージで店名を検索したら1色で2000~3000円するとんでもないブランド品だった。ばかすか塗っていいもんじゃねェ!検索かけてよかった……。と安堵したのはまた別の話。
こうして三種の神器ならぬ三種の方法で幼少期から付き合いのある咬爪症との戦いを始めた訳だがやはり数十年も習慣化していたものと決別するというのは一筋縄ではいかないもので……。爪を見るとつい衝動にかられそうになる。吸血衝動を抑えているヴァンパイアなんかもこんな気持ちなんだろうかと今後ヴァンパイアの作品を見たらつい共感してしまいそうだ。
不特定多数の人が見るこのインターネット、noteで宣言したのだから今度こそは成功させたいと願う。これで失敗しました、なんてオチになったら自分が情けないし、次はいつ立ち上がるかもわからないから。
一年後の七夕、この爪がどこまで伸びているか楽しみである。
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